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優良児

 私が私然としているのはこの文字だけで、顔とか体とかそういうのは本当に外面 文字通りの外面だ 外面はもちろん褒められたら嬉しいけど

 大好きなあなたみたいになりたくて、面白くておかしくて痛くて辛くて苦しくて楽しくておかしく 手っ取り早くなりたい あなたになりたい 不健康になろうと思ってもわたしはすごく健康優良児だから、年齢を重ねるのを待つしかない 実年齢と体感がどんどんズレていくのを待つしかない もどかしい もっとなぁ、早くあなたになりたい 誰だってあなたになりたいよ

 昔のメモをたくさん消した 小松菜2つとか牛乳とか無塩バターetc 毛先が跳ねた 死にたいじゃなくて死んでくれって思っていた そういうことばっかりをしているから死ねなくなったのにな… 後悔しながらメモを消したら、何を後悔したかを忘れた 何色が合うのかを聞いたのに忘れた 忘れたことを思い出す そうすると全ての境目がぐしゃんになってしまうから、思い出すことは良くない だから思い出さないままいる 戻ってきたくなって戻ってくるなら構わない 私が吐き戻すだけだし苦労がない

 日常と現実は違う気がする 直感でそう 私の感覚がそうって言ってる 事実とかどうでも良くて私の認識がそうならば、日常と現実は別物だ 日常は現実よりももっと温い ありえないことを含まない 全て温く有り得る色合い 現実はありえないも含み得る ビビットなばきっとしてる色合いの可能性をふくむ
 だから私があなたのことを好きなのは現実に近い 現実か日常かの区別はもはや生活だけに留まらない 温い色合いかばきっとした色合いがの境界線があって、あっち側なら日常と呼ぶしこちら側なら現実と呼ぶ 日常とか現実が事実何なのかは関係ない そんなこと知らない そんなことに興味が無い 事実ではなく全て認識とそれを産む感覚が正しい

 海 海に行きたい 海に行けば全て大丈夫って言ってくれる海がある 冗談じゃなく私は海から来たんじゃね?と思う アクアマリンだし、うお座だし ゆっくり侵食されるような死が海だ ゆっくり、後戻りは出来なくて、手足が冷たくなっていく海 魔法で作り出した家 隅のほうの作りが甘い 波打ち際に座ってどんどん沈んでゆく 私のたくさんの部分が錆び付いたあと剥がれ落ちる それでも私は座っている 膝に顔を押し付けて両腕で抱きしめている それ以外にはずっと不安だからだ 呼吸だけなのはそれだけだ

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