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待ち時間に思うこと

風邪をひいた。
予感はしていた。実家から戻ってきた母が風邪をもらってきていて、治りかけで台所に立って頑張ってくれていたからだ。
代わればよかったのだが、母が実家に行ってる四日間を乗り切って,そこから三日間主婦の大変さを思い知らされていた私はこれ幸いとサボってしまったのだ。
家事から解放されてやったー!みたいな。
昨夜,喉の違和感を覚えながら、常備薬のルルを飲んで,今朝起床したら喉が、掠れた声しか出ないくらい腫れ上がっていた。やられた。

土曜日の午前8:30に病院に向かい,診察を受けられたのは10:30。
2時間待ちの大混雑だ。
母もついでに、と付いてきてくれたが、あいにく声が出ない私は喋れない。
LINEを送って会話するにも限度がある。
母には用事がたくさんあって電話が止まない。忙しそうに話す母のスマホから、電話の主の声が漏れ聞こえるのを、座席を倒して聞くともなく聞いてきた。

なんだってこんなところで流行りに乗ってしまうのか。流行りに乗っても病気関連の流行ほど疎ましいものはない。

眠ればあっという間なのだろうが、喉が悲鳴をあげているだけで、体は至って元気だ。眠れやしない。

駐車場で、順番を知らせるアラーム機械を眺めながら、この余白に何をしたらいいのだろう?と考えていた。

とりあえず声が出ないので,メモアプリに、風邪に至った経緯を日付を追って記入してみた。

ふと気づけば、駐車場が大変なことになっていた。小さなクリニックに、腕のいいお医者さんがおいでなので、評判を聞いた人が押し寄せるのだ。
駐車場の外まで車が詰めかけている。
年配の男性が、無理やり前の車を抜かして、入り口で女房を降ろし、今度はバックで戻ってきた。ぶつからないかとヒヤヒヤする。
向かいの家族は、連れてきていたトイプードルと一緒に口をあんぐりと開けて,やはりその光景を眺めていた。
これで事故が起きたら、また年配ドライバーが責められるのだろう。
初老の両親と暮らしてる身としては、いつ両親の免許証を返納するかという悩みが頭を掠めた。現在障害者年金だけで親の脛齧りをしている私に、任せろ!という心強い言葉は出せない。
気持ちと裏腹にいまだに私のポンコツな身体はいうことをきかない。

両親が健康でよかった、とつくづく感じる。
そんなことをダラダラ考えていたら,急に呼び出しアラームがけたたましく鳴り出して思考が途切れた。
薬とトローチが処方され,薬局に行き、やっと解放されて今に至る。

マスクをしてても,菌のついた手で粘膜をさわれば感染する。

最後までお読みくださった皆さま、お大事にして、温かくお過ごしいただきたい。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

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