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noteの音

いきなりオヤジギャグですが。


このところ急にnoteの認知度が一気に上がった感じがする。

これまでも結構有名な人が使ってたし充分広まってたように思ってたけど、さらに一段階上がったというか、特異点を超えたというか。自分も発表の場として使ったときに電子書籍よりも手数料が少ないことは気づいてたんだけど、それって単にお金だけの話じゃなくて、やっぱり単純に買ってくれた人の作り手を応援したり感謝したい気持ちがダイレクトに伝わるような感覚があった。

今の時代なんでも無料になってしまったような風潮があるが、その中でお金を払うということの意味は大きくなってるように思う。

買い物依存症やホスト・キャバクラの指名競争、ソシャゲ課金や投票券CD大量購入に中毒性があるように、実はお金を払うことは快感なのだ。他人よりお金を使ってることを目に見える競争にすればそれが顕著になる。お金を使わなくていいものが世の中にあふれるほど、宙に浮いたお金の使いどころが重要になる。自分にとって価値のあるところにお金を使いたくなる。

ネットの話で裏を取ってないが、中国では最近著作権など正規のお金を払って得たものがステータスとなってるそうだ。若者の間では海賊版を利用してることはダサいらしく、業者の方は必死で正規のものであるアピール、証明することがマーケティングで重要になってきてると。若者だけでなく、日本製のものを買うにしてもネット通販ではなくわざわざ日本で買ってきたというステータスが爆買いを生んだのもそうだろう。これはやっぱり目に見える隣人との競争・優越感がお金を払う快感と結びついてるからだと思う。国が富むとはこういうことだ。

そして日本では漫画村…国が貧しくなると心が貧しくなるのもこういうことだ。

話がそれた。


自分はnoteは「産んでもいいけど育てない」を載せるときに使い始めたのだが、知ったのは山本さほさんの「岡崎に捧ぐ」を読んだのがきっかけかと思う。思えばあの時から認知度はあったのに、今更臨界点を超えたようにいろんな界隈の著名人がnote絶賛モードになってるのは不思議ではある。

当時は発表媒体ではあるがマネタイズとしては見えてなかったものが今は第二のメルマガ・定額課金や電書の印税率、そこに海賊版コンテンツの話も加わり広がった感じなんだろうか。

自分はうんそだは前にも書いたと思うが最初匿名のライブドアブログでアクセス数や広告費の実験と、単純に子供が生まれることに対する記録とモチベーション、仕事の方が順調ではない創作意欲のよりどころなどの理由でやってみたが全く反響がなく、収入や発表の場としては諦めてた。

noteを始めるにあたり定期的に乗せるコンテンツが欲しくてうんそだを再利用したところ、子育て系の寄稿仕事の話が入るようになった。進行形の子育て「うまそだ」もツイッターでたまにバズるようになった。猫を拾った部分を主眼にした「ねこはなはなし」の連載・書籍化などにつながった。感謝です。

またどこにも引き取り手のなかった原稿「極上の食材」の発表の場として使わせてもらい、それ自体が収益と言えるものではなかったが、漫画家としては原稿を描くことそのものが自分の中で転機となり、今描くべきものが明確になったことで現在連載中の「B-TRASH!!」へとつながった。

そういう意味でも漫画家としても感謝しかないnoteが、これからまた漫画家支援・宣伝の手伝いなどに力を入れたコンサルティングを始めるというので期待してる。期待すると勝手に裏切られた気になるクレームが増えるリスクもあると思うが、わりと初期から利用してるものが成長していくのは、デビューから目をつけてた新人作家が売れっ子に成長していく同時期に読者であるようでうれしい。漫画はキャラクターだけを応援してるのではないのだ。応援はお金で届くのも悪いことじゃない。

漫画雑誌のシステムがどんどん縮小してそういう新人作家や作品との出会い、本を買う応援の仕組みが薄れていく中でこういう新しいシステムができていくのを期待してる。期待ばかりで申し訳ないがやっぱり自分の本分ではないことは専門家に任せて、自分はそういう人たちにデータを提供できる利用者として参加していきたい。

そんなわけでこれからもあまりこちらを放置せずに文章を書く習慣をつけたいと思うし、有料会員になって一段進んだサービスの利用なども考えています。

つぶやきで吐き出したり本業で発表したりとはまた違う場所を持って新しい時代へと備えたい。たまにはうまそだも描かないとね。

いつもご愛読ありがとうございます。 育児系は基本的に無料公開にしています。 同じ気持ちを共感する方々の心が少しでも軽くなればと思います。 今後の活動を賛同・応援していただける方からの サポートに感謝いたします。