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進路希望:将来の夢は漫画家?

高校はそれまでの体罰の世界からは信じられないくらい自由だった。

受験という自らの選択と競争から、単なる近所に生まれた同年代と人生が分岐した。とはいえ大半は小学校からの知人友人だった。高校デビューでボンタンくらいは当たり前になったが、もともとヤンキー気質でもなく、人生を変えるポイントとしては部活の変更くらいだった。

自分の運動神経ではチームプレーは足を引っ張るので向いてないし、黙々と一人でノルマ達成するのが性に合っていた。中学後半で喘息の吸入薬のおかげもあり長距離走の成績が驚くほど伸びたというのもあった。空手部もあったが経験上筋力に勝てないことを知ってたので、帯ギュにもろに影響を受けてたのと柔よく豪を制す体重別のある柔道部を考えていた。入学直後の体力測定で早々に中学のバスケ部の先輩に見つかり当然のように連れてかれた。

当時まさにスラムダンクに火がついた頃で、経験者初心者含め入部希望者は三十人以上?いたような気がするが、思いのほかちゃんとした部でパスのスピードからして中学と違った。地味で分量の多い練習という現実よりもほとんどの一年生は自由な高校生活を選んだ。気がついたら一年生は十人程度なっていた。

同じクラスになった元柔道部の友人から柔道部物語を借りた。漫画は死ぬほど面白かったが柔道部に入らなくてよかったと心底思った。死んでた。

調子に乗って部活してたら故障した。医者にはジャンプする筋肉はあっても着地する体が追い付いてないと言われた。椎間板ヘルニアで運動できなくなった。部活も最初は見学に行ってたが何もできないのに行くのもいやになり、先輩とも折り合いが悪くなった。

やることがなくなったので家でノートに鉛筆で漫画を描いた。

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