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知らなかった。自分の気持ち。

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私は北海道出身なのですが、高校から関西の全寮制に進学しました。


定時制でして、
私のコースは前半の2年間は昼間准看護学校に通い、准看の資格を取る。そして、夜高校へ行く。
後半の2年間は准看として昼間働き、夜高校へ行く。

というものでした。


寮は1、2年生が一緒。3、4年生が一緒。
一部屋5〜6人。
これは3、4年生は仕事をするので、1、2年生とはまったく生活リズムが変わるためです。夜勤も入っていましたからね。


さて、まあ、親元離れて私も少しは緊張をしておりました。
ぶっちゃけ早く家を出たかったから結構清々しかったんですけどね(笑)


寮の部屋の割り振りを見て、お部屋へ向かいます。
同級生と初めましてをしました。


お互いわからないことだらけ。
とりあえず一緒に行動する形になりますよね。
不思議なもので、彼女とは1、2年生のうちは毎日一緒に当校していました。特に違和感なく。それなりに楽しくどーでもいいことを話しながら当校していたと思います。


入学して数回、彼女と二人で遊びに行ったことがありましたが、あまり楽しいと思えるような感じでもなく、一回彼女を怒らせてしまったこともありました。

悪気はなかったんです。
悪気も何も無知だったんです。
私がド田舎の何もないところでおこちゃまに育ったからなんです。

彼女はCDを探していました。
私は高校に入ってから知った、日本のポップス、私が聞く歌は「邦楽」というジャンルに入るのだということを知りました。そこで私は彼女に「くにがく(邦楽)ってゆーところにあると思うよ。」
と言ったんです。
その後「ほうがく」と読むのだと知り恥ずかしい思いをしたのですが、
その時に彼女から、「そんなの知ってるよ!やらしいな」ハッキリと覚えています。
そー言われました。
私はなんで彼女が怒ったのかもわからず、ただただ黙るしかありませんでした。


その後も何回か怒られました。
さすがに全ては覚えてませんが、彼女は私を下に見ていたのかな。と。
本来自分でやるべきことを、ついでにやっといて。と当たり前のように言われたこともありました。

私はその事に気づかずに友達だと思って付き合っていました。



一緒に勉強したこともありません。
学校の帰りは部活が違ったので別々でしたし、本当に当校の時間だけでした。
その後は彼女と遊ぶことはなくなりました。


でも、実は、私と彼女しか知り得ない秘密があって、それは一生物で、絶対に切れないものなんです。
なんなのかはここでは明言できませんが、そのお陰で、私と彼女はそれぞれの中で特別な存在の一人でした。


私の結婚式には呼びました。
彼女の結婚式には呼ばれませんでした。
式を挙げたのかも知りません。


でも、それも私が怒らせたからだと思います。
結婚式に招待しておいて、きちんとしたおもてなしが、心遣いができていなかった。
今ならわかりますが、その頃の私はやっぱりおこちゃまでした。


今思えば、あんなに怒られて、下に見られている態度をとられていたのに…


20年経った今、私達はお互いの誕生日におめでとうLINEだけはしています。
ちょっとした近況を携えて。


昨日、大事な人の誕生日とか、大切な日を忘れないようにNotionで表を作っていました。
もちろん彼女の名も。


しかし、彼女の名前を打ち込んだ瞬間。
私の心がものすごい速さで反応しました。

やめてくれ!!私の心は震えていました。泣きそうでした。


名前の文字を見ただけで、この拒絶感。
私はいったい何年に渡って彼女に縛られていたのだろう…… 
自分の心の奥底にある気持ちに気づかずに。
ほんとうに我ながらビックリしました。


この気持ちは何なのでしょう?


慌てて彼女の名前を消しました。


彼女の誕生日は覚えているので、Notionには載せないことにしました。
きっと名前を見るたび思い出し、辛くなるから。


でも、今年もこれからも彼女の誕生日にはLINEをするつもりです。近況を携えて。



最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m

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