20230131-0206

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ジャン・コクトー映画祭で『詩人の血』『美女と野獣』を観る。あと2本も観る気でいたが、1日で2本観ることに疲れてしまい諦めた。『オルフェ』は観た事があるし、今週の気分ではなかった。あの鏡のシーンだけ家で観るのもいい。その方が楽しめるのかもしれない。コクトーは好きだが疲れる。

『詩人の血』メモ
詩人の血が流れているコクトーにとってこの作品は本当にアヴァンギャルドなものなのだろうか。俺からすれば『美女と野獣』の方がよっぽどアヴァンギャルドなのだが。主演の肉体美に目を奪われてしまうのはいかにもコクトー的だし、その肉体が線の動きをするところ、そして本当に線が現れるところもコクトーのドローイングを見ていれば、それを映画というジャンルに表出させただけである。チェスや雪合戦、銃での自殺など、モチーフは多々あるが、それは彼自身の作家性による選択から来ているために実験的要素があるというよりかはコクトー神話を構築する一部といった感じである。そして注目すべきは移動する口ではなく、その口に○ェ○○○させるところにあるのではないか。この発想こそアヴァンギャルドである。

『美女と野獣』メモ
ファンタジーというより今見ればB級ホラー映画の類いでかなり楽しい。パンフレットで映画評論家がクソみたいなことを書いていたために、俺はもう何も書く気がしない。俺は映画評論家より批評家と名乗る人を信用している。

『美女と野獣』の映像化はすべて観たと思うので、そのうち原作を読みたい。買うなら新潮だろうか。


待賢ブックセンターさんに行ったら小学生が2人いて楽しそうにしていて最高だった。店主さんの子どもかと思ったくらいはしゃいでいた。笑 いぬのせなか座の4冊組の本、買うか迷ったけれど断念。松本圭二セレクションの持っていない数冊を早く買わなければ。数年かけて集めている。『アストロノート』は萩原朔太郎賞受賞した時のが手に入ったけれど『ロング・リリイフ』はどの版もなかなか手に入らない。出た時から気になっていたのだから買っておけばよかった。と思っても仕方がない。本とはそういうものだったりする。だから買い逃さないようにしているが、それでも。いぬのせなか座の本も買っておけばよかったと思うことになるのだろう。次見つけたら買うかも。映像が気になる。ポエトリー・リーディングをする詩人として。橘上さんは気になる存在。現代詩手帖那珂太郎生誕百年特集の文章がよかったから。

詩作は書く俺と書かれる俺のせめぎ合いからはじまる。詩作は即興だと書いたが推敲まで含めるとどうなのだろうと考えていた。詩の推敲は特別な作業だ。儀式的で、神聖なものですらあるような気がする、と書きかけたが、俺は気軽に推敲というものをしている。毎週日曜日のミサのようなものだろうか。近い気もするが違う気もする。推敲の話はポッドキャストでもしているので(今日公開の後編で特に)、よかったら聴いてください。これは前編。

いけたにいさむさんのボーダーロンTはピカソより似合っていると思う。ピカソ的というよりも。ちなみに我が家の冷蔵庫にはドアノーが撮ったピカソのポートレート「ピカソのパン」が貼ってある。そのピカソはボーダーロンTを着ている。


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