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看護師が仕事を辞めたくなる理由3選にまとめてみた

私が看護師になってから、早十数年が過ぎた。
今までに多くの退職者を見送ってきた。

私がまだ学生だった頃の看護師の仕事は
3K(きつい・汚い・危険)と言われていたのだが、

現在は
9K(規則が厳しい、給料が安い、休暇が取れない、化粧がのらない、婚期が遅い、薬に頼って生きている、)と言われているらしい。

なぜ、看護師は離職するのか?
私なりの理由を3選考えたのでまとめてみる。

その①
看護の仕事以外の仕事が多すぎる(きつい)】
とにかく看護業務以外の仕事が多すぎる。
看護師になる前は患者さんへの看護がメインだと思っていたが、実はそうでもない。総合病院に勤めると、もれなく委員会看護研究等の業務が発生する。

委員会とはいったい何か?と言うと、病院の質・機能向上を目的として、各部署から代表者が集まり会議を行うのだが、自部署の問題点に対する改善の取り組みを年単位で行っている。簡単に言うと、小学校・中学校でも行っていた委員会の病院バージョンだ。

例えば、感染委員に当たると消毒量の調査や感染防止がきちんとされているか等の調査を行い、そこからより良くするために改善させるまでが業務となる。それ以外にも委員会からは膨大な宿題(課題)を出されるため、常に追われている状況が発生する。

これらの委員会活動は時間内でできることはまずない。自宅に持ち帰ったり、サービス残業もザラであり、闇な部分でもある。人によっては休憩時間を削ってこの作業に当たっている人もチラホラだ。

看護研究についても看護の質向上が目的である。看護上の疑問点・問題点を根拠をもって研究し、論文としてまとめる作業だ。これもかなりの労力になる。複数人と活動することもあり、まぁ話がまとまらない。

しかも【研究】なので、アンケート調査や症例数を調査する等、やることが山程ある。論文は上司から何度も差し戻されるので、何十回も修正を重ねなければならない。また、研究後にはもれなく院内や学会での発表も付属してくる。

これ以外にも係の仕事やワーキンググループ活動も同時進行なので、常に多重課題の状況が発生している。

その②
【人間関係(きつい)】
患者さんの命をお預かりする立場なので、責任感や気が強くないとなかなか難しい仕事だ。
常に医療者間で意見の交換を行うので、毎日がディベート対決となる。その摩擦で磨り減らない強靭なメンタルが必要だがなかなか難しい。

また、女性特有の職場ということも察していただけるとよいだろう。パワハラも横行しており、時には訴訟案件の噂を聞くこともある。

患者さんとの関係の維持もなかなか大変であり、暴言・暴力・セクハラを受けることもある。
こちらも強靭なメンタルがないと乗り越えるのは難しい。

医師との関係性も難しく、昔よりは幾分かマシにはなったが、いまだに看護師は見下されていると感じることも多々ある。多様性の時代に見合っていないと感じている。

機嫌の悪い同僚からの八つ当たりも日常茶飯事である。

その③
【休暇がとれない】

明らかな人員不足があり、休日が急遽出勤になることもある。振り替え休日はもらえるが、予定が立てにくくワークライフバランスを保ちにくいのが現状だ。

私の職場は休日希望は殴り合いに近い。意思が強い者が勝ち取る傾向にある。予定がかぶろうものなら、絶対に譲らないスタッフも存在する。
看護師の職場に【平等】はなく、上司は主張の強いスタッフにBETする。

もちろん年休消化も悪い。急な用事で年休を取ることは許されない職場だ。

先日、同僚が子供の用事でロジハラ上司に半休を頂きたいと相談したところ、冷たくあしらわれたそうだ。なんとか調整してもらえたようだが、嫌みを言われるのがオチである。




まだまだ離職理由はあるが3選にまとめてみた。
看護師の闇もまだまだ存在するが本日はここまでとする。


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