2023年5月25日「パートやアルバイトへの雇用保険の導入についての是非」


記事

政府は週20時間未満働く短時間労働者も雇用保険に加入させる検討に入った。雇用保険は現在、雇用形態に関わらず週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある場合は原則として加入する。非正規雇用者であっても正規社員と同じように子育てや学び直しの支援を受けれるようになる。具体的には、離職後の失業手当や、育児取得中に賃金の最大67%が支給される育休給付、教育訓練給付である。教育訓練給付は在職中または離職後1年以内に厚労省が指定する教育訓練を受講した場合、費用の最大70%を保険から支給する。例えば、経営学修士号、人口知能、データサイエンスのスキル習得などが対象となる。厚労省によると、週20時間未満の労働者は18年度時点で550万人と推計されている。保険料率は以下の通りである。私は賛成の立場(導入すべき)から立論するので、皆さんは反対の立場(導入すべきでない)から立論してください。

【前提条件】
対象は、一つの職場のみで雇用されているパート・アルバイトとする。
学生は対象外である。

Q週20時間以上働く人には雇用保険に入っているか?複数の職場でもOKか?
A入っている 適用されていない人もいるため議論の円滑さを採るため単一の職場に限る

Q非正規雇用を正社員にシフトすべきでないか?雇用保険の拡充よりも 学生対象外 女性の非正規雇用の労働者がそもそも増えてしまうのは日本の雇用の問題であるから正社員を増やすことは理想である
Aスキルアップの点を活用することで転職するときに可能性が高まる

Q正規と非正規の違いを明確に?雇用保険があるから違いがないのではないか?非正規にも週20時間の縛りをなくすということは区別がなくなるのでは?
A適切 労働者が保証される

意見・論点

1.労働市場の流動性の向上につながる。
→失業保険が給付され、無収入の期間が短くなるため転職への心理的ハードルが下がる。
スキルアップができ、転職に有利になる。
Q.失業保険の期間は?1年ぐらいか?それも変わらず給付されるのか?
A.1年間

Q2020年非正規40%外国人労働者 転職難しいのではないか? コストカットのために切る
A切っていく人材は職場の利益に貢献していない 自分の能力と賃金見合っていない 従来の安価な経済成長モデルよりもいいきっかけ

Qアルバイト何か月でやめた場合保険がでない、労働者が安定的な給付を受けることができない
A就職促進手当等があり失業保険以外の享受が受けられる 技能就職手当40日分給付働いた日数関係なく受けることができる

2.労働者の能力向上
→生産性が向上する。失業者が再就職に必要なスキルや知識を基礎から学べる。
Q40年くらいパート等の人のリスキングは期待できるか?
Aある程度知識が増えるので、転職する際に知識を得たことのアピールとなる 労働参加が増える

3.労働者の生活や雇用の安定、就職が促進される。
→特に非正規雇用者は収入や雇用が不安定なため、、生活が保障される。非正規雇用者も労働者としての権利と保護を受けるべきである。雇用保険の給付制度が充実している。

予想される反論・再反論

1.短時間労働者を多く雇う企業にとって保険料の負担が増える
→短時間労働者を多く雇う企業は、その労働力を必要としており、それに応じた負担は当然である。また、企業が受給できる制度が充実しているため、企業の享受は大きい。
財源安定につながる:コロナ禍の影響で、雇用調整助成金の支給が多額になり保険財政は悪化している。
そのため、財源を確保するためには保険料の負担の増加は必要不可欠である。
Q財源安定につながる、国庫負担55% 企業の負担よりも財源が使われるので逆に財政難?
A人材不足:企業の保険料の増加は増えると言って、企業側は労働力を必要としているため首は切らない 雇用調整助成金(コロナの影響)により財政悪化それがあったから、将来的に企業が支援を受けるためには安定しておいた方が良い

2.企業は雇用保険の負担増加により非正規雇用者を雇わなくなるのではないか
→正規雇用者も雇用保険は導入されているが、実際に雇われている。また、人材不足が謳われている労働市場において、企業は労働力を必要としている。
Q正規雇用者増えるのではないか? 非正規雇用者に対するサポートが増える?非正規雇用者が増える、そのままの待遇を求めるリスクもある?
A収入安定していない、おおもとの収入を増やすために、スキルアップしようとする人が増える

Q複数の職場で働ける、この条件だと副業を認めた形である
A将来的なリスクを考えると、正規雇用に昇進しようと思う  

Q正規雇用者のモチベが低下する
A労働市場の流動性が上昇することで賃金の上昇を狙う 

先生からのコメント

日本独特の問題
一物一価
マクドナルドの値段を基準に高いか安いか⇒日本はこれに反する
同じ労働をしても正規・非正規に差がある 賃上げ競争 ピラミッド構造になる⇒新卒一括採用
会社の利益を守るため賃下げ競争が行われる
日本の雇用形態の本質が問題

参考文献・URL

日本経済新聞「バイト・パートに雇用保険、学び直しや育休に 政府検討」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA223PW0S3A420C2000000/  2023年4月24日


読売新聞「雇用の流動化が日本を救う、東京都立大・宮本弘曉が語るポストコロナの労働市場」https://www.yomiuri.co.jp/choken/kijironko/ckeconomy/20220421-OYT8T50028/   2022年4月22日

労務SEARCH「雇用保険とは?概要や加入対象者・保険料の計算方法・給付金をわかりやすく解説」https://romsearch.officestation.jp/shakaihoken/tekiou/14436

日経woman「22年雇用保険料引き上げ それでもこの制度が得な理由」https://woman.nikkei.com/atcl/column/21/20210424/030200018/?P=2

 




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