円の接線が半径に垂直になることを初めて知った大学受験1週間前

図形問題がぜんぜん好きじゃない。なんかまるとかしかくとかでてきてよくわからないし、いろいろ線を引いたあげくちっちゃいさんかくの面積を求めようとか言われるのがムカつく。今までの知識の集大成みたいな部分があるのも、定期テスト前日に徹夜して公式を詰め込む人間に厳しい。

共通テストの数ⅠAでは、図形は選択問題だった。もちろん捨てた。練習でも一度も手をつけなかったので、どんな問題が出てるのかも知らない。

しかし二次試験ではそうもいかない。共通テストと違い選択権はないので、図形問題を出されたら図形問題を解くしかないのだ。

さっそく赤本の図形問題でわからない部分が出てきた。円より外側の点Pから円に引いた接線は、接点を通る半径と垂直になるらしい。うーん。そうなのか?

なんか言われてみればそんなような気もするが、わからないので教科書を見ることにした。これって範囲でいうとどこだ?数IAか?数IIBか?全然わからない。図形のこういうところも嫌いだ。

仕方がないのでインターネット(いつもありがとう。大好き)で「円 接線 直角」で検索したら、中学生向けのサイトがヒットした。

中学生。

…中学生!?

理系受験生なのに中学数学を理解していないことが入試1週間前に明らかになってしまった。マジか…と思いつつも中学生の時に使っていた「幾何」の教科書を引っ張り出してきた。幾何て。

そういえば中学生の時の幾何の授業ではほぼ必ず寝ていたせいで教室の後ろに立たされていた。いや嘘だ。幾何だけでなく全ての授業で寝ていた。

授業を聞いてなかったツケがこんなところまで回ってくるとは。でも中学生レベルの知識が頭に入ってなくても高校から頑張ればどうにかなるんだな〜と思った。これは受験が終わってから言うべきだったな。まだどうにかなってません。

幾何の教科書の「円の接線」のページを開いた。下の方にある鉛筆の跡が、この範囲の授業中に眠りこけていたことを教えてくれる。そこにはこう書いてあった。

また、すでに学んだように、円の接線について次のことが成り立つ。

「円の接線は、接点を通る半径に垂直である。」

すでに学んだことになっていた。

前のページを見返してみても、円の接線に言及しているページは見当たらない。嫌な予感に寒気がした。これは中学2年生の時に使っていた教科書だ。中学1年生の教科書に戻れと言うのか。高校3年生に。数Ⅲを学び終えた私に。

まあ戻るんですけど。

中学1年生の時に使っていた教科書に、求めていた情報はあった。「接する」の意味なども書いてあり、これが本当に数学の初歩の範囲であることがわかる。

どうやら、半径に垂直な直線を垂直に移動させるとどこで円と接するよね?という発想らしい。たしかに。

円の接線は、接点を通る半径に垂直である。

初めて知った。

そうなんだ。