ロッテンマイヤーさん。

ふと思い出した。

学卒で初めての就職先が、関西の都市銀行だったんだけど、新卒は入寮が必須で、実家からかなり息苦しい寮生活に放り込まれた。
先輩二人と同室という、環境だった。

配属先の支店の先輩も同じ寮で生活してて、それはもうしんどかった。
とても厳しい先輩と、寮の食堂や休憩所で一緒になるのだから、それは息つく暇がない。

融資課の厳しい先輩をみんないつの間にか「ロッテンマイヤーさん」と呼んでいた。
もちろん、カゲでついたあだ名なんだけど、同室の先輩も「ロッテンさん」と呼んでいたから、けっこう浸透してた呼び名だったんだろう。

実家で祖母の介護が必要になり、そもそも長女で、寮暮らしとはいえ実家を出ることを許されていなかったわたしは、結局、三か月余りで銀行を退職して郷里に帰ったのだけど。

今でも、辛い苦しい場面になるほど、パワハラする輩にあだ名を付けたり、自分を俯瞰でみてみて、「このひと困ってはるなあ」とクスッと笑う癖で乗り切ってるんだな、と思う。

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