「エアポートテスト」でミスマッチ採用を防ぐ
私は人材・人事系の仕事に18年ほど携わっていますが、その中でも長く関わっているのは「採用」のお仕事です。
いい人採用するためにどうしたらいいですか?
見極めるためのいい方法を教えてください。
と採用についての相談はこれまでたくさん受けてきました。
とはいえ、長年採用に携わってきた私も、自分が自分のチームに採用するとなった時は幾度となく失敗してきました・・(笑)。
面接の時と入社してからの印象が違う
面接時に聞いていた話と違う
もっとできると思ったのに実際は違った
など、あげ出したらキリがないくらい、長く採用に携わっていてもミスマッチをゼロにすることは難しいです。
エアポートテストとは?
Googleは人事制度においても工夫されていることが多くあり、いろんな企業のお手本になっています。
私がフィンテックのベンチャーに転職した時に私をヘッドハントしていただいた元上司はGoogleで10年くらい働いていた方で、まさに日本でGoogleの成功をずっと採用で支えていた方でした。その方から本当にたくさんのことを学んだのですが、その中の一つがこのエアポートテスト。
エアポートテストとは、「もしトラブルにより自分とこの人が空港に閉じ込められ、一晩過ごすことになっても耐えられるだろうか」という内容のものです。要は、一緒にいて耐えられない人は採用するべきではないというものを測るためのテストです。
例えば、よくある失敗例は、学歴も高いし、今いる会社も一流会社、能力もありそうですぐ即戦力になりそうだけど、一緒にいても会話が続かない・・疲れてしまいそうというようなパターンです。
皆さんなら、採用しますか?
もちろん、この話のくだりだとNoと答える人が多いと思いますが、これがビジネス上どうしても今人が足りなくてどうしても今入って欲しいという状況の場合、皆さんどうでしょうか?
また採用が需要過多の昨今、募集してもなかなか集まらないこともあります。その場合、これ以上募集してもいい人来ないからエアポートテストはNoだけど人が足りないから採用したいとなったらどうでしょう?
妥協した採用はしない
私は人事コンサルの仕事をしていて、常々クライアントにお伝えしているのは、「妥協した採用はしない」方がいいということです。
採用できれば、その時は一時的に良かったと思うかもしれません。でも妥協した採用は後で自分を苦しめます。(これ本当です)
大事なのは、入社してもらうことではなく、入社した後に活躍するかどうか。元々募集していた業務ができそうか、能力はありそうか、ポテンシャルはありそうかに加えて、カルチャーマッチしているかもしっかり見る必要があります。
ちょっとでも違和感があれば、その違和感を突き止めて、致命的なものになりそうかどうかを採用を決断する前に検討する必要があります。それに役立つのがこの「エアポートテスト」です。
退職理由の一つは、人間関係
少し古いデータではありますが、「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によると、「人間関係がよくなかった」が挙げられており、26.9%を占めているそうです。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h30_gaikyou.pdf
ただ、私が人材紹介の仕事をしていた時、人間関係が引き金になって転職を考えている人は上記の割合より多い印象でした。人間関係で退職するというのが理由の一番と採用面接で伝えると、職時に不利になると考える人も多いのか、表向きは「成長のため」「やりたい仕事が他にある」と言う人も多いのではないかと思います。
やはり一緒に働く上で、人間関係でストレスがないに越したことはないですよね。
今日はエアポートテストについて書いてみました!是非新しい人を採用する時だけではなく、自分が一時的にも一緒に仕事をする人を選ぶ時や、プロジェクトを一緒にする人を選ぶ時など、様々なシーンで活用してみてください!
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