アンコールトム中

【旅行記】カンボジア女ひとり旅③

この日は、カンボジア旅の最初の遺跡、アンコールトム訪問!

宿泊しているホテルまで迎えに来てくれた、現地ツアーガイドさんに連れられて、乗合バスでいざアンコール・トム遺跡へ。案内人のガイドは陽気なカンボジア人、NARAさん。驚くほどに日本語ぺらっぺらだったので、「日本に留学してたんですか?」と聞いてみると、「カンボジアにある日本語学校で、3年間勉強しただけデス。他に中国語や韓国語の学校もありましたが、日本人が好きなので日本語を勉強シマシタ。」とのこと。本っ当に上手だったので、「日本語が上手すぎてびっくりしてます!」と伝えると、「カタジケナイ!」と返されました。その言葉知ってる時点で、もうキミは立派な日本人。

今、カンボジアへのアジア人旅行者は、日本人より中国人の方が圧倒的に多いため、中国語のツアーガイドになった方が、給料は高くなるそうです。ですが、給料が高くなる中国語よりも、『日本人が好きだから日本語を選んで勉強した』って言ってもらえて、なんだかとても嬉しかった。心がほんわか、温かくなりました。「ぜひ今度は、日本に遊びに来てください!」と言ったのですが、「ツアーガイドはとてもお給料が低いうえに、日本は物価が高すぎるから簡単には行けないんだ。(カンボジアは物価が安い。平均月給大体2万円ほどだそう。)でもどうしても日本に行ってみたいから、頑張って今、貯金してる最中だヨ」とのこと。お金がないことが不幸だとは思いませんが、実際にこうして、所得格差を目の当たりにすると、TVやネットニュースで知るより、現実味を帯びて自分の胸に刺さります。

行く途中、アンコール遺跡群の入場パスを取得するため、私を含めたツアー一行はチケットセンター?みたいな場所へ。(3日間のフリーパスが62ドルでした。)無事、入場パスをゲットし、ホテル出発から1時間弱で、アンコール・トム遺跡に到着。

(門の上に顔が3つついてるの、見えますか?目を凝らしてみて。)

アンコール・トム遺跡とは、「アンコール遺跡」の一部です。「アンコール遺跡」とは、かつてクメール王朝があった場所で8世紀から14世紀にかけて建てられた当時の建造物が集まっている遺跡群です。その広さは東西約20㎞にも及び、遺跡の数がものすごく多いので、全てを見て回ろうとすると相当な日数がかかります。なので行く前に、どの遺跡を見に行くかあらかじめ決めておいた方がいいと思います。

さて、現地に降り立ち門を通って中に入ります。

(この顔の像、女優の京唄子に似ているなんて噂も・・・)

遺跡内はとても広く、とても荘厳な雰囲気で、圧倒されました。ヒンドゥー教の宇宙観を表した建物だそうですが、なんとなく分かる気がしました。なんだか俗世から離れて、宇宙にいる気分になります。アンコール遺跡群は、15世紀半ばにクメール王朝が崩壊してから、19世紀にフランス人に発見されるまで、ずっと忘れ去られていた遺跡でした。その為なのか、建物が木に侵食されている部分があったり。

何年かけてこの木が生えてきたんだろう・・と考えると自分の20数年間の人生なんて、まるでちっぽけに感じました。

やっぱりこういう遺跡に来た時は、歴史やその成り立ちを説明してくれるガイドさんがいた方が面白さが倍になりますね!団体行動は苦手だけど、ツアーもこういう点ではいいもんです。アンコール・トム遺跡、不思議なエネルギーと魅力を持った場所でした。

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