ベンメリア遺跡_

【旅行記】カンボジア女ひとり旅⑥

カンボジア滞在、最終日。この日は、ベンメリア遺跡へ行きました。

(すごい廃墟感・・。)

ベンメリア遺跡とは、世界遺産であるアンコール遺跡群の一つ。現在も修復が施されないままに放置され、密森の中にひっそりと眠り静かな佇まいを見せる平面展開型の巨大寺院。原形をとどめないほど崩壊がひどく、苔むし、ほとんどが瓦礫の山と化し廃墟の感を強く漂わせる。アンコール・ワット建造前の11世紀末-12世紀初頭の造営と推測されている。

まさに、荒廃の美。このベンメリア遺跡はラピュタのモデルになったとも言われている遺跡で「秘境感」が半端ないです。「アンコール・ワットよりも、ベンメリア遺跡の方が良かった!」と言う人も多いですが、実は私もその一人。いや、私はアンコール・ワットとベンメリア遺跡、同じくらい感動したかな。甲乙つけがたい。とにかく、素晴らしい遺跡なので、必ず行くことをお勧めします!

ベンメリア遺跡へは、シェムリアップからバスで片道2時間ほど。そのバスの車窓から、カンボジアの地元の生活を少しだけ垣間見ることができました。海外は、バスから景色を眺めているだけでも楽しいものです。

(野良牛?の群れ。こういう動物たちが、ナチュラルに道路を爆走してる。)

(今にも崩れそうな、露店。台風や地震きたら一発アウトな気がする。)

(交通の足は、バイクが主流のようでした。)

街を眺めてて思ったことは、みんな笑顔でのんびり生きてるなぁってこと。東京のように、みんな怖い顔してあくせく動いてない!同じ地球でも、場所が違えば、生き方がこんなに違うのか・・。東京や日本が生きづらいからといって、人生を諦めるなんてもったいない。地球上には、違った生き方ができる場所が沢山あるのだ。なんて考えながら、飽きることなく車窓を楽しんでいると、あっという間にベンメリア遺跡に到着!

遺跡は崩壊し、その崩壊した隙間から、木や植物が生え、苔むしています。
滅んだ人間の文明の跡に、植物たちの圧倒的な生命力を感じました。感服。この崩壊は、自然に壊れたものもあれば、戦争で壊された部分もあるそう。この遺跡を眺めていると、「崩壊の美学」っていう言葉が頭に浮かびました。なにも、キレイに形の整った新しいものばかりが美しいわけではないんだな。でもなんで、崩壊したものに美しさを感じるんだろう?それは、「諸行無常。変わらないものなんて一つもない。」という世の中の摂理を全うしているからではないだろうか。
ちなみにこの遺跡は、かなり足場が悪いので、スニーカーがベターです。

そして私がもう一つ驚いたこと。それは、ベンメリア遺跡の敷地内には、まだ地雷が埋められている場所があるということ。

(「立ち入り禁止」の青い看板。柵の向こうは地雷未撤去ゾーン。)

もちろん、観光客が入れる場所は、地雷は完璧に取り除かれた場所ですが、立ち入り禁止区域も結構ありました。確か地雷って、埋めるのは安価で簡単だけど、撤去するのはものすごくお金も労力もかかるんですよね。現在もなお、撤去作業中だそうです。各国の観光客で賑わう遺跡のすぐそばにある、地雷未撤去区域。天国と地獄を共存させたような、不思議な空間でした。

ベンメリア遺跡を満喫した後は、ホテルに戻ってビール飲みながら荷造り。3泊5日のカンボジア旅行もいよいよラストスパートです。

(アンコールビールが冷蔵庫に冷えてた。うまし。)

荷造りを終えた後は、ホテルをチェックアウト。送迎バスで空港へ。
出国審査を無事に終え(またここの出国審査官もめちゃ怖かった・・。)、お土産屋さんを、物色。実はカンボジア、目ぼしいお土産があまりないんです・・・。必死に探すこと30分、小麦粉と砂糖で焼かれたプレーンの「アンコールワットクッキー」というのがあったので、それを買いました。(ちなみに職場で配りましたが、ウケはあまり良くなかったです。)そして深夜11時。シェムリアップから上海に向けて出発。ありがとうカンボジア!!また来るよ!!心の中でカンボジアに大きく手を振り、上海に向かいます。上海に着いた後は、成田行の飛行機がなかなか出発せず、やきもきしましたが、無事に帰国。
これにて、カンボジアのすべての旅程終了です。

暑くて素敵な遺産を持つ国、カンボジア。
私は近い将来、また絶対に行くでしょう。

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