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オリジナル曲が1週間で完成してもた~作業工程のふりかえり~

久しぶりにオリジナル曲が完成しました。
1週間、かなりスムーズに行きました。

どうやって作っていったのか、ふりかえりとしてメモしておきます。

①下書き

①-A: 5/14 アイデア、爆誕

きっかけは友達との共作企画です。この曲に限らずいろいろ並行して進めています。
その会話のなかで、「終わらない旅」という魅力的なコンセプトをもらいました。

①-B: 5/15 材料をふくらませる

この日はストレスのかかる予定があったので、その気晴らしに「終わらない旅」というコンセプトから膨らませてみることにしました。

まず、思いつくままに書き散らしました。

Google Keepより。こんな感じで、散文詩的に発想を発散

ふだんは歌詞を後から考えるので、新鮮な体験でした。
いったん発想を発散させるのが目的だと思っていたので、うまくまとめようとか、歌詞らしくしようとかは考えませんでした。
「終わらない旅」というコンセプトと、「死」を組み合わせて発散させていきました。

予定が終わったあと、ふとメロディの断片が浮かびました。
不思議なリズムながら妙に口ずさみたくなりました。
駅で、小声で録音しておきました。

駅で小声で歌う音源を、「Voice Recorder」なる直球な名前のアプリで録音

この時点では、歌詞の素案と組み合わせようとかは思っていませんでした。
普段から、ふとしたアイデアを録音するようにしています。ルシファー吉岡という芸人さんが「とにかくメモしておけ」と言っていたのがきっかけです。

帰宅後、少し歌詞らしく整えていきました。
具体的な作業としては、
・歌い手/聞き手の検討(誰が誰に歌うのかを考える)
・繰り返しや対比の意識(サビで何を言うか、そのために他の部分で何を言っておくか、その中で耳に残る言い回しがないか)
辺りです。

歌詞っぽくなってきた。1連目はそのまま曲になってますね

また、昼間思いついたメロディの断片に伴奏がつけられないか考えてみることにしました。
ここは記憶が曖昧ですが、このときに「終わらない旅」のコンセプトに重ねてみることにしたんだと思います。
今回はなるべくシンプルにまとめようというのも、このとき思いつきました。

①-C: 5/16 デモ完成

実際に音楽のかたちにしていきました。
Studio Oneというアプリをパソコンに入れているので、そこで作業していきます。パソコン作業はまず紙でやったほうが考えをまとめやすいとよく言われているのですが……
今回は勢いで、はじめからパソコンでやりました。

ストゥーディオワーンヌ。アップデート版をぜんぜん買ってないので未だに4です

パソコンではまずドラムのフレーズを決めました。
ドラムは専用のシンセサイザーアプリ「Addictive Drum 2」を買っており、そこにいろいろフレーズが収録されています。
今回はクラブミュージックのノリがほしかったので、そのジャンルで探してみたところ、いい感じのが見つかりました。

Addictive Drum 2。けいおん!のドラムの大半はこれらしい

次にベースを決めた、はずです。
なるべくシンプルにすることを心がけ、普段の10パーほどもガンバらずに仕上げました。
歌詞を作った時点で、
・色でいうとモノトーンを意識。ベースはなるべく変えない
・「でも」「ほら」と歌うところだけは雰囲気を変えたいが、そこも最小限にしたい
という2点を考えていたのがよかったと思います。
ベースはDAWにもともと付属しているシンセサイザー「Mai Tai」の音源で、正直これでいいのかな?と思いつつですが、妥協しました。

Mai TaiもAgronisosも、意味が不明

そして、確かここでメロディを考えたんだと思います。
何となく歌詞を横目に見つつ、ドラムに対して気持ちいいリズムになるように、そしてもともとの「メロディの断片」の雰囲気に合うようにサクサク作っていきました。

続いてピアノで装飾をつけます。
今回はドラムとベースがほぼ変わらないまま曲が進むので、展開を作るのはほぼピアノ頼りです。
ピアノは「Pianoteq」を使っています。容量を食わず軽いのにある程度リアルで、お気に入りです。

だいたい「YC5 Home」を使いがち。今回はしこたまリバーブをかけた

ここからは少し専門的ですが、おおよそ以下の意識で進めました。
・わかりやすい「コード」感を出さない。三度ではなく二度や四度をメインに
・というかコードが何かなど、考えない
・「ピアノをつけない」ことも一つの展開と考える
・トップノートは主旋律へのオブリガードとギリギリ捉えられる程度に

打ち込んでいっている過程。手弾きのときもありますが、今回は全打ち込み

ギターは、いったんなくても曲として成立すると思ったので、この時点では考えませんでした。

信じがたいのですが、おそらく同じ日にボーカル生成第1弾をやり終えていますね。。
VoiSonaという無料のボカロ?を使ってみました。

VoiSonaの入力画面。ムズい

なかなかイメージ通りにはいきませんでしたが、声質はわりと好みでした。

友達に「こんなの作ってみた」と提示しました。好みではあると言われつつ、イメージとは違かったみたいでした。
ただ、今回はこのまま我を突き通すことにしました。
合わせて、NEUTRINOというボーカル生成アプリを使うといいと勧めてもらいました。

②ブラッシュアップ→完成

②-A: 5/17 ボーカルの再生成

NEUTRINOでのボーカル生成作業に手を付けました。
やることとしては、
・歌詞付きの楽譜をつくる
・NEUTRINOを動かす
・出来上がった歌声を聞いて譜面を調節する
の繰り返しです。

歌詞付きの楽譜は、すでにメロディと歌詞がほぼできているので楽勝です。
Studio Oneからデータを書き出し、「MuseScore 3」という別のソフトに読み込ませ、そこに歌詞を入力していきます。

歌詞を入力するときは「よおに」「せかいお」など、そのまま書いていくのがコツ

NEUTRINOを動かすのに、少し手こずりました。昔、一度やったことがあったのですが……
まずNEUTRINOのインストールに手こずりました。なんとかWindows用のセットアップファイルを見つけインストールしてみても、今度はうまく動いてくれません。が、これはNEUTRINOというか、MuseScoreでのファイル出力形式の問題でした。
出来上がった歌声は、まあ譜面通りなのですがイメージ通りというわけには行かず。
歌詞の微調整も含め、計5回ぐらい出力し直しました。

こういうハッキングみたいな画面で作業しなきゃいけないので、不安

この出力に、けっこう時間を食います。4分の歌声を出すのに、10-15分かかるイメージです。

②-B: 5/18 何もしない(別の曲作り)

この曲以外の曲作りを進めました。
少し急ぎ過ぎた感があり不完全燃焼に終わったのですが、
この曲に盛り込んでいたアイデアを転用したいと思ったので、
この曲じたい、さらにシンプルにしてやろうと思いました。

②-C: 5/19 ギター録音開始

ギターを考えはじめました。
この日までに決めていたのは、「サビのメロディをギターでなぞる」「ギターソロを入れる」ことのみ。

Gibson SGくん。写真は昔スタジオに入ったときのもので、今回は宅録。

とりあえずサビのメロディをギターでなぞってみました。
が、スライドだとあんまり音程が安定せず……フルピッキングすることにしました。
ギターソロもなんとなく叩き台程度をつくってみたのですが、尺が持たんと思ったのでソロを入れる時間を短くすることにしました。

ほかのパートにもギターを入れようとトライし、試しに録音してみたりしましたが、聞き返すと超微妙……
ふりかえると、この日が一番不安になりました。本当にこの曲イケるんだろうかと。

②-D: 5/20 ギター録音完了

ギターを詰めました。
結局、ドラムとベースとピアノで大枠は完成しているので、
サビ、ギターソロ、最後のほうのノイズに留めることにしました。

10テイクぐらい録って、妥協しました。
音はAmplitudeで作っていき、最終的には出来合いのものではなく自分で調節しました。

マスタリングはいつものように「Ozone 9」に任せっきりです。
ここから、少しミックスやマスタリングをし直してみたのですが、スマホからイヤホンで聞くと劣化したように聞こえたので、下記の「構成決定版」を最終版としました。

「構成決定版」が最終版になりました

Ex.ビデオづくり

Ex-A: 5/20 ビデオへの野心・下調べ

この時点で結構手応えがあったので、ビデオを作ってみたいと思いました。
リリックビデオで検索していると、フィモーラが公式でいい解説動画を出しており、惹かれました。

この動画をみて突き動かされた結果、まずアイキャッチ用に女の子のフリーイラストを探しました。
けっこうイメージ通りのものが見つかりました。

たぶん使用してもいいんじゃないかなと思っています……もし問題あればすぐにお申し出ください……

加えて、フリーフォントを探しました。
8個くらい念のため落としておきました。

Ex-B: 5/21 ビデオ制作完了

21日、ビデオを作りました。
フィモーラをインストールし、後は解説動画とにらめっこです。
8時間ぐらいかけて最後まで仕上げ、それなりかなと思ったので切り上げました。

まとめ

今回、省エネを意識しました。

リサイクルといってみたり、エコといってみたり、SDGsといってみたり……

・コード進行やフレーズづくりをガンバるより、シンプルな要素で展開を作ることのほうをガンバる
・音作りにこだわりすぎない。「これでええか」と思ったらそれでよしとする。ボーカルもAIでよしとする。ギターも弾かないなら弾かないでいいと割り切る

その辺りが、1週間で作曲できた秘訣かなと思っています。

……休職中で時間があるというのもチョー大きいですけどね。
ま、まあ、それにしても今回スムーズだったなあという感覚があるので、ここはもう少しちゃんとふりかえりたいです。

終わりでーす。

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