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値上げに踏み切る勇気:デフレマインドを捨て、商売を持続可能にする方法

今日は、デフレマインドを捨てて、商売を持続可能にする方法についてお話しします。

安売りの罠:疲弊する戦略

安売りのサービス業は、どこかにしわ寄せがきています。特に個人経営などの弱者にとって、安売りは持続可能な戦略ではありません。欧米ではインフレが進んでいるのに対し、日本はそうではありませんでした。しかし、東京23区では消費者物価指数が41年ぶりの高水準に上昇しています。これからの時代、値上げできないと商売は厳しくなります。

弱者は吉野家のマネをしない

吉野家の「うまい、安い、早い」は強者の戦略です。弱者は、「安い」以外の要素を尖らせて、高く売る方法を考えるべきです。薄利多売と厚利少売の選択肢がありますが、弱者にとって厚利少売が適切です。薄利多売は、販売数(回転率)ありきの商売で、コロナ禍で淘汰されました。

付加価値の重要性

商売として成立するためには、付加価値が生み出せることが重要です。利益は、人的投資や設備投資、商品開発投資の原資であり、商売を継続的に持続させるためには必須です。価値を創出するためには、機能的価値ではなく意味的価値に焦点を当てることが求められます。

価格設定:コストベースプライシングとバリューベースプライシング

弱者は、バリューベースプライシングで適正利益をとるべきです。価値から逆算して、足りない付加価値を意味で埋められないか考えましょう。その価格を払う理由をつくる意識を持つことが大切です。バリューベースプライシングでは、顧客を選ぶ必要があります。安くても満足できない顧客や、高くても価値を感じて購入する顧客がいます。後者に価値提供を重点的に考えていくことが重要です。

商売のトレードオフ:価格と顧客の最適化

商売には常にトレードオフが存在します。価格を下げて安い顧客に最適化しようとすると、高い顧客を捨てることになります。たとえば、フェラーリやポルシェを低価格で売り出したり、エルメスのバーキンを安く販売したら、現在の顧客は買わなくなります。

短期のコスパと長期のコスパを見極める

弱者が提供すべきは、長期的なコスパです。持続継続できるコスパであり、提供者が疲弊するコスパではありません。短期的な利益を追求するのではなく、長期的な利益を重視した戦略が求められます。


デフレマインドを捨て、商売を持続可能にする方法は、安売りの罠を避け、価値提供に焦点を当てた戦略を採用することです。顧客を選び、適正な価格設定を行い、長期的な利益を追求していくことが大切です。これらの方法を取り入れることで、商売をより持続可能にし、新たな価値を創出することができます。