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会社員からフリーランスになってわかったこと

こんにちは、キャリアコンサルタントの梅子です!
私は10年間会社員として働き、その後現在は
フリーランスとして働いています。

かつては、会社員として働くことが主流でしたが、
今や、学生のうちに起業したり、
youtuber、ブロガーなど、個人でビジネスをされる方も増えてきました。

今は会社員だけど、ゆくゆくは…
と考えておられる方もいるでしょう。

というわけで今回は、
会社員からフリーランスになって私が経験した
双方の違い、気をつけるべきこと

をご紹介したいと思います。



1. フリーランスになって大変だったこと

まず、一番大変だと感じたことは、
十分な収入を安定して得ること。

会社員は、毎月決まった額が支払われ、
おまけに昇給・賞与もありますが、
フリーランスは仕事の量や金額によって
大きく変動します。月収0円もありえます。

有給休暇もないので、休んだら単純に収入ゼロ。
仕事も1本1000円〜2000円などからスタートしてますから、月2万〜3万稼ぐのでも、なかなかの労力が必要でした。

正社員で月20万稼ぐよりも、フリーランスで月5万稼ぐ方が難しいのでは、と思ったくらいです。

もちろん、経験・実績を積めば、むしろこなせばこなすほど、収入が上がっていくので、会社員よりも給与面でのメリットはありますが、
軌道に乗るまでが大変だと感じました。


次に大変だったことは、
仕事を見つけなきゃいけない!
ということ。

会社員の時は、何もしなくても目の前に仕事が用意されていました。
ところがフリーランスは、仕事を見つけない限り、仕事はありません。
まずは契約を取るところから始まるのです。
応募しても採用してもらえないこともザラ。
契約を取れたとしても、1回きりのものも多いですから、また新規で契約を探さなければなりませんでした。

仕事を探す→契約する→仕事をこなしつつ、また新しい仕事探し

このループが、
最初の頃は本当にしんどかったです。

最後に、最も大変だったことは、
知識・経験が全て
ということでしょうか。

もちろん、正社員の求人であっても、知識・経験が求められることは少なくないですが、フリーランスはそれが全てなんです。
いわゆる意欲などは一切考慮してもらえない…
企業のように研修が用意されているわけではありませんし、入社してから教えますよ、なんてクライアントは考えていません。実績がどれくらいあるか、スキルレベルはどのくらいかを見られるのです。

まずは必死で勉強して資格を取ったり、
未経験可の仕事を受託するなど、
とにかく自分でスキル習得・実績を積まなければいけないことが大変でした。

2. フリーランスになってよかったこと

給与・仕事探し・実績づくりなど、
フリーランスになって色々と苦労をした私ですが、
もちろん、よかったこともありました。

まずは、
時間を自由に選べること。

会社員とは異なり、
勤務時間や曜日がガチガチでないので、
クライアントが求める量を提供できれば、
特に稼働日や時間は問われません。

旅行へ行くから3日連続休みたい、
今日は体調が良くないので休みたい、
など、会社員の時は少しハードルがあった
長期休暇や急な休みも、全く問題ありません。
「休みとっていいのかな…」
「休み取れるか不安だな…」
といったストレスから解放されたのは、最高でした。

次に、仕事を自由に選べること。
会社員時代は、やってみたい仕事でも
やらせてもらえなかったり、
逆にあまり好きじゃない業務を任されたりと、
会社・上司の判断に仕事内容が左右されるストレスがありました。
ですが、フリーランスになってからは、
自分の興味・関心を軸に仕事選びができるようになったので、より仕事を楽しいと感じられています。

もちろん、前述した通りスキルや実績次第での
契約獲得にはなるのですが、
やってみたい仕事にどんどん応募できる
ワクワク感は、フリーランスの醍醐味かと思います。

最後は、ライフイベントに左右されないこと。
個人的な話になりますが、私は昨年より夫の都合で海外に住んでいます。

海外転居に伴い、会社員としての仕事は辞めたのですが、フリーランスの仕事は、リモートの仕事だったので今でも継続できています。

なんなら、海外に転居してからも追加で仕事を見つけたくらいです。

このように、自分の生活スタイルに合わせて働き方・仕事内容・仕事量を柔軟に変えられるのも、フリーランスの魅力です。

もし、フリーランスとして働いていなかったら、
家族都合によるキャリア中断をただひたすら嘆いていたかもしれません。
(危うく夫と険悪になるところでした…)

ちなみに夫は、駐在期間が終わっても国内転勤の可能性もありますが、今の私には「どこに転勤になってもいいよ〜」と言える余裕があります。

転勤以外にも、子育てや介護、病気・ケガなどで
生活スタイルが変わる可能性は大いにあります。

何かあっても続けやすい働き方。
これは、大きな魅力だと感じています。

3. フリーランスに必要な覚悟

さて、フリーランスになって大変だったこと・良かったことをお伝えしましたが、
これからなろうとしている・検討している方に
向けて、アドバイス。

ここはちゃんと理解したうえで、
フリーランスになってね、ということをお伝えしておきます。

①厳しい自己管理が問われます
前述した通り、フリーランスは個人で契約を取るところから始まります。
業務完了後も、請求書を自分で作成して支払い確認するなど、全てのプロセス管理を自分自身で
おこなわなければなりません。
タスクを忘れていても、催促してくれる上司や同僚はいないのです。
また、時間が自由に取れる分、
いつやるのかを決めておかないと、
ダラダラと締切間近になる可能性も。
全てにおいて、自分で管理する。
自由なイメージがある一方で、
正確な時間管理・タスク管理が求められる
仕事です。

②悪質な案件やクライアントに要注意!
会社員なら、上司や先輩がチェックしてくれますし、そもそも法人間のやりとりなので、
正しいプロセスを踏んで契約まで進めます。
ところがフリーランスの場合、
中には相場を外れた低い賃金だったり、
納品後に報酬が支払われなかったりと、
悪質な業者がいることもあります。
”契約を結んでも大丈夫な相手か”
自分で責任を持って見極めなければなりません。
まずは、クラウドソーシングのサイト経由で
業務を受託するなど、リスク管理が大切です。

③自分を磨き続けなければなりません
フリーランスは、実績やスキルが全てです。
さらにその実績やスキルを得るためには、
自分でどうにかするしかありません。
会社のように給料をもらいながら、
研修を受けたり先輩の側で学ぶなんてことは
できませんので、
お金を支払って勉強したり、
まずは低い報酬でも良いので業務を受託して
経験を積むなど、自己研鑽を続ける覚悟が必要なのです。

4. 会社員に必要な覚悟

続いては会社員を続ける場合のお話。
多くの方が選ばれるキャリアの選択肢ですが、
下記のようなデメリットがあることは、
きちんと理解しておきましょう。

①給与は会社次第です
安定して毎月給与が出る一方で、
会社の業績・人事制度・上司からの評価によって給与が決められてしまいます。
どんなに頑張っても、
少ししか給与が上がらない
上のポジションが空いていない
業績が悪く賞与が去年の半額になった
など、頑張りと給与が一致しないジレンマが起きやすいです。安定供給というメリットを取る代わりに、給与は会社次第であることを受け入れる覚悟がいるのです。

②キャリア形成が思うようにできない
私は前職で、こんなことがありました。
採用・育成をメインでしていた私は、
将来管理職やスペシャリストを目指すべく、
労務や制度構築といった、
自身が経験のない分野にも
チャレンジしようと考えていました。
ところが上司はあまり乗り気じゃない。
「あなたにはそのまま採用・育成をやってほしい」とのこと。おまけに新たにリーダー職を
中途採用することになり、
上のポジションも埋まってしまいました…
私の能力不足はもちろんあるかと思いますが、
そもそもチャレンジすらさせてもらえない。
結局その上司は、
私の将来なんてどうでもよく、
目の前の実務をうまくまわすこと
しか考えていなかったのです。

会社員の場合、キャリアの方向性が
会社都合・上司都合で左右される。
これも十分に理解が必要なことです。

③最終的に自分の生活を守るのは自分
今は会社員として安定した生活が
送れていたとしても、
将来どうなるかわかりません。
業績の悪化・事業撤退・倒産など…
それがビジネスの世界なのです。
どんなに理不尽な思いをしたとしても、
会社はあなたの生活を保証してくれません。
『会社が存続できているから仕事がある』
ことを認識し、将来に向けたリスクヘッジは
ご自身でしておくことです。
目の前に仕事が用意されていることが
当たり前になり、感覚が麻痺しないように
気をつけましょう。

5. 両方を経験したからこそ、良かったこと

最後に、私が会社員・フリーランスを両方経験したからこそわかる、良かったことをお伝えします。

①会社への感謝の気持ちが生まれた
フリーランスを初めて数ヶ月、
月に5000円を稼ぐのもやっとで、
契約はなかなか取れないし本当に苦労しました。

で、思ったんですよね。
会社ってなんて素晴らしいんだろうと。

毎月決まった給与をくれるし、
仕事も用意してくれます。
さらには、給与を頂きながら、
先輩の知識をもらったり、
研修参加もできるのです。

会社員時代は、文句ばっかりでしたが、
素晴らしい環境を与えてもらえていることに
気がつけたのは、とても良かったです。

②キャリア自立できた
フリーランスをするにあたって、
自分の知識・経験がどう見られているのか、
どうすればもっと信頼されるのかなど、
キャリアについて真剣に向き合うようになりました。

それまでは、全て会社の方針・上司任せで、
おんぶに抱っこだったなと思います。
人任せではなく自分の手でキャリアを築くマインドを持てた。これは本当に大きな収穫でした。

③将来の選択肢が増えた
会社員・フリーランス両方を経験したことで、
仕事への捉え方が大きく変わりました。

場所・時間・内容など、
どれも自分次第で選べるということです。

会社が近いから、この家に住む。
長年人事をやってきたから、人事として働く
ではなく、
このエリアに住みたいから、この仕事をする。
子育てをしやすいから、この仕事をする。

といった具合に、
仕事主体の意思決定ではなく、
生活を優先した意思決定をしたいですね。


まとめ

いかがでしたか?
会社員・フリーランス両方を経験した
私なりの考えをお伝えしました。

どちらが良い、悪いではなく、
双方のメリット・デメリットを把握すること、
そして人任せではなく自分の考えを持って
キャリア選択・キャリア形成していくことが
一番重要だと感じました。

これからどうありたいのか、
自分は今どのような状態なのか、
どんな選択肢が良さそうなのか、
ぜひ一度立ち止まって考えてみてくださいね。

最後までお読み頂き、
ありがとうございました。

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