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「日銀金融政策 現行政策を維持で金利低下、円安、株高」/投機筋に対抗、今後も粘り強く対抗すべし

本日1/18日銀の金融政策決定会合が行われ、現行の10年国債0.50%を上限とする金利政策緩和政策を維持することを決定した。

再度金融政策修正の予想も有った

12月の実質利上げである金融政策修正に伴い、海外の金利上昇を受け、国債への投機筋からの空売り圧力により、近々でまたイールドカーブにひずみが出ていた中で、再度日銀が金融政策を修正するのではないかとの予想も有った。

追加施策と今後の対応

その予想に反して、日銀は、緩和金融政策を維持し、国債の需要増施策と決意を示したというのが今回のポイントだろうと思う。
国債需要増の施策は、民間への国債や社債を担保とした国債購入のための低利融資だと言う。
また、これまでのマイナス金利政策や上場投資信託(ETF)の買い入れといった政策は維持し、緩和政策を継続し、イールドカーブコントロールについては今後需給面での制御をし改善していけるということのようだ。

この政策を粘り強く進めることが日本の国益である

この政策を粘り強く続けることが、日本経済にとって極めて重要である。それを素直に表しているのが、本日1/18の株式市場(日経平均652円高)であり、為替市場(131円台の円安)であろう。

イールドカーブコントロールを邪魔しているのは投機スジ

12月の前回の金融政策修正時もそうであったが、イールドカーブをいびつに歪ませて付利を得ようと動いているのは、投機スジであることは間違いない。昨年秋くらいまでは、為替に投機スジが照準を宛て動いていた。ところが政府日銀の大きな介入によって動きを制約されたため、他国と比べ異常の低金利にある国債市場に的を変えて来ているのが昨秋以降の状況である。
これが端的にわかる記事は、良くこのコラムでも引用する、豊島逸夫氏のコラムであり、本日1/18の記事にもよくそれが顕れている。

豊島氏はこの記事で、投機スジの情報をもとに的確に、本日の日銀金融政策決定会合での内容による市場の変化を読み切っている。
即ち、金融政策維持なら、株高円安、修正なら株安円高である。
このことは、まさに投機スジが日本の金利即ち国債に照準を合わせていることを裏書きしている。

今後も緩和政策を続けるしかない

日本経済にとって、日銀の金融政策はもうこれはこの政策を粘り強く続けるしかないと考えられる。
それは、本日の市場が示した反応のとおりであることは既述した。
昨12/20の金政策修正時にもこのコラムで述べさせていただいたが、それと同じ趣旨を再度述べておきたい。
この緩和金融政策を粘り強く進めることで、経済安全保障政策と相俟って円安による国内投資、国内生産への回帰を促し、生産性向上によるモノの経済の競争力増進と賃上げの促進を継続していく循環を生むことができる。
投機スジに負けずに粘り強く緩和金融政策を続けることで日本経済の再生が形作られていくことになるのである。

ポスト黒田

ポスト黒田の総裁にもこの政策を強い意志を持って継続していくことを期待する。

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