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「インフレはこれからも予想通りには収まらない、基調が変わったから」/サマーズ元米財務長官でなくとも中立金利高いことは予想された

サマーズ氏、米雇用統計は中立金利が「はるかに高い」ことを示唆(Bloomberg)

今日4/7のBloombergの記事が目を引きました。
従来から、サマーズ氏(元財務長官)は自分のイエレン財務長官やパウエルFRB議長が気に入らないのか、政府やFRBのことをこれまでもさんざんに批判していましたが、今回の趣旨もその辺に真意がありそうですが、
インフレが従来になくしつこくなかなか終息せず、もともとかなり低く見積もられていた中立金利についても4%以上だと言っているのが目を引きます。
ただこれは、これまでもインフレ終息予想が後ろ倒れしてきた中で十分に見積もられ得たことです。基本は労働年齢人口の世界的な減少現象が現今のインフレの根の部分にしっかりと居座っているからです。

これからもインフレは予想通りには収斂していかないだろう

そういう意味では、現今のインフレが基本構造要因である以上、これからもインフレの終息にはなかなか至らない、景気腰折れへの配慮をする以上当たり前かもしれませんが、予想に対して常に後ろに倒れていく、ということが繰り返されるでしょう。少なくとも私はそう予想します。

円高も予想より長く続き、日本もインフレが続き毎年賃上げが続く、つまりインフレの時代になった

そういう中で、以前より本欄でも繰り返し申し上げてきましたが、
為替の円高はう予想より長く続き、日本のインフレも続いていく上にそうであれば毎年の賃上げも続く、ということが十分に予想されます。
これはデフレが30年にわたって続いたように、何十年にもわたるインフレに時代がやってきたということです。
そして、政府の政策よろしきを得ればデフレの時代に潤った老年ではなく、若い世代の時代になっていくだろうということでもあります。
ざっくり言ってそういう背景の中で日本経済の再生の蓋然性の高いことを本欄では繰り返し述べてきました(下記記事群を参照)。

日本株の中長期的な展望も良いことも同じ趣旨です

そういう意味で日本株の中長期展望が良いというのも同じ趣旨に基づいています。
インフレの時代は、金であり、株である、ということになるのではいかと思います。
例えば年3%のインフレであれば、経済成長は4-5%は行きます。おそらく預金金利はそれにとても追いつけません。しかし、中長期で見れば株価は経済成長率に応じて上がるわけですし、金は世界的に生産数量が増えない試算ですので長期的にみて上がっていくことが2000年の歴史が証明しています。
もちろん、株価は様々種々の原因で振れますが、大きく見た場合そう言ってもよく、特に日本のマクロな政治経済金融環境が良ければなおさら期待できるというのは極めて合理的な判断と思っています。
あとは、そのときどきの世界的に見たマクロな金融情勢を子細に検討すればよいということになります。

以上サマーズ元財務長官の記事をもとに、これまで本欄で繰り返し論じてきている相場環境、マクロな金融情勢分析について改めて述べてみました。
皆さんもご自身なりにそういった情勢分析を十分尽くしながら投資に勤しまれますようお祈りしています。




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