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「超加工食品」に注意

「超加工食品」(英語では「ウルトラ・プロセスト・フード」と言います)
とは具体的にどんな食品を指すのでしょうか。

ハーバード大学 医学大学院の公式ブログは、他の食品のカテゴリーと比較しながら次のように説明しています。

まず、未加工食品または最小限の加工を施した食品とは、自然な状態に近い食品のこと。
具体的には、ニンジンやリンゴなどの青果物、生の鶏肉、生の無塩ナッツなどがこれにあたります。

加工食品は、基本的に塩、油、砂糖などを加えて作られています。
魚や野菜の缶詰、シロップ漬けの果物、焼きたてのパンなどがそうです。

これに対し、超加工食品は一般に、砂糖や塩に加え、脂肪やデンプン、添加物、水素添加脂肪など、食品から抽出された物質で作ることもあります。
具体的には、冷凍ピザやフライドポテトなど多くの冷凍食品や、ソーセージやハムなどの加工肉、市販のクッキー、ドーナツ、ケーキなど甘い菓子類、さらには塩辛いスナック類など挙げたらきりがありません。
多くのファストフードのメニューも超加工食品です。

要は高カロリーで栄養価の低いジャンクフードのことですが、気をつけなければならないのは、子どもたちの弁当のおかずや料理の材料として重宝する加工肉も、添加物をたくさん使っているので、超加工食品に含まれる点です。

うつ病との関係
超加工食品の日常的な摂取は、さまざまな病気の原因となる可能性のあることが、次々と明らかになっています。
ハーバード大学医学大学院のアンドリュー・チャン教授らは、42歳~62歳の女性約3万2000人を、2003年~2017年まで継続的に調査しました。
すると、超加工食品を多く食べている人はそうでない人に比べて、うつ病になるリスクが50%も高いことがわかったと、昨年9月にオンライン学術誌に発表しました。
中でも、人工甘味料を含んだ超加工食品は、うつ病になるリスクが特に高いことがわかりました。
なぜ超加工食品をとるとうつ病のリスクが高まるのかまでは突き止められませんでしたが、チャン教授が、腸内細菌叢との関連を指摘しています。

卵巣ガンや大腸ガンのリスク
イギリスで約20万人の市民を対象に調査し、昨年1月にオンライン学術誌に発表された研究論文によると、超加工食品を多く摂取する人はガンを発症しやすく、ガンが原因で死亡する確立も高いことがわかりました。
例えば、超加工食品の摂取量が10%増えると、ガンを発症する確率は2%高まり、ガンで死亡する確率は6%高まるという結果が出ました。
相関関係が特に著明なのが卵巣ガンで、超加工食品の摂取量が10%増えると、罹患率は19%増、死亡する確率は30%も高まりました。
一昨年発表されたアメリカの調査では、超加工食品をたくさん摂取した男性は大腸ガンのリスクが高まるという結果も出ています。

「やめられない、止まらない」
超加工食品は、病気との直接的な関係だけでなく、高い中毒性を備えていることも、ミシガン大学が昨年初めに発表した研究報告で明らかになりました。
ミシガン大学が50歳~80歳のアメリカ人2163人を調べたところ、対象者の13%で超加工食品に対する依存症の兆候が見られました。
依存症になるのは、超加工食品には精製されてミネラルの抜け落ちた糖質や脂質が多く含まれるためと報告書は指摘しています。
そうした食品を食べると、幸せホルモンとも呼ばれるドーパミンが、タバコやお酒をたしなんだときと同じくらいたくさん分泌されるということです。

日本も早く規制を
日本も対岸の火事ではいられません。
東京大学などの研究チームが昨年3月に発表した調査報告書によると、成人の日本人は平均、日々のエネルギー摂取量の約3分の1を超加工食品からとっていることがわかりました。
アメリカやイギリスと比較すると少ないものの、けっして無視できる数字ではありません。
日本でも、発達障害児、ガン、うつ病患者が増えています。
さらには最近は、フードとテクノロジーを融合した「フードテック」なる言葉をテレビや新聞で見かける機会が急に増えました。
超加工食品は、ますます我が物顔でわたしたちの食卓に進出してきそうです。
手遅れになる前に、何らかの歯止めが必要ではないでしょうか。




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