見出し画像

デジタルの時代だけど、アナログも悪くない

ミニマリストが流行っている。ものを最小限にしか持たない、すっきりとした暮らし。
ちょっと前だったら、好きな本やCDは買って持つしかなかったけど、電子書籍がだいぶ一般的になったし、サブスクでいろんな音楽を聴けるようになった。服も家電もレンタルできるし、スケジュール帳を買わなくても、アプリで予定やto doの管理ができる。身軽に生きていける時代になったものだと思う。

それは便利でいいことだけど、私は古い人間なので、好きなものを実物で持つのも悪くないと思っている。
例えば私が初めて買ったCDは、宇多田ヒカルの「first love」だ。正直なところ、CDで曲を聴くことはあまりない。でもふとCD現物をみると、頭のなかで曲が流れるし、当時学生だったころの自分を思い出す。このCDを勧めてくれた友達。運動会からの帰り道、その友達とおしゃべりして帰ったこと。

本もスケジュール帳も、頻度は多くないけど、家においてあるのをときどき見返す。そうすると、当時のことを鮮明に思い出す。まず図書館で借りて、吟味に吟味を重ねてお小遣いから買った小説。結婚式や新婚旅行にむけたto doがいろいろ書いてあるスケジュール帳をみると、今はすっかり親、夫婦として過ごしているが、恋人だったころの自分たちを思いだす。

過去を振り返るだけの、なんの生産性もない時間だけど、そんな時間がわりと好きだったりする。

#はじめて買ったCD


この記事が参加している募集

はじめて買ったCD

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?