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延命治療について

病院で働いていますので、延命治療についてお話ししたり、行ったりする機会があります。延命治療をするしない、もちろんその人自身やご家族の考えが尊重されるべきです。でも、「よく分からないから、できることは全部やってください」だと、後悔するかもしれません。ご高齢の方でも、入院などの機会に伺うと、「考えたことない」という方多いです。個人的には、臓器提供みたいに、保険証とかみんなが持ってるものに意思表示できればいいのにと思ってます。

簡単に、延命治療について書いてみます。
延命治療といえば、心肺停止時に蘇生するかどうか、というのが一番重要です。でも心臓マッサージは肋骨が折れてしまうことがあります。人工呼吸器は、眠る薬を使うので、基本的にご本人の意識ははっきりしません。

また、食べられなくなったときにどうするか、というのもあります。末梢静脈栄養という、いわゆる点滴をするのか。中心静脈栄養という、よりしっかり栄養が入れられる点滴をするのか。でも、感染や出血の危険があります。経鼻経管栄養という、鼻からチューブをいれて栄養剤を使うのか。胃瘻をつくるのか。あるいは、食べれる範囲で食べるのか。

長生きしたいから、大事な家族だから、「できることはしてほしい」というのは当たり前の気持ちです。でも、なにごともいいところと悪いところがあります。元気なうちに、延命治療はどんなものがあるのか、人生の最期、自分や家族はどうしたいか、考えておくといいかなと思います。

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