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不老長寿の果物

 不老長寿の果物、イチジクが庭で収穫された。 「無花果」イチジクは漢字で書くと花の無い果、であるが実際は実の部分が花にあたるようだ。実だと思っていたものがじつは花だったり、40代目前、新たな発見。 

 一日、一枝から一果しか熟さず、スローペースなこの果物が大好きになった。 毎日、木の近くへいっては枝を持ち上げ熟してる実を探している。
 
 我が家の旦那様も同じことをしているらしく、「あそこの枝にあったイチジク狙ってたのに食べられた」などとわたしに文句を言い、あのフワフワした甘くやさしいお母さん(笑)のような果実を巡って小さな争いが生まれている。わたしとしては「早いもの勝ちですから」という姿勢をくずさない。

 イチジクの小脇にザクロの木もある。最近気温が下がったせいか、台風一過の夕焼けみたいに真っ赤に色づいてきた。ご近所でもザクロの木があるお宅は多い。牡丹に芍薬も。もともと城下町で行商の人が出入りしてた影響があるようだ。

 一昨年は業者の方が、「ザクロkg900円で買い取ります」と突然家に訪ねてきて買い取ってもらった。おおよそ8000円くらいになった。しかし期待むなしく去年はこなかった。おかげでザクロの実が、駐車スペースにボトボト落ちて大変な思いをした。ザクロはこの辺では不人気で、欲しい!という人は全くいない。欲しい方はいれば教えてほしい、、
 
 土地柄、観光地なので野菜や果物なんでも露地栽培ものでも直売所などで販売されているのを見ているので、なんとか販売してお金になればいいなあと思い、農業をしている父親のつてを頼って観光客向けのお店で販売してみた。手作りのラベルなんか作って、1袋3つ入って200円!5袋だしたが、2袋も余ってしまった。残りは100円にしたら売れたようだ。なかなか商売は難しい。
 
 もし今が江戸時代ならわたしは街まで足を伸ばして「ザクロいらんかねー」とザクロの入った大きな籠を背に背負い、ザクロ売り娘。。。と呼ぶには恥ずかしい疲れたアラフォーが、子どもの手を引いて(これも販売戦略のひとつ)売り歩いたり、、

 何はともあれ、我が家のザクロの行方は、乞うご期待、なのである。

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