あわむし

気が向けば小説を書く。たまに詩も書く。

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最近の記事

アシュレイグレイヴスという女

正気のままイカれた女。あらゆる冒涜的な行為ーー食人・強盗・親殺しーーを平然とやってのけるメンタリティ。清々しいまでの悪性。極限まで研ぎ澄まされた剣術が、人殺しの術理でありながらも人を魅了するように。アシュレイの悪行はどこまでも純粋で、淀みがない。自身のミスで友人を殺してしまった時も、迷うことなく責任転嫁。翌日には綺麗さっぱり忘れている。もはや芸術的ですらある。 アシュレイが虫ケラみたいに人を殺せるのは、ひとえに兄以外を人間と見做していないからだ。アシュレイは重度のブラコンで

    • 異修羅 三巻の感想

      注意書き筆者は執筆時点で異修羅シリーズを三巻までしか読んでません。なので、三巻以降に明かされるだろうキャラの詳細などは知りません。そこのところ悪しからず。 銃使いを噛ませ犬にするなあの〜なんだろう。銃使いを噛ませにするのやめてもらっていいですか? 表紙で可愛いなと思ったら、登場から10ページ(体感)で退場って。しかも神速の槍使い相手とか。いや物理的に銃の方が速いだろうが。銃舐めすぎ。銃弾を避けれる根拠を書け。10mを0.01秒で動くのが弾丸。生物の反射神経じゃ銃弾を避けるの

      • 完全我流 読む専によるエロ漫画の描き方

        エロ漫画のストーリーは、1つの指向性と2つの障壁によって成り立つ。 指向性とはエロ漫画の終点、すなわちセックスへ向かおうとする力だ。 極論、エロ漫画はセックスシーンのみで成り立つ。しかし、ただセックスするだけではストーリーとして単調すぎる。それならエロ漫画ではなくエロ画集を見ればいい話である。エロ漫画とは「見る」のではなく「読む」ものだ。 エロ漫画をエロ漫画たらしめるのは、「セックスへの希求」と「セックスの承認」という2つの障壁があるゆえである。 それぞれの特性を説明す

        • 今更 撲殺天使ドクロちゃん 感想

          「撲殺天使ドクロちゃん」を見て、エロとグロとは表裏一体なのだと体で理解した。 血と臓物からの美女と巨乳、それらが交互に繰り返されることで正常な感覚は麻痺していき、やがて美少女の前で内臓をぶちまけることに興奮を覚えるようになっていく。 本物のマゾヒズムとはなんたるかをこのアニメは示している。 ただ美女に痛ぶられるだけがマゾヒズムではない。数々の拷問と流血を耐え抜いた先にしか見えない景色がある。 美女が課すあらゆる試練は、愛ゆえのものだとわかった時、拷問はセックスへと変わる

        アシュレイグレイヴスという女

          キスショット、愛してんぞ

          なんど考えてもキスショットとオフショットでチッツにジョットをキメる方法が思いつかない…… これも俺の未熟さ。実は熟しているのに、機は熟していない。受け取り方の問題なんだよ。 液晶画面越しには丸々のメロンとモモが二つずつあるんだが、それらを取り出すのはどうにも躊躇われる。腹が減る。履き違えている、次元の壁の意味を。 声は存在する。姿は存在する。匂いは存在しない。存在は存在しない。ダッチ枕はあるから、存外存在は存在するのかもしれない。 だが手に入らない。そこが問題だ。悩みの根

          キスショット、愛してんぞ

          頭からっぽのまま美女の奴隷になりたい。

          屈強な若者がいる。かつて若者は誇り高き王国の騎士だった。しかし王国が一夜にして魔女に滅ぼされ、国から追われてしまった。国から持ち出せたのは身につけていた鎧と剣だけであった。王国に隣接する都市国家までは歩いて3週間ほどかかる。若者は飢えと喉の乾きに苛まれる。 道中で水の音を聞きつける。音の先へ向かうと、そこでは妖艶な女神が水浴びをしていた。若者が咄嗟に身を隠すも、女神に見つかってしまう。 若者が非礼を詫びる。女神は気にせず、喉が渇いていないかと問う。3日間まともに水を飲めて

          頭からっぽのまま美女の奴隷になりたい。

          山田ァァァ愛してるゾォォォ!!!!

          山田の生ボクロを刺身にしたぁイィ〜 桜色のディープにナイロン製の白米がドンッ、テカッ。 シンプルにリップルを塗った唇、チーーークッッッッ!!!! 中にも塗るか? ヌルカヌルカ? 濡田のボッティチェリ、パイパンドロップ食らわせろ。オオオォォォンンンン。パンっパンだよ。頬を赤らめた斜線は照れ隠しかアシカガ。わきのしわ〜〜ワシワシ/// 舐めると意外と……おお、吸ったら酸っぱい、、、、、しっとりめの塩味効いてますね、ふんがふんが。 シンプルにニアミス……ゲラっグゥわっぱぱパパ。。。

          山田ァァァ愛してるゾォォォ!!!!

          ノノしり小説 葉巻と赤

          ____に『自分の名前』を当てはめてください  高層ビルの74階に位置するレストラン。琵琶湖ほど広いガラスの水面がどこまでも続いている。水面の底は深い夜の闇が広がっていて、まるで深海に閉じこめられた潜水艇の中にいるような圧迫感がある。だが息苦しさの本流は店の外観によるものではない。むしろ店内には落ち着いた雰囲気が漂っている。  乙女の鮮血を連想させるベルベッドの絨毯に、シミひとつない純白のテーブルが見渡す限りどこまでも散りばめられている。かつそれらの色彩の鮮烈さを、天井の

          ノノしり小説 葉巻と赤

          あ〜罵倒少女の尻に敷かれたい人生でした

           彼女はイッチの彼女で、イッチは彼女の彼氏だよ。 「最低限言われことすらこなせないなんて。あんたって本当に蛆虫ね」  葉から叩き落とされ、無様にもがく芋虫を見る目で蔑まれた。なにも反論せず黙っているだけのイッチ。呆れた彼女は一語一句ゆっくりと、物分かりの悪い幼児に教えるように不満を並べる。 「あたし言ったよね。バニラアイスを買ってこいって」  彼女がコンビニ袋からアイスを取り出してみる。しかし出てきたのは濁った緑色のパッケージだった。 「なのになに? なんで。ドブ色の抹茶ア

          あ〜罵倒少女の尻に敷かれたい人生でした

          40億年にわたるDNAの支配からの脱却

           古今東西の物語では長年、限られた寿命を精一杯に生きるのが美徳で、不老不死を求めるのは強欲な悪徳だと説かれてきた。 だがそれは大いなる欺瞞。不変の真理の奴隷であることを肯定する惨めな言い訳にすぎない。    人間には寿命がある。だがDNAは不滅である。 人間の根源たる脳は一代限りで朽ちてしまう。しかしDNAは何代にも渡る世代交代を経てなお不朽である。 DNAは永遠にも関わらず、人体は必ず腐るよう設計されている。現代医学を持ってしても、種としての寿命そのものを延長するまでには至

          40億年にわたるDNAの支配からの脱却

          星空の正体

           俺は異世界に送られてきた。神々に死んだ魂を蘇らせる代わりに、とある英雄への伝令係を頼まれたのだ。ただ言葉を伝えるだけなら差して危険はないだろうと高を括っていたのだが、蓋を開けてみれば殺しあいが日常だった。今日も朝っぱらから化け物どもとの戦闘で疲れ果ててしまった。夜くらいはゆっくりさせて欲しいものだ、と心の中でぼやきながら星空を眺めた。この文明が滅んだ地獄のような異世界でも、星空だけは地球よりも綺麗だった。夜空に瞬く星々が澱んだ鬱憤を浄化してくれる気がした。しかしそんな感傷に

          星空の正体

          純粋理性彼女

          06  人間の美しさとは何か? 醜い人間どもを見かけるたびに自問自答を繰り返し、私は1つの明快な答えを導き出した。それは理性こそが人間の美しさだということだ。ここまではただの純粋理性批判の焼き直しだが、ここからが私独自の哲学となる。私は人間を素晴らしい生物だと思う反面、愚かしいグズに見えることが多々ある。なぜか? それは人間の美しさとは理性でしかないということだ。つまり、理性以外の不純物が混ざっているがゆえに、人間は美醜の二つの顔を持っているのだ。皆が一般的に称える人間性と

          純粋理性彼女

          オオカミの牧場

           ある所にオオカミが運営する羊の牧場があった。集められた羊の殆どはオオカミに群れを皆殺しにされ、仕方なく牧場に入った。私もその1匹である。牧場に押しこまれた100匹ほどの羊らは、初めは順番に食われてしまうのだと怯えていた。しかし時が過ぎるにつれ、オオカミへの恐怖心を失っていった。なぜなら、オオカミが我々を喰うことなく手厚い支援を施したからだ。あるものは疑問に思い、なぜオオカミが羊を助けてくれるのかを問うた。するとそのオオカミは「僕は過去の償いをしたいんだ。君らには酷いことをし

          オオカミの牧場

          まとわりつく

          02  深夜の帰り道、俺は背後から睨めるような視線を感じていた。きっと気のせいだろうと自身に言い聞かせる。「俺は疲れているだけだ。真夜中の3時までずっと”あの”作業をしていたんだ。幻覚のひとつやふたつぐらい見えるさ」震える両手を押さえ、自宅へ向かった。    俺は二階建てのボロアパートの一室に住まわせてもらってる。風呂なし便所共有の激安物件だ。だが貧乏大学生の俺にとっては、屋根があるだけで楽園のようなものだ。いや、やっぱ楽園は言い過ぎだな。風呂なしはやっぱりキツイわ。今

          まとわりつく

          魔法の鍵

          01 僕には誰にも言えない秘密がある。それは夢の世界にたどり着ける鍵を持っていることだ。僕は夢の世界でたくさん楽しいことをしている。雲の上を自由に飛んだり、地底の古代遺跡を探検したり、その他色々さ。僕が夢の世界へ行き来できるようになったのは、すべておじさんのおかげだ。おじさんとは街の公園で会った。僕が他の子どもたちと馴染めず、1人でブランコに揺られていた時だった。おじさんが細い目で「それ楽しいの?」と聞いてきた。その時の僕は情緒が不安定だった。おじさんが僕のことを馬鹿にして

          俺は引きこもりのクリーチャー

          俺は引きこもりのクリーチャー。 高校を退学させられて以来、鉄格子ごしから届く栄養剤を糧に生きている。部屋の四隅からは銃口を向けられており、さながらアウシュビッツの檻のなかだ。六面の壁面には、無数の顔面が満面の笑みで映し出されている。 その笑みの意味はかなり悪趣味。なにせ政府の温情で養われる俺を、罵倒して楽しんでいるのだ。六面はLEDのシャボトロンだ。まるで俺は害獣のシンボルだ。上下左右の画面内では悪意ある人々が俺に向け暴言の数数を並べたてる。 「お前は人類のカタキ! ハ

          俺は引きこもりのクリーチャー