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絵になる美しい街並みを創造する為の粉本 /脇町(わきまち)/徳島県美馬市/うだつの街、四国の倉敷と呼ばれる街

   

 徳島市から吉野川に沿って敷設されている高速道路、徳島道を25キロ程西に走り、脇町インターから案内板に従って南側に進めば、程なく「うだつの街」、「四国の倉敷」と呼ばれる脇町に着く。

 この街は1585年徳島藩主となった蜂須賀家政は、第一家老の稲田植元を阿北の要衝である脇城に入城させ、その稲田植元がこの地域の産業として、藍づくりを注視、阿波の代表産業に発展させた。

 その中心地になった脇町は、吉野川と旧撫養街道に接していることから、藍の集散地、商業地として栄え、その繁栄ぶりを重要伝統的建造物群保存地区に指定されている南町通りの「うだつ」を揚げた豪壮な町家の並ぶ街並みや船着き場の石垣に遺している。

 その街並みは長さ約400m、1700年代のものもある古い伝統的建造物は88棟あり、通りには50戸の町家が連なる。見た目、それぞれの建物の形態は多少異なるものの、多くはデザインボキャブラリーである本瓦葺きの屋根や厨子2階(ついにかい)に設けた虫籠窓、それら加えて脇町を特色付けている妻壁に張りだした漆喰塗りのシンプルな「うだつ」を共有、個性はのれんや看板等で表現、変化と調和を上手く織り交ぜている。

この街の保存については町内で保存会を結成、昔なりの景観継承に力を注いでいるようだし、活性化に津ついては観光地化も計っているのか、土産物屋等の店舗も拡大、落ち着きの中に華やいだ雰囲気が見られる街並みになっている。

★絵になる美しい景観形成要素
#歴史 (保存修復継承)、#気候風土(地産材利用)、#構図構成(同類連続、調和と若干の変化、アクセント〔うだつ、のれん〕、#個性(うだつの多用) 

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