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全国高等学校総合体育大会(インターハイ)陸上競技

高校の陸上競技で、全国インターハイ出場を目指すとき、まず地区大会、次に都府県大会、そしてブロック大会(東海、近畿、九州など)を勝ち抜かないと出場できない、と以前書いた。



主にトラック競技の多くは、予選(と準決勝)のあと、決勝がおこなわれる。
各競技の決勝進出者は8名(リレーは8組)だ。


高校の陸上競技が厳しいと思うのは、都府県大会、ブロック大会において、決勝を走る8名(組)のうち、次の大会に進出できるのは上位6位までというところだ。


決勝を走っても結果が7位か8位なら、上位大会には進出できない。
だからゴールするまで気が抜けない。



そもそも決勝まで残る力のある選手たちだ。
ゴール付近までせめぎ合って、本当に最後はギリギリの差だ。100分の1のタイム差で明暗が分かれるのも珍しくない。
レース直後電光掲示板に順位が映し出されるが、6位と7位では大違いだ。
ゴール後、トラック上で涙する選手も多い。


なぜ2人落とすのだろう?
8人がそのまま上位大会進出だと、決勝戦の緊迫感がなくなるから?
参加人数が増えて上位大会が大変になるから?




その年、一緒に走るライバルの存在も大きい。
決勝6位までに入ることのみが重要だから、
極端だが、
ある年、100mの決勝レースで自分が10秒で走ったとしても、1位から6位までが9.99秒以内のタイムだったら、自分は7位で落ちてしまう。
ある年、100mの決勝レースで自分が20秒で走ったとしても、それが6位以内のタイムなら上位大会に進出できるのだ。

そこまで大きく差は開かないものの、それでも『去年なら出られたのに』
とか
『今年だから出られた』
というのもよくあることなのだ。

そしてそもそも。
それは地域によっても大きく違うのだ。
毎年激戦区ブロックといわれるのは近畿、東海、南関東大会なのだが。

全国高等学校体育連盟HPより
令和4年度都道府県別競技者人数


一番数が多い南関東ブロック参加者は15,806人
(千葉 東京 神奈川 山梨)

一番数が少ない四国ブロック参加者は3,048人
(徳島 香川 愛媛 高知)

単純に参加人数によって、
令和4年度は地域差が5倍もあったのだ。




数年前のインターハイのブロック大会。個人競技決勝で、高校3年生の長男は7位だった。
6位だったら全国大会。
その差は0.6秒だった。


陸上マガジンで、全ブロック大会の結果を見て、ブロックによっては6位以内に入れたタイムだったと知った。
何かの折にふと、それを本人に言ったら、
「他ブロックもだけど、去年、一昨年のブロック大会なら全国行けたんだけどなー」
と笑った。
やっぱり本人はそこまで調べちゃったのか。

地域差、年差がどうにもモヤモヤしたものだ。



ちなみに中学陸上には標準タイムというシステムがある。それが高校でも導入されるとよいなあと思うのだが。







そして今年。
3男が高校3年生。
「高校で辞める」
と本人が言っているので、私にとって陸上競技に取り組む息子が見られる最後の年だ。


ブロック大会、個人戦は決勝に残れなかった。

『走る姿を見られるのは今週で最後か』
と思いながら観たリレーで。




北海道に行けることになった。

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