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ファロー4徴症

ファロー四徴症というのは心臓に異常がみられる先天性の病気で、下で紹介する4つの症状がみられます。

上の図は心臓をかなり簡略化した図です。
この図を使って四つの徴候について説明していきます。

①大動脈騎乗

これは大動脈が通常とは異なる位置に形成された状態です。
図でいうと赤色の大動脈が発生過程で左側につくられてしまいます。
(図は体を正面から見た様子を表しているので体視点からだと正常よりも右側につくられてしまいます。)

ファロー四徴を覚えるにあたって大動脈騎乗を基準に覚えるとすんなりと頭に入ってくるので他の三つの項目との繋がりに気をつけてこの後も読んでみてください^_^

②心室中隔欠損

右心室と左心室を区分けしている心室中隔がなくなってしまっている状態です。
正常では左心室に形成される大動脈が心室中隔のところに騎乗してしまうことで心室中隔が欠損してしまっていると考えると覚えやすいです。

③肺動脈狭窄

これは肺動脈の幅が狭くなっている状態です。
これも大動脈が騎乗したことによる徴候で大動脈の位置がズレたことで、肺動脈が圧迫され、血管が狭く(狭窄)なってしまいます。

④心室肥大

右心室を構成する心筋が肥大した状態です。
一つ前で紹介した肺動脈が狭窄することで心室肥大が起こります。
肺動脈が狭窄すると肺動脈に血液が流れにくくなります。
例えると、細いチューブに水を通すよりも太いチューブに水を通す方が通りやすいのと同じ原理です。
血液の流れが悪くなると、無理にでも、流れを維持しようとして右心室の筋肉が強く収縮するようになります。
これを繰り返すことで、心筋が肥大します。

⑤心房中隔欠損

これはファロー四徴には含まれないのですが、一応紹介しておきます。
ファロー四徴と心房中隔欠損を合わせてファロー五徴と呼ばれたりもします。
これは2つ目に紹介した心室中隔欠損の心房バージョンです。
右心房と左心房を区分けしている心房中隔欠損が欠損した状態です。


ファロー四徴症を全て覚えるのはなかなか大変ですが、文章を読んでから図を見返してみてください。
意外とすんなり頭に入ってきませんか😄?

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