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つまごいパノラマラインと渋峠

2021年9月に自宅から菅平、鳥居峠、つまごいパノラマライン、草津温泉ピストン。
2023年5月に自宅から志賀高原の渋峠、草津、つまごいパノラマライン。菅平を自転車でラウンドした時の記録である。


つまごいパノラマライン 北ルート

2021年9月20日(月)

つまごいパノラマラインは、群馬県吾妻群嬬恋村の主要村道で高域農道として開発された。国道144号線を北と南に分け、北ルートは草津温泉に向かう県道59号線までの26.1Km、南ルートは軽井沢へ向かう県道235号線までの11.2Kmの総延長42.3Kmのルートである。何が良いのかというと四阿山、草津白根山の山裾に信号機の無いキャベツ畑の広大な台地、東には浅間山や蛇骨岳の山稜、そんなロケーションの中、幅員7m、アスファルトのロングアンドワインディングロードが1本引かれている。これはサイクリストとしては行かない手は無い。

紫が北ルート
ブルーが南ルート

しかしこのご褒美を頂く為には、長野からだと志賀高原渋峠越えか?菅平経由鳥居峠越えか?の試練が待っている。迷った挙句、菅平保科線経由で鳥居峠越えピストンとした。 朝6時、快適に自宅を出るが保科線の激坂(距離15.6km高低差947m平均勾配6.1%)で菅平に登る上げると、既に9割は体力が終わっていた。 この先不安で気持ちはブルー。行けるとこまで頑張ろう。 菅平の7-11で補給し菅平高原線ショートカットで鳥居峠に登り上げるが、腰が痛いし吐きそうだ。

何度か来ている鳥居峠
長野県と群馬県の境

我慢してR144を下るとあっという間につまごいパノラマライン北コースの標識。 左折していきなりハードな登りが再び待ちかまえていた。

こんな感じの道が続いている。

大人気コースらしく、改造オートバイや、改造の4輪がひっきりなしに爆音を上げてガスの匂いをまき散らしすれ違って行く。(自転車には誰一人と出会わなかった)うるさいやら臭いったらありゃしない。あんなものは迷惑の何者でもない! 自動車やモーター系のバイクの改造は自己満足の世界で自分の事しか考えていない愚かな人間のやる事だとつくづく思う。北コース途中旧道と交わる箇所があり、ショートカットをナビに入れてきたが迷う。 草津道路といわれるR292へ合流し左折するとすぐに7-11が有るので補給。 ソロのローディーが2名休憩していた。 腰は痛いは膝は痛いはだけどすでに11:00なので先を急ぐ。 いきなり10%の勾配標識で泣きが入る。 するとさっきいたローディが、フロントインナーのハイケイデンスで涼しい顔で追い抜いていった。 こっちは40tのフロントシングルで同じケイデンスでは無理。 それでも何とか草津湯畑に辿りついた。

言わずと知れた定番スポット
草津温泉湯畑

腹が減ったので食堂を探すがどこも観光客でいっぱい。 やっと見つけたラーメン屋は誰もいない。 ラッキーと思い入店したが、誰もいない理由が分かった。 つまごいパノラマラインは農道の為、店や自販機は全くなし。 補給したくてもできず、来た時に迷った旧道で唯一の自販機を見つけ、モンスターをガブ飲みした。その後、給も無く試練の鳥居峠を越え、何とか菅平の7-11まで我慢した。 後は保科線をダウンヒル、保科線をかっ飛んでたら大きな鹿が飛び出してきてニアミス、びっくり仰天。 千曲川の落合橋から千曲川サイクリングロード経由で帰宅した。まずいラーメンが胃の中に残っていて気持ち悪い。
距離140.6Km
時間11:50:59
総上昇量2909m
平均速度11.9Km/h
最高速度53.1Km/h渋峠

Bird`s eye view

渋峠 つまごいパノラマライン北コース ラウンド

2023年5月21日(日)

志賀高原の渋峠といえば、日本で国道最高地点の標高2172m。毎年ヒルクライムレースが開催されている。志賀高原の丸池から渋峠までの約13.1km、平均勾配5.6%のコースだ。自宅からの道則を改めて検索してみると、距離56.1km、獲得標高2121m、距離は大した事無いが高低差が脅威である。自宅が標高352m地点なので、引き算して貰えば明確である。その距離全てヒルクライムと考えると普通の人は考えもしない事だと思う。毎年渋峠にはスキーをしに訪れるが、自転車では地元にいながら未だかつて行ったことが無い。当たり前か。いつかはやってみようとは思っていたが、マゾスティックなコースは見て見ぬふりをしてきた。しかし、今やらなくては、年齢を考えると後は無く後悔すると思い決行に至った。峠まで登ってしまえば往路を辿るのがサイクリストかもしれないが僕は基本山屋である。草津温泉に降りて、再びつまごいパノラマラインをライドして見たくなった。詳細な時間は記録をとっていなかったので推察になるが、おそらく朝4:00前には自宅を出たと思う。中野市に入り志賀高原へ上がるR292一本木バイパスの「すき家」で腹を満たして渋峠までの長いヒルクライムが始まった。5月下旬とはいえ明け方は少し寒さを感じたがそれほどでもなかった。ここから渋峠まで、距離30.7km、高低差1770mの辛いヒルクライムが始まった。途中の「潤満滝展望台駐車場」で休んでいると、短パン(レーパン)だけのCOLNAGOに乗ったローディが登って行った。気合いが違うなと反省しつつ、後を追うが追いつかなかった。木戸池を過ぎ硯川で休憩を入れくたばっていると、除雪ステイションの軒下で先ほどのローディも休憩していて、出発するところだった。ここから渋峠まで距離7.4km、高低差465mでもう少しの辛抱である。まだ残雪があり、スキーを楽しんでいるスキーヤーを横目に何とか県境の渋峠に到着した。ここから僅かに群馬県側に行くと国道最高地点の石標が立っていて、観光客の順番待ちで記念写真を撮った。

写真にある通り
日本国道最高地点2172mである。

長野から登って来たのは僕とCOLNAGOのローディだけで、後は草津側から登って来たローディが数人いた。COLNAGOのローディはそのまま長野方面へ降っていった。実は疲れ果てこのまま僕も往路を辿り帰ろうかなと思ったけど脳の指令とは裏腹に、体が草津方面へ自転車を向けてしまい峠を下り始めてしまった。草津方面は下りだけではなくて、途中まで再び登りが始まる。僅かな登りだが長野から登って来た身には応えた。登り切ると後は草津温泉まで20kmのダウンヒルが待っていた。ダウンヒルは楽しいが、度が過ぎると辛い。心拍数はさほど問題無いが、カーブの緊張感とスピードとの葛藤、ブレーキングの指先の塩梅、スタンディングのふくらはぎの緊張など辛い面もかなりある。草津温泉スキー場まで降りて軽く食事を取り暫く休憩を入れた。後はつまごいパノラマラインへ向かおう。一度ライドしたことがあるが、渋峠を超えて来た身としはアップダウンが応えた。相変わらず素晴らしいロケーションだった。北ルートを終えてR146に出ると後は鳥居峠を越えれば何とかなるが、峠手前で自転車を降りて押しが入ってしまった。スタミナ不足である。鳥居峠を越えると再び菅平公園線は登りとなり、辛く長い道のりとなってしまった。後は惰性で自宅へ向かった。
距離150.9km
時間11:07:06
獲得標高2847m
平均速度13.7km/h
最高速度61.4km/h

Bird`s eye view

                   完


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