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けんざいのおと #8 バラバラなものがまとまってる空間の、安心感。

個人的に、良いなぁと思っている空間の話をしたいと思います。いつも通り、とりとめのないnoteになりますが、お付き合いいただけると嬉しいです。

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日本では、あまり見かけない気がするのですが(自分が勉強不足なだけかもしれませんが。。)、バラバラなテイストや色の素材がたくさん置かれていてもなぜかまとまって見える空間ってたまにありますよね?
それってどうしてバラバラなのにまとまって見えるんだろう、と思ったのです。
基本的には、テイストや色味の揃ったものが置かれた空間のほうがまとまっているし、シンプルで雑念のない(、とでも言えばよいのでしょうか。)状態に見えますよね。
まとまっているか度合は置いといて、私には揃い過ぎていることが逆にソワソワしてしまうというか、緊張してしまうように感じます。

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#8-3 調整済

こちら、ベルギーのホテルの中にあるレストランなのですが、マーブル調やら木やら、しましま柄、鮮やかな赤が入ったり、
かと思えばモノクロもあったり、四角いテーブルと丸いテーブルが混在しているし、もう、ほんとごちゃごちゃに入り乱れているのです。

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全体はこんな感じでした。
でも、なんだかしっくりくるんですよね。(私だけかしら。。?)
端っこに座っていたおじさまの赤いチェック柄のシャツも空間に馴染んでいる気がしました。
こんなにごちゃごちゃしているのに、ソワソワしないのは、なんでだろう。

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#8 調整済

もうひとつ、一見ごちゃっとしている空間を見つけました。
こちらもバラバラのテイストの椅子や、お酒の瓶を入れるケース(=P箱って言うんですって。)を利用したベンチがあったり。

こちらはCIBIという千駄木にある、生活を楽しくするストア(カフェだったり、物販やっていたり、イベント会場になったりも)です。
私はこのお店がすごく好きで、バラバラの椅子もそうだし、
来ているお客さんもバラバラで、仕事されている方、勉強されている方だったり、単純に飲食を楽しんでいる方、お友達とのおしゃべりを楽しんでいる方、
年齢層も幅広くて、若い方はもちろん、高齢の方も違和感なくいらっしゃって、日本人も外国人もいて、なんでもござれ感というか、大きな器で受け止めてもらえる感じがあります。

#8-1 調整済2

こちらも、CIBI店内の椅子。味のある椅子が並んでいました。
うーん、どうしてこんなにバラバラしているのに、「あり」な空間なんだろう。

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お店の雰囲気でしょ、と一言で言ってしまえば済んでしまうのですが、なぜか私には引っかかっていて、これが魅力的な空間づくりの鍵だったりするのでは?と勘ぐってしまいます。

なんとなく気づいたのは、どちらのお店も、フラッと入れる気軽な空間ということ。どんなお客さんでも受け入れるよ、というお店のカジュアルな姿勢。
きっと、バラバラな色や素材が集まっていることで、どんな人でも受け入れてもらえるという安心感を、感じることができているのではないかな、と思ったのです。私でも受け入れてもらえるんじゃないか、と。

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話は飛躍しますが、一緒に働く人も、個性がバラバラだったほうが面白いと思っています。みんな見ている方向が違うから、そういう視点があったか!と勉強になったり、私の目線を貴重がってくれたり、でもそれはお互いを尊重しているからできることなんですよね。
同じ考えでいなければならない、同じ行動を取らなければならない、という場であったら、私は間違いなく生きていけない(集団行動が超絶苦手なタイプなもので。笑)。

話を空間づくりに戻してみると、お店が、どういうテイストでも色でも形でも、どんな人でもありじゃない?と空間全体で表明しているから成り立っていたのかな、と感じました。
お店の空間がバラバラなものを集めていても、お客さんは一張羅をピシッと着こなした人ばかり、というのはどう考えてもチグハグですもんね。

そして、一番大事なところは、そういったバラバラな人や物が集まってきてもお店自体のあり方がブレない点なのかな、と思い至りました。
お店の目指したいものが明確で、だからこそバラバラな素材(人も含めて)を集めても筋が通っている。

そういうことなんじゃないかなぁと、確信は持てていないけれど、とりとめもなく考えていました。
そして、そんな空間づくりのお手伝いができればいいなぁと今日も思ったのでした。

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