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ライカ旅#8 コペンハーゲンっぽい

コペンハーゲンというと北欧のパリなどと大それた通り名を持っているのですがここに住んでいる僕が感じる「コペンハーゲンっぽさ」を取り上げてみたい。

一つに気取っていなくて何かいい具合に「抜けている」。街歩く人々の服装は煌びやかさとはかけ離れた、味のあるファッション。これには北欧文化の要になっている「ヤンテの掟」が影響している。いわゆる十ヶ条の処世訓で、まとめると「自分を他人より優れていると思うべからず」。そのせいか、他人よりも異常に目立つ色やデザインは好まれない。

寒いから早く行きたい飼い主とくつろぎたい犬、Leica M10-R + Voigtlander APO-Lanthar 50mm f/2
夏は夜も明るいから外でおしゃべり、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2


二つ目に「デザイン」が町中に散らばっている。目が痛くなる様な主張をしてくるのではなくあくまで、視線に偶然入ったら「あぁ綺麗」という、ささやかなものが沢山ある。実はこれが一番この街を好きな理由かもしれない。そこに「抜けた」人々が溶け込んでいるのがコペンハーゲンだなぁと感じるポイント。


アパート、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2
公園で仲良くピザ、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2

コペンハーゲンは他のヨーロッパの都市の例に漏れず「古いもの」が美しい。教会やお城が市内に点在していて、一つ一つに個性があって、どのような歴史があるのか調べるのがとても楽しい。ガイドブックに載っていない場所を巡るのがとても楽しい。

見上げるとよく見る教会の形、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2
コペンハーゲンより少し離れたお城の一角、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2


光が暖かい。照明というのだけではなく冬以外はなんとなく暖かく感じることが多い。日本の様に街中に異常に光る看板や広告が皆無に等しいので「自然の光」が楽しめるのが理由かもしれない。デンマーク人の照明へのこだわりの強さは有名だが、部屋の中の色温度もしっかりと暖色系で基本統一している。デンマークに住んで2カ月頃にドイツに遊びに行った際、青色が強い地下鉄の灯りに頭が異常に痛くなったのを今でも覚えている。デンマークの優しい照明に慣れてしまったのだ。


夕焼けに照らされるデンマークの照明、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2
後10分もすればアパートが暖色系の灯りで彩られる、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2

最後に、
春夏秋冬がはっきりしている。夏は大はしゃぎ、秋には森へ行きキノコを狩りに、冬はクリスマスマーケットでお互いを励まし合う(1月・2月は暗黒時代)、そして春に地面から生える花を見て大はしゃぎ。

夏の水際の場所争奪戦は花見ほどではないが大変だ、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2
秋は森に入って色々探す、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2
冬はウチで家で外を眺める時間が増える、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2
春は寒いのを我慢して外に出たくなる、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2


一年変わらない事はコペンハーゲンの湖の白鳥がいつも微笑んでくれる(作者の偏見)、Leica M10-R + Summicron-M 50mm f/2


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