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ともだちやその家族の話-病院で出会った人たち-

 病棟には学童児より上の子どもの患者が入院してきます。同じ病室に小学生中学生中心でしたが時には大学生が日帰りで治療にくることがありました。

 小児がんの発症疾患のトップが息子と同じ白血病のようで実際何名かが同時期に治療していました。
 同じ病気でも治療が少し違ったり、同じ薬でも副作用の感じ方が違うようで、息子は割合抗がん剤に弱い方でしたが、他の子、特に年齢が下の子はケロッと元気に見えることが多く、時に走り回っていました。

 白血病以外の様々な病気をかかえた子どもたちが入院していました。

 面会も家庭それぞれで、同じような時間帯で通う保護者さんと私も話せるようになりました。

 低年齢の患者の保護者ほど長く病院にいて身の回りの世話や一緒に遊び熱心に付き添っていました。

 最近忘れていましたが子どもが幼稚園の頃のお迎え後のような時間だと錯覚を覚えるようなことがありました。

 私が立ち話するような保護者はママやママ代わりババでしたが、面会にはママもパパもどちらも見かけました。制限が緩和してからはジジやババも時間が許す人が交代で来ていたようでした。

 入院当初は親子とも隣の子や同室の子に話しかけるのも憚られていましたが、保育士さんや看護師さんが繋いでくれたりした結果体調にもよりますが色々な子とコミュニケーションがとれるようになりました。
 本退院の頃には話せたら友だち、のようになっていました。
 子どもの中でも病気が話題になり、息子も話を聞いては自分のことと比較していました。

 入院中のともだちは学友であったり、ゲーム友だちであったり、闘病仲間だったり、きょうだいの代わりだったり、無くてはならない存在でした。
 オンラインゲームが当たり前の昨今、いまだに病棟の友だちとゲームでつながり遊んでいます。

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