【1分で分かるコストカット手法】量産によるマシニングセンターの価格抑制

 こんばんは。

 今回は簡単にわかるコストカット手法の実例を展開したいと思います。
 その題材は、製造業においては高価格帯設備の代名詞、マシニングセンターです。

 マシニングセンターは、多くの場合価格が2,000万円からスタートする為、新規に導入する業界は中々手が出しづらいものになっています。
 しかし、その中にも加工精度は変わらないのに、何故か価格が1,000万円を切っているマシニングセンターも存在します。

 このマシニングセンターの低価格の秘密は大きく分けて3つあります。

1.大量生産による単価の切り下げ
2.新興国へのOEMによる製造コストの切り下げ
3.対象製品をニッチにすることによる部品の適切なスペックダウン

 このブログでは1を説明したいと思います。

 量産による低価格化の有名どころがファナック社のロボドリルです。

 ロボドリルはもともと、ファナック社が自社のマシニングセンター用の制御回路の評価機を量産化したことから始まった製品です。

 そのため、開発の初期コスト(製品開発費)があまりかかっていないです。
 加えて、評価機であるが故同価格帯の製品に比べ、制御回路はスペックの高いものを積むことが可能になり、製品のお得感を出すことができます。

 ロボドリルの販売戦略は、中国などの新興国に安価な製品を大量に販売することにあります。
 この手法をとることで、大量購入による部品単価の削減と大量生産ラインの構築による製造費用(労務費の削減)を実現することができます。

 しかし、この手法にもデメリットがあります。

 それは、顧客によるカスタマイズ(特注仕様)にこたえることができないことです。

 私がマシニングセンターの見積時に特注仕様を盛り込めないかと打診をしたところ、ファナックからの回答はNoでした。

 ファナックでは、量産ラインの稼働率を上げるため、自社で用意したオプション以外は対応しないようにしています。
 製造ラインの効率化の対策としては有用な手段です(事実、自動車業界では当たり前に行っている手法です)。

 しかし、使用ケースが限られる自動車と異なり、運用するワークや運動形態が使用者と同じ数だけ存在する製造設備においてこの戦略は、融通が利かない会社という理由で嫌煙されるリスクもはらんでいます。

 マシニングセンターの使用イメージがファナックの用意したオプションですべて達成できる場合、ぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか?
 高級機を使用していた場合は、従来の設備導入コストの25%程度でマシニングセンターを購入できるかもしれません。

このコストカット事例では、生産技術者である私が業務内、プライベートなどで知りえたコストダウン手法・戦略を展開させていただいています。

 資料は無料のマガジンとしてまとめていますので手に取っていただけると嬉しいです。


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