異様な努力の天才

私はシャレにならない位に勉強ができない。


そんな感じなので地域で1,2を争う低偏差値の高校に入ったわけだが、
「偏差値」という概念は知ってるけど「37」という数字が高いのか低いのかもわからない。
なんならテストで37点も取れれば超御の字であるので、そこまで低くないのではと思っている。


「相応レベルの奴が相応レベルの高校に入った」だけなんで「なんで俺がこんな目に!」みたいな気持ちはない。
けど、「なんで俺がこんな目に!」って人には大変な環境である。


超田舎の我が地域には「進学校」と呼ばれる類の公立校は1校しかなかった。
もしこの学校に勉強ができるのに落ちてしまった場合、都市部の私立の進学コースに行くのが定番なのだが、お金が超かかる。

その場合、我が底辺校に入らざるを得ないが勉強ができる人には地獄みたいな環境だ。


なんたって入学最初の授業がひらがなの読み書きから始めるような学校だ。
進路も8割が就職、1.5割が専門学校、0.5割が私立大学へ(スポーツ推薦とかで)進学する様な比率なため、「基礎学力」と「一般常識」を教員も躍起になって叩き込もうとする。


そんな人には教員すら信用できない。なら、自分でやるしか無い!

というわけで、ひとつ上の学年にやべー先輩がいた。


・授業中も進学校で”やるはずだった”勉強の参考書を広げ授業を受けない
・先生に指されても無視して勉強を続ける
・でも、テストでは全教科で満点取るから文句を言えない


「3年にそういう人がいてさ・・・俺の授業受けてくれないんだよ・・・」と何故か僕に相談しに来る担任。

「いや、それは先生の指導力不足と学校の信用の話なんじゃないですか」と突き放す僕。


その後その先輩は見事に国立大学に合格し卒業した。(卒業式には来なかったらしい)


数年ぶりに、この底辺校から国立大学への進学者出たものの、完全に彼の力だけで合格したもんで喜ぶに喜べない教員たち。


進路関係の授業の時に「うちの学校でも国立大学に行けるだけの人がいるんだからお前らも頑張れ・・・・いやでも今回は特殊だけど・・・」と歯切れ悪く喋っていたのが印象に残っている。

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