会えなくても徒歩圏内にいるだけで。

8月頭の週末に、用事があって恋人がこっちへ来た。

僕が入院している病院から徒歩圏内のホテルに宿泊。


抜け出して会いに行こうかなとか、彼女をこっちにちょっとだけ呼んで会えないかなとか悪い事ばっか考えた。


結局、彼女にピシャリと言われて実行には移さなかったのだけど。

お互いが見える訳では無いけど、徒歩圏内にいる。
少しだけした通話の間も、何故だかいつもよりも距離が近く感じて、すごく、すごく、愛おしく感じた。


仕事が終わってから飛行機に乗って来たから、やっぱり疲れてるだろうなとか思うと長く通話するのも躊躇われたけど、ずっと声を聞いていたかった。

久しぶりのこっちは人が多い~とか車が多いねとかたわいも無いことを話しながらも、その日は晴れてて雲が綺麗に見えていて、同じ空を見ている事に僕は1人ちょっとだけ感動してた。
彼女が「明るいから雲もよく見えるね」って言った時、同じ事思うんだなってまた感動して。



おやすみを言った時、すごく暖かい気持ちでふわ~っと寝てしまいそうだったのに、通話を切って電気を消して布団に潜り込んだら、何故だかドキドキして目が冴えて来た。

すぐ近くに居るだけで、ドキドキするとかすごい。

本当にこの恋愛は、自分でも自分に驚く。
世の中にいるバカップルと言われる人達の仲間入りだよ……。
頭はずっとお花畑。
恋は盲目、人を狂わせる、これを体感している。

こんなの初めてという気持ちと、二度とこんなことは無いな、と思う気持ち。

あれか、これが初恋か。

知らんけど。


日曜日には帰ってしまったので、また約800km離れてしまって、ちょっと寂しい気持ちの僕に彼女は

「案外、仕事終わりに飛行機乗ってもいられるのがわかったから、退院してデートするのが楽しみ。美味しい物食べたーい」

なんて楽しそうに話してた。
そういう切り替え早くて、前向きに明るい所が好きだよ。

僕に無いものをたくさん持ってて、いつも僕を笑顔にしてくれる。

僕もあなたをたくさん笑顔にしたい。


早く、退院して会えますように!!

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