「guys」

中学の先輩の展示を見れなかった。先輩と言っても、年齢はかなり離れているし全然言葉を交わしたこともないけれど、かなり輝いているので一方的に認知している。
見れなかったというのは、その展示が事前申し込み制で、僕の怠惰が起因して申し込みが漏れていた。数日前とかには既に満員だった。すごく注目されている。

展示は見れなかったが、一緒に行く予定だった後輩さんが写真集を買ってきてくれた。たっぷり展示を鑑賞した後輩さんと会場の前で合流し、近くのカフェで写真集を見せてもらった。
『大学の後輩と中学の先輩の写真展を見に行く』こう書くと違和感満ち満ちだけど、なにもそこに違和感が無いくらい、偉大で大きい先輩だ。

とはいいつつも、僕はその先輩について、名前と少しの活動の様子しか知らなかった。
・グループで活動していること
・アイドルであること
・役者であること
・かなり強面でありながら、さまざまな役を演じていること
・同中であること
・枚方の旗を背負いし漢だということ
このくらいだろうか。
先輩にはとてもたくさんの、所謂ファンの方々がいるので発言には気をつけないといけないが、本当に無知な状態で写真集をひらいた。
ちなみにこの展示と写真集は、先輩がアイドルのグループとして約26年共にしたメンバーを撮影した写真の展示だ。

その写真集には、僕の目には半分も収まらないくらいの愛が詰まっていた。僕も写真を学ぶ者として、感想を華麗に述べようと思ったけど難しかった。
難しいというか、写っているものやことは本当にただただ単純で素直なのだが、それを受け取るには僕はまだ若いような気がした。
26年。26年共にしているんだ。グループのメンバー。友達とも恋人とも家族とも違うが、明らかにそこには固く強く結ばれた何かがあって、それを僕は愛と捉えた。
本当に美しかった。写真集を持つ手が震えた。苦しくもなった。26年の歴史が、一つの表情や仕草に写し出されていた。

そもそも近い距離感の人の、プライベートに近い写真を撮るのは難しい。授受が成立していたり、撮ることが自然とされている空間以外なら尚更。
写されることを生業とした人達の感性なのかもしれないが、それとは違う「26年」がほどいたもののような気がした。

たくさんの写真のその足跡の果てにある、最後のページの言葉は、まさしく先輩の言葉だった。
雄大な感性ととても大きな背中の、本当にかっこいい先輩だ。一度どこかで話せたらいいなと思ったり。
岡田准一さんは、枚方一中の誇りだ!

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