身体の中で膨らみ続ける絶望について

私の身体の中には水風船がある。1年以上前は4センチも満たしていなかったが、今や5センチを越えている。これが6センチを越えてくると取ってあげなくてはならないらしい。大きさが変わらない人もいるが、私の水風船は少しずつ少しずつ膨らんでいる。水風船は、言えなかった何か。感じてしまった何か。知らず知らずのうちに飲み込んでいた、自分でも気付かないくらいの、ちっちゃなモヤモヤを吸収しているのだろうか。膨らむたびにぎゅう、ぎゅう、と痛みがやってくる。その痛みを感じ出したのはここ1ヶ月の事。それまで私は痛くもないし大丈夫。何とも無い。平気平気。ずっとそう思い続けていた。だけどここ数日、痛みだけでなく、全身の倦怠感、腹痛、腰痛、熱っぽさ、急な立ちくらみ、注意力の欠落まで感じるようになってきた。持ってる物をよく落とし、拾うたびにちいさなため息が吐き出される。今日どうしちゃったんだろうって笑って誤魔化してしまう。にやにやした顔で「あれ〜?疲れた顔して珍しいねえ」と言われただけで苛立ちを感じてしまう。「大丈夫ですか?」って心配される顔に慣れず目を逸らしてしまう。元気と明るさが取り柄のわたし。いつも笑っているわたし。そのわたししか知らなかった私はここ数日のわたしを受け入れられないでいる。でももうそろそろ限界かもしれない。ひとりでは頑張れなくなってきた。耐えられなくなってきた。どんどん膨らみ続ける水風船が怖い。うまく笑えない時もあるし、物を落としただけで、牛乳を溢しただけで泣いてしまう。そして1番頼りたい人にはいまさっき振られてしまって、さらに水風船が大きくなった気がする。ぎゅう、ぎゅう、と痛みは響く。ダメージのダブルパンチ。負の連鎖。アーーーもう何もかもどうにでもなってしまえばいい。もうどうしたらいいかわからない。誰が見るかも分からないこんな絶望を世に吐き出してなにがしたいって言うのだろう。助けて欲しいのか?優しくして欲しいのか?わからないわからないわからない。自分がわからない。わからないから吐き出すことしかできない。

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