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<親子留学>10.息子の変化

こんにちは。2022年8月より、Gr7息子とGr3娘を連れてカナダに親子留学しているsuteki_coです。
Xには頻繁に私の子供たちのことがポストされていますが、今回はカナダにきて特に変化が大きかった息子について書いてみたいと思います。 

家族みんなから心配された

今回の親子留学につき、誰が一番心配されたかといえば、息子でした。両家の祖父母はじめ、主人、そして母親である私自身も。。
息子はどちらかといえばシャイなタイプで、言葉数も少ない方でした。小さいころから変化が苦手で、少しでも気に入らないことがあると癇癪を起こしていました。
私は育児に悩み、彼を行政の発達相談に何度か連れて行ったほどでした。育てにくさを感じたのは私に限ったことではなく、保育園の先生をはじめ、高校教師だった母すらも…。
年齢が大きくなるにつれ、その凸凹さは丸くなってきたものの、交友関係も必ず決まったメンバー。
感極まるとすぐ泣く。家では大声を出して泣く。学校でも泣いていたらしい。担任の先生から「ようやく泣くのが少なくなってきたかな」と言われたのが小学校5年の頃…でした。

だからこそ、中学受験は無理だったのかも

私が住んでいたエリアは、都内でも中受は盛んなほうだと思います。早いと小学1年生から通いだしたり、遅くても◎年生(←3年生?4年生?)から塾に行くのが普通、だったので、うちが塾に行ってない=中学受験をしない、と話すと、周りからは、「え?なんで?」と逆に聞かれたり…。
もちろん、息子にも聞いたことがあります。「どうする?中学受験する?塾、行く?」とか。でも彼の返事は、「いやだ」の一言で、もう学校の宿題で精いっぱいだというのです。 
私も東京在住ですが、地方出身(=私の出身地では中受は珍しい)ため、詳しくもなければ、重要性も感じられなかったし、会社の先輩たち(中受経験済み)から、「辛い」という一言を聞いていたので、調べることすらしませんでした。カナダに来ているのも中受よりも、英語と海外に住むという経験を子供にさせたかったから、というのが理由の一つです。
ちなみに、カナダに親子留学をしようかと決めたときも、息子に聞いてみました。「お父さんは日本だけど、どうする?カナダ一緒に来る?」と。本人は不安90%あったらしいですが、「行ってみようかな」と答えました。そして今こうしてカナダにいるのは、10%の好奇心or勇気が今の彼の姿になっているのかなと思います。 

小6の夏に渡加

息子は2022年8月にカナダへ来ました。日本だと小学校6年生の一学期を終えたところでした。結構前からカナダに行くよとは話をしていたので、渡航日が近づいてきても「いやだ」という言葉は口にしなかったですし、おそらく彼なりに準備してきたのだと思います。 
当時の英語力はと言えば、英検3級合格したくらいでした。

英検3級を日本で取得したからとて、カナダで受けたPlacement testの結果は下から2番目。最初の頃は本当に苦労していたように思います。今でも忘れられない光景は、お迎えに行くと、息子のクラスが校庭に出て皆で遊んでいたのですが、息子はといえば、所在なさげで、ぽつんと立っているだけ。暇すぎて石を蹴ったりーーー。 
正直親として見ていて辛かったですね…。なのに私はそんな息子の姿が歯がゆく感じてしまい、
「今日のミッションは、一人でも友達を作ること」なんて登校時に言ってしまって、息子は振り向きながら、
「うん、無理だと思う。。」と答えていたのを記憶しています…。目にはいっぱいの涙をためて…。辛かったよね、ごめんね、てあとで謝りました。

担任の先生に話す(渡加1ヶ月)

校庭でぽつん、光景があまりに衝撃的、だったので、クラスの担任の先生に勇気を出して話しかけにいきました。息子のことを心配している。英語がまだ苦手なこと、サッカーが好きなことーーー。 
ベテランの先生で、留学生にも慣れているようでした。私の話を聞いた後、"Okay, I will get some boys who play soccer or speak Japanese a little bit" (サッカーする子や日本語を少し話せる子を彼に紹介するわ)と言ってくれました。いや、話がはやい。お父さんが日本人だという日本語を少しだけ話す男の子を隣の席に配置してくれ、何かわからないことがあると彼が息子に訳して伝えてくれる、という配慮をしてくれたことで息子の不安はずいぶん減ったように思います。

友達が一人でもできたら、成功(渡加2ヶ月)

そんな彼にもまず最初の友達ができました。グアテマラ出身のC君。C君の方から話しかけてくれ、放課後校庭で遊ぶようになりました。さらに勉強ができてアニメが好きなH君も息子に興味を持つように。学校に行き初めて2か月くらいたったころによく聞いた名前がC君、H君でした。その頃にはお迎えにいっても、「ぼっち」状態はなくなり、大体その二人と遊ぶような光景を見られるようになりました。

◎◎シャツデーでサッカーのユニフォーム

また、サッカーが息子の友達作りに一役、いや二役も三役もかってくれたのは言うまでもありませんでした。カナダのサッカーのレベルは日本と比べると低いというのもあって、日本では中の上ぐらいの選手だった息子もこちらでは、ありがたいことに一目置かれる存在となりました。
また、学校ではオレンジシャツデー、ピンクシャツデーとかいろんなシャツデーがあるんですけど、たまたまカナダで所属していたサッカーチームのユニフォームがその色だったので着ていったところ、大人気に。
「え、このサッカーチーム入ってるの?」と知らない子まで話しかけてくれたそう。しゃべらなくても外見(=服装)が物語る、ええ、俺はサッカーやってるよ、というメッセージ。当時、息子が帰宅したときに大興奮気味で「俺は今日かなりの数の友達ができたよ、みんな、このサッカーチーム知ってるし、サッカーやろうよって誘われたから一緒にやったんだけど」と。そのうちの数名は、Gr7(今年度)のクラスメイトで&仲良しグループのサッカー軍団です。

Sleepoverに誘われる(渡加7ヶ月)

さて、順調に友達ができ始めた息子でしたが、学校外でカナダのお友達と遊ぶというのはほぼ皆無で、家にいたら日本の友達とLINEでやりとり&オンラインゲームで遊ぶ日々。
そんな彼にも変化が訪れます。7か月ぐらいたったころでしょうか、お友達からSleepover(お泊り)に誘われた、というのです。そしてその次の日、お誕生日会があるからそれにも誘われた、と。その頃からオンラインゲームはカナダの友達と、メッセージアプリもカナダの友達とのやり取りが急激に増えてきました。 
そして、それと並行して、彼の英語力が急激に伸びていきました。

G7の今 (渡加1年半)

9月に新学期が始まり、Gr7でのクラスではさらにサッカー好きメンバーが多いこともあってさらに友達の輪が広がりました。
12歳なので私のお迎えは無しに、友達と一緒に帰宅するのが恒例となっています。また、休日でも「サッカーやろう」「バスケやろうよ」とお友達からPlaydateに誘われ、外で友達とスポーツをしにいくことが増えています。 
さらに、学校内でのスポーツクラブに積極的に所属するようになりましたし、来年進学予定のセカンダリーOpen Houseにもお友達と約束して見学に行ったり。
日本ではどちらかというと交友関係も決まっていた息子でしたが、カナダに来て、友達作りをイチから経験する中で、新しい場所に飛び込む勇気、そして社交性ができてきたのかなと思います。

最後に…。 
日本では凸凹の息子が理解できなくてイライラしてしまい、親子喧嘩を頻繁にしていた息子と私でしたが、カナダにきてその喧嘩がほとんどなくなってきたように思います。 
それはやはり日本的な子供への声掛け(宿題したのか、明日の準備したのか等)が少なくなったこと、もありますが、それよりも私が純粋に息子のことを尊敬している気持ちがあるからかもしれません。
私は若い時に留学する機会を何回かいただけたものの、勇気がなくていけませんでした。でも、息子をみていると、英語に苦労しながらも、シャイだけども、新しい環境に飛び込んでいく姿が昔の彼では想像できないほど成長したなあと…。
I am so proud of you!と息子に対して心から言えるようになった、そんな息子自身の頑張り、そして息子のことを助けてくれたカナダのお友達たちに心から感謝しています。


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