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ヨークシャーテリアと病院へ

よく晴れた土曜の朝、となり町にある行きつけの小さな動物病院に母の運転で行った。愛犬のヨークシャーテリアの薬をもらうためだ。

今年で13歳になる。高齢犬の心臓病はめずらしくない。ここ数年かよっている。

行き先は病院だというのに、助手席の彼は、旅行にいく子どものように落ちつきがない。ほそい坂道をあがり、開院時間の9時ちょうどについた。

他に車はない。思いがけず10分で済んだ。

3週間前には、足が思うように動かずまともに歩けなくなり、片時も目が離せないほどだった。

神経障害との診断。いつもの心臓の薬にくわえて、前日までそれの薬も飲ませていた。数日でおおむね回復。ひと安心していたところだ。

帰りはホームセンターに寄って、彼のごはんやシートを買った。ふと、あと何年いっしょにいられるんだろうと考えてしまうこともある。

家に帰り、荷物をおろしてひと段落。いつもどおり丸い目でジッと訴えかけてくる。

「ひと仕事終わった、おやつよこせ。」

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