見出し画像

なぜ音声配信をするのか?18人のVoicyパーソナリティの声を集めてみた

音声配信って、どんなものだろう?

声の配信ならではの効果はなんなのか?どれくらい再生されるのか?続けるのは大変なのか?

動画やテキストに比べまだまだ発信者の少ない音声の世界。音声配信経験者の声がまとまった情報はあまり多くないように思います。

そこでこのnoteでは、実際に配信した18人のパーソナリティが感じた音声配信(Voicy)のメリット、デメリットを掲載します。これから音声配信を検討する人の参考になればうれしいです。

※パーソナリティのコメントは音声配信から私が抜粋し、読みやすいよう編集して記載しています。元の音声を聴きたい方はそれぞれの放送リンクからどうぞ

※筆者は音声プラットフォームVoicyを運営する立場です


1.社会派ブロガー ちきりんさん

2020/9/24 #001 祝・初配信!

  • 自分はとにかく怠惰。めんどくさいことが嫌い。メルマガやオンラインサロンも誘われたが、ブログやツイッターのようにやりたいときにできるメディアをやりたかった。音声はそういうものだと思った

  • ブログや本を出すのは頭も使うから大変。気軽で、エネルギーを使わずに発信できるメディアを持ちたかった

  • YouTubeも大変で、自分にできるイメージがなかった

  • 配信を始める前にVoicyをいくつか聴いてみたが、みんな脱力していて自分でもあまり頭を使わずできそうだと思った

  • 私が一番頭を使って考えたことを読みたいなら、書籍やブログを見てください

  • 音声配信は可能な限り頭を使わず続けるのが目標。そうでなければ続かない


2.プロダクトマネージャー たいろーさん

#27 僕がVoicyで音声配信を始めたワケ

  • 自分を知ってくれる人はTwitter経由が多い

  • 音声で初めて知られることはないと思う。音声なら、Twitterで知ってくれた人たちが自分の性格などをわかってもらえると思った

  • 文字だけのコミュニケーションに比べ、一段関係が深くなる印象

  • 音声配信をやってみてわかったのは、自分にとって最もエネルギー効率のいい、負荷の低いアウトプット手段であること。文章より消耗しない

  • 音声を始めたきっかけはキャラクターを知ってもらうためだったが、続いた理由はエネルギー効率が良かったから

  • 先にしゃべってアウトプットをすると脳が乾く。アウトプットすることで脳の容量が空き、新しい情報がインプットできるようになる


3.ビジネス系YouTuber サラタメさん

【詳しい理由】YouTube半分引退&音声配信スタートしてみた

  • これまで書籍解説チャンネルと転職チャンネルをやってきて、それぞれに同じくらいリソースを割いてきた

  • 書籍開設チャンネルをほぼ休止する代わりにラジオをやる

  • YouTubeは本当に工数がかかるので、ラジオを週3〜4本出すにしてもYouTubeより楽

  • 長期で活躍したいなら濃い・深い情報発信しか残れない。これからのマネタイズに大事なのは専門性か親密性

  • ショート動画が増えてきてバズるようにはなったが、誰の動画か認識できずファン化ができない

  • 転職に関する専門性は強化したい

  • ラジオはマネタイズは期待していない。親密さを高めていくためにラジオをやる


4.ファッションプロデューサー MBさん

voicyの謎

  • 自分の考えや思っていることを喋れることが楽しい

  • Voicyフェスでは、出会ったことがない人とつながれる

  • 音声はリスナーの反応率が異常に高い。たとえばコンテンツ内で紹介した推薦図書なんかはクリック率が桁違いで、YouTubeより高い。ファンになってくれてる

  • ラジオの有名パーソナリティもそう。ラジオは特別なメディアなんじゃないか

  • 投稿頻度が落ちても再生回数への影響がそんなにない。動画よりも音声配信の方がエンゲージメントが高い。発信者も受信者も満足度が高い


5.税理士 大河内薫さん

音声メディアのメリット・デメリット

  • 告知の広告効果が高い。リスナーから嫌がられない。毎日セミナーの告知をしたが、再生数の伸びは鈍化しなかった

  • 動画で同じ広告効果は出せない。動画は広告が嫌がられるから1回しか出せないため「動画でも毎日広告入れたらいいじゃん」にはならない。信頼と引き換えになってしまうから

  • ファンメイクも異常。オフラインでは「Voicy聴いてます」とよく言われる。フォロワーはYouTubeの方が10倍多いが、Voicyの方が言われる

  • 音声は完璧がいらない。収録中に着信音が鳴っても収録を続けている。動画ではそうはいかない。友達に話しているような感じ

  • 動画は講義、セミナーとして出来上がっているので裏側が見せられない。音声はそれができる

  • 配信者もリスナーも圧倒的に時短できる

デメリット↓

  • 参入障壁が低いのでライバルがめちゃくちゃ多い

  • バズらないし、新しい発信者が見つけられにくい

  • 資産化しにくい。Google検索でもヒットしにくい

  • ながら聴きされているので真面目すぎる話はNG

関連記事)毎日の音声配信が信頼をつくる。スポンサー企業に応援されるようになるまでの軌跡


6.iPad YouTuber amity_senseiさん

Voicyはじめて1年!音声配信のメリット&デメリット

  • デメリット)YouTubeとの両立がめちゃしんどい。少しの時間で出来るとはいえ毎日コンテンツを考えてないと言葉が出てこない

  • YouTubeとVoicyで別のことを発信しているのでどちらかしか出来なかった。音声と動画両方で数字を持っている人が少ないのはここが原因

  • 慣れるのに半年くらいかかった

  • メリット)喋りながら思考を整理している。言葉に出すと、イベントや取材で聞かれたときにスッと出てくるようになる

  • アナウンス(告知)がすぐにできる。YouTubeだと撮影と編集で2日はかかってしまう

  • コアファンになってもらいやすい。YouTubeは遠い。自分でも距離を感じるし、ファンにとっても「憧れの人」のようになってしまっているのではないか


7.株式会社Wasei代表 鳥井弘文さん

Voicyの配信を1ヶ月間毎日継続してみて、驚いたこと。

  • 音声配信とブログの相性がいい。当初別々のことを発信しなきゃいけないと思っていた

    • テキストを読む人は減っている。テキストと音声でユーザーが異なるので音声で話すと聴いてもらえる。ブログを書いている人は今「音声のためのネタ帳を耕している」と思うといい

    • 10分で話せる文字数は2500〜3000文字。定期的に1500〜2000文字のブログを書いてる人は話し言葉にするとちょうど10分になる。10分でブログ1本のテーマを淡々と発信するのがいい

  • 思考過程の共有に価値がある。映画の感想を話すと、実際にリスナーが映画を見に行く。話が伝わっている感覚がある。

    • 小売型のビジネスやコミュニティをやっている人は今すぐにでも音声配信をやった方がいいと思う

  • 明確な答えがある話ではなく、学習過程、生煮えやモヤモヤを話すのに相性がいい

    • リスナーとしても決まりきった答えがあるものはあまり聞きたくない。講義形式になってしまう

    • 一緒に考えたい、伴走している感覚を味わいたい。過去の成功談なんて聞きたくない

  • バズらないとは言われるが、バズらないからこそ伝わっている。脊髄反射ではなく、考えてくれている


8.整理収納アドバイザー まあちさん

#776 音声配信をする1番のメリットはこれ

  • 音声配信を続けると話す力がつく

  • もともと話すのが得意な方ではなく、保育園の懇談会も苦痛で自分に意見を求められるのが嫌だった

  • 今では自分なりの意見を言えるように。話すこと自体が楽しくなり心の余裕もできた

  • ブログやインスタを続けると文章や写真がうまくなるのと同じ。音声配信も続けていると喋るのがうまくなる

関連記事)「全然 “らしさ” が出ていない!と言われた」2022年Voicyくらし部門1位・まあちさんの音声配信のコツ


9.話し方講師 高山ゆかりさん

音声配信の魅力

  • 音声配信はパーソナリティの「実は」がわかる。SNSでわからなかった一面を深く知る(伝える)ことができるのが魅力

  • アイドルや芸人がラジオを持つのも同じで、テレビでは見せない部分を知ってもらって、より好きになってもらっている

  • たくさんの人に話すというよりは、同じテーブルに座っている友達に話しかけているイメージ

  • クローズドな場だからこそ、心をオープンにして話ができる


10.noteプロデューサー 徳力基彦さん

Voicyが無事に100本超えたので、音声配信の面白さを振り返り。

  • 1人語りの音声配信が苦手だと思ってる人は多いと思う。自分もそうで、うまく喋れなかった

  • ノウハウを音声コンテンツにするのは向いてなかった

  • メモ感覚で「誰も聞かなくてもいいからやってみよう」にしたらうまくいった

  • 音声でフォロワーを増やすのは大変

  • Voicyのアナリティクスで総聴取時間が出るのがいい。週に70時間(1日10時間)聴いてもらったりするが、現実世界で同じ時間、話を聴いてもらうのはありえない


11.ニューヨークで働く医師 山田悠史さん

#122 音声配信で喋るのが、怖くなくなる?人柄と温度を届ける、音声配信の魅力について

  • 距離感が近づいた、親近感を持ってもらえてるように思う。「いつも記事読んでますよ」というメッセージをより多くもらえるようになった

  • テレビや雑誌は「お茶の間のみなさん」「読者のみなさん」と話すが、音声は「ラジオの前のあなた」。聞く側も1人で聞くことが多い

  • もともと患者に説明するときの言葉にはこだわりを持っていた。言葉の選び方の感度は高くなっている



12.広告代理店 ゼネラルマネジャー さとちんさん

#422:音声配信の良さと大変なこと

  • 音声配信を毎日やるのは結構大変。1日40分くらいかかっている

  • インプットの機会はたくさんあるが、仕事以外でアウトプットの機会は多くないので、音声は良かった

  • ただ、聴いてもらえる土壌を作らないといけない。いきなり音声配信をしても聴いてもらえないので別のSNSで認知を取るのは大事

  • テキストで3000文字書こうと思うと時間がかかる。音声だと10分なので、毎日3000文字を届けられると思うと情報量がむしろ多い

  • 自分で収録した声を自分で聞くと自己成長できる。伝え方が鍛えられる


13.株式会社むらかみかいぞく代表 しゅうへいさん

声で人生を保存しよう!音声配信3つのメリット
音声配信5つのデメリット

  • 音声は配信コストがゼロカロリー。YouTubeもブログも始めるコストは無料だが、自分の時間がかかる。音声は1発収録でそのままコンテンツになる

  • 配信コストが低いから継続しやすい。コンテンツマーケティングにとって継続できることは重要

  • 音声配信は1日20分くらいで終わっている

  • 自分のアップデートのためにはインプットも大事。音声は配信コストがかからないので人生を楽しんだり、ネタを仕入れる余裕ができる

  • 「毎日聴いてます」と言われると最高にうれしい。「インスタフォローしました」よりうれしい。話が面白い=自分という人間自身を褒めてくれてるように感じる。これは音声配信をしてみないとわからないかもしれない

↓デメリット

  • アメリカに比べ日本の音声広告市場の規模はかなり小さい。予想されている通りに音声が伸びるかはわからない

  • 誰でも配信できるから参入障壁が低すぎる。いいコンテンツを見つけにくい。その点Voicyの審査制はいいかもしれない

  • 声は好き嫌いがハッキリしている。生理的に受け付けない場合がある

  • プラットフォーム選びが難しい。ショート動画ならYouTubeかTikTokしか思い浮かばないが、現状音声は選択肢が多く選ぶのが難しい

  • バズらないからパーソナリティが定着しない

  • マネタイズしにくい→モチベーションを保ちにくい


14.ブロガー クニトミ リュウヤさん

#001 音声配信する理由5つ

  • 音声市場が伸びると予測されている。急激に伸びたタイミングで乗るのは遅い

  • 受動的な可処分時間にアプローチできる

  • ファンとより深く繋がれる。人間性や思いや熱量を届けられる。自分はブロガーなのでテキストにもなるべく思いを込めるが、音声の方が伝わる

  • 発信ハードルが低い。Yoututbeは仕事に役立つスキルにもなり魅力的だが、顔出しや撮影・編集などハードルが高い。ブログも記事構成などに時間かかる

  • ほかのメディアと音声を組み合わせることで生産性を高められる。ブログで書いた記事を原稿にして音声できる。個人としてどれだけ資産を積み上げていけるかが重要


15.「書く」をテーマにしたオンラインサロンオーナー まいちんさん

#346 【祝1周年】音声配信を1年間、ひたすら続けてみた結果‥😳

  • 音声で発信しようと思ったきっかけは、自分自身が音声を聴いていたから

  • 最初は緊張して何回も録り直しをした。始めた頃の配信は今聞き直しても台本を読んでいる感が強い

  • 少しずつ自分の思いを言葉にできる感覚が出てきて、台本なしで話すことができるようになった

  • リスナーのためではなく、自分自身のためにVoicyをやっている。自分が100%楽しめたからこそ、誰かのためにもなったのかもしれない


16.編集者 ひのなおみさんの場合

#143 Voicyでの情報発信、やってみて良かった4つのこと。驚きのご縁をいただくことも!

  • 話すことで思考と感情の整理ができる。noteでも同じことができるかもしれないが、文章を書くのはカロリーがかかる

  • こまめに情報発信していると自分の輪郭が見えてくる。自分がどういうタイプの人間なのかが見えてくる

  • 出会いにつながっている。Voicy経由で仕事のオファーをリスナーからいただくことも


17.インスタコミュニティ「インスタ研究室」代表 エヌケンさん

【最終回】バイバイVoicy
テキストは→ サイレントマジョリティーに殺されるインフルエンサー

  • インスタのストーリーズを使えばVoicy以上のマーケティング効果を出せるため注力する必要がない

  • Voicyのエンゲージメントは放送によって反応数のばらつきがある

  • Voicyはそもそも集客のSNSというより教育のSNSで、人が集まりにくい側面はある。そのため母数がいる人は勝ち続け、新規は参加しづらいと言った参入障壁があった。だから前線を張って発信してる人はずっと更新し続けるのだろう

  • 毎日10分以上フリートークで話せるスキルは希少。このスキルは自分のライブ配信、オフラインでのイベントにも大いに役に立った

  • やってる人にしかわからないことだが、SNS上の数字では反応数が少なく見えるが、実際にオフ会などで会ってみると確かにリスナーはいる

  • Voicy内だけで合計200万円以上マネタイズさせてもらったし、Voicy経由で採用活動や累計5000万円以上はマネタイズできた。これもひとえにプラットフォームのパワーと日々の積み上げによる信用力と、後ろで用意してる商品力による掛け算


18.ソフトウェアエンジニア ジャバ・ザ・ハットリさん

音声配信のコストはすごく高いし、という話

  • 音声は5分しゃべったら5分聞いてもらえると言うが、まったく逆。音声はライブなので、録音ボタンを押す前にコストを払っている

  • 陸上選手が100mを9秒で走ったときに「たった9秒で結果が出てすごいね」とは言わない。その本番までに練習からすごいコストを払っている

  • それに引き換えテキストはコストがめっちゃ低い。自分のツイッターはだいたい200〜300万インプレッションいく。字を書くプロではないが、1つのツイートに1週間かければ下調べもでき、質の高い情報を発信できる。素人でもプロと互角に戦える


最後まで読んでくださりありがとうございます。良い評価も悪い評価も書きました。そのうえで、Voicyで発信をしたいと思ってくれる方はこちらからご応募ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?