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【日記】カメとの生活に慣れてきて感じること

2023年8月末にリクガメをお迎えしてから、3ヶ月が経った。

リクガメを飼う経緯については以前noteに書いたので、そちらを見てほしい。

「ポアロ」と名付けたヒガシヘルマンリクガメをお迎えした当初は、想像していたよりずっと大変だった。お迎え前から十分に準備をしてきたと思っていたけれど、毎日のように予期せぬトラブルが起き、生き物を飼うということの難しさに打ちのめされた。その苦労についても、飼い始めたばかりの時期にnoteに投稿している。

お迎えする前から「リクガメは一人暮らしに最適でとても飼いやすい」と聞いていたのだけれど、振り回されっぱなしでずっと目が離せない毎日に、「騙された……!」と思ったものだった。

しかし、お迎えから3ヶ月が経ったいま、だいぶカメとの生活に慣れてきた。カメにとっても新しい生活に馴染んできたのではないか、と思う。そして今では、確かにカメはとても飼いやすい生き物のように感じるのだった。

カメと3ヶ月生活してみて、飼いやすいなあ、と 感じた点を3つほど挙げてみたいと思う。
あくまでまだ、30年以上生きる動物のたった3ヶ月を一緒に過ごしたにすぎないので、「リクガメの飼いやすいポイント3選!」みたいなことではなく僕の感想ということでひとつ。

カメの飼いやすいポイント1.やることが少ない

カメは、一日に飼い主がやらなければならないことがとても少ない。
ライトの点灯や、温度・湿度の調整は完全に自動で行われる設備を組み上げてしまっているので(この設備を用意するのはとても大変なのだけれど)、毎日やらなければいけないことは、餌やりと、うんちの片付けくらいである。

ライトなどの設備を整えるのはとても苦労した

餌やりは朝一回あげればOK(可能ならお昼も与えると良いというが、うちの子は朝たくさん食べてお昼は余ったご飯をつまみ食いする程度)。ウンチも一日に1,2回くらいしかしない。
ウンチはコロンとしているので、ティッシュでくるんでポイすればおしまい。一応匂いが漏れないよう自分はポリ袋に入れて捨てている。

お迎え当初は寄生虫の駆虫をしていたり、環境に馴染んでいないストレスがあったりで軟便を出すことが多く、その頃はうんちの片付けもとても大変で、すぐに片付ける必要もあるためなかなか目が離せなかったのだけれど、今では硬さのあるウンチを出してくれるので、最悪発見が遅れてもケージ内をベチャベチャに汚される心配も少ない。

お迎えしてすぐはカメの様子をじっくり観察して、その子の行動によって設備の配置を都度調整しながら試行錯誤する……といったことも必要になってきて、これも最初はとても大変だったけれど、ある程度環境も固まってきたので、大掛かりなレイアウト調整をする機会はほぼ無くなった。

意外とやんちゃなカメは危険な行動に走ることもあり、そのたびに物の配置を調整する必要があった

例えば犬は散歩してあげたり、鳥は放鳥してあげたりといったお世話が必要になるけれど、カメは餌やりと下の世話以外は放っといて良い。たまに部屋を散歩させてあげたり日光浴させてあげたりもするとベターだけれど、マストではないし毎日する必要はないので、その辺もちょうど良いなあ、と感じる。

カメの飼いやすいポイント2.エサやりが楽

以前カメ飼育の苦労をnoteに投稿したとき、想像以上の偏食ぶりにとても苦労しているということを書いた。実際、その苦労は今も変わっていないのだけれど……それでも餌やりはとても楽な生き物だと思う。

何より草食性というのが大きく、爬虫類でありながら虫やお肉を与える必要がない。
スーパーの野菜だけでは栄養不足になってしまうが、人工フードも企業様の努力によってとても優秀なエサとなっていて、フードや野菜を組み合わせてあげていれば基本は元気に育ってくれる。

好き嫌いが激しいため振り回されこそすれど、人工フードで栄養を摂り、好きな野菜で水分を摂れれば間違いはないので、深刻に頭を悩ませることは少ない。
もちろん拒食に陥ってしまう子もいたりするので必ずしも楽とは言えないけど、幸いうちのポアロは人工フードは絶対に食べてくれるので安心している。

偏食王子のポアロ。ほんとはもっと色々食べてほしいけど、まだ赤ちゃんなので好きなもの食べて大きくなっておくれ

カメの飼いやすいポイント3.夜は寝ている

カメは昼行性の生き物で、夜はずっと寝ている。ポアロはまだ赤ちゃんということもあり、夕方16:00くらいには寝てしまう(消灯は17:00だけれどその前に寝ることが多い)。

しかもカメは聴覚が人間の1/20くらいしか無いらしく、夜に音楽を聴いていようが、友達と通話しながらゲームしてようが起きてこない。寝ている間は静かにしてなければいけないということがない。

うちはケージの前に遮光カーテンもつけているので、光に反応して起きてくることもない。

これが何より飼いやすいポイントで、例えば飲み会があったりライブがあったりしたときに、「カメがいるから早く帰らなきゃ」とならないのはありがたい。

逆に言えば朝は早く、ポアロの場合は8:00くらいになるとエサを探してケージを動き回りガタゴトと音を立てるので強制的に起こされてしまうけれど、飼い主としても規則正しく早起きできるのでむしろ良いことだと思っている。

シェルターの中で穴を掘り、寝支度をするポアロ

カメの飼いにくいポイント

結論としてカメは自分にとても合っていて、飼いやすいと感じるペットではあるけれど、じゃあ万人にカメの飼育を勧めるかと言われると、あまり強くオススメはできないかなあ、とも思う。

カメという生き物がそもそも大好きな人にはオススメできるけど、漠然と動物を飼いたいなあという人にはあまり勧められないかもしれない。

その理由は色々あるけれど、まとめれば「知識と、自分で考える努力がめちゃくちゃ要求される」という点だ。

リクガメ飼育はまだまだ研究途上で、正解がない。適切な温度ひとつとっても、人によって言うことがバラバラなほどだ。自分もお迎えする前から、正解のなさにとても戸惑い苦労した。
お迎えしてからも、本やネットに書いていることを鵜呑みにするのではなく、よく観察して、その子にあった飼育を自分で見つけていく必要がある。その努力を当たり前にできる人でないと大変だと思う。
自分はその点でいえば、苦労も楽しめているので向いているのだと思う。

その上で、カメは何を考えているのかがわかりにくい。病気になっても見た目には出にくいし、感情表現もほとんどない。何が快適で何がストレスなのかが本当にわからない。

例えばうちの子は、以前のnoteにも書いたけれどやたらケージを出たがる動きをする。はじめはこれが環境に対するストレスから来るものだと思っていたけれど、今となっては「ただ元気が有り余っているのだな」ということがわかってきた。
理由をはっきり説明するのは難しいし、間違っているかもしれないけれど、毎日一緒に過ごして観察しているうちにそれがわかってきた。

想像以上にやんちゃなので、甲羅がケージの壁などにぶつかってガタゴトとうるさいという点も、多くの人が飼い始めてから感じるギャップだと思う。
自分も最初は、暴れ回るのはストレスなのだと思ってとても気に病んでいたけど、ただ元気なだけだとわかった今はガタゴトうるさくされても「元気いっぱいだね〜!」と気にしないようになった。実際、ある程度暴れると満足してのんびり日向ぼっこし始めたりする。

散々遊んで埋まって寝るポアロ

書き始めたらすごい文量になってしまったけど、このnoteで言いたいことは「カメは飼いやすいからみんな飼おうぜ!」と言うことではなく、カメは自分にとって向いているペットで、最初は大変だったけれど飼ってよかったなあ、ということ。

最初の一ヶ月はあまりの大変さに「他の動物を飼うべきだったかも……」という良くない考えすらよぎってしまったのだけれど、今ではカメにして正解だったと心から思う。
これからもっと大変なことが訪れるかもしれないけど、それでも「カメなんて飼わなければよかった」と思うことはもう二度と無いだろう。

なによりポアロはとても可愛くて、愛おしいから。

これからもよろしくね、ポアロ

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