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アマチュア無線の始め方

1:ご挨拶

まず、どういう検索でこのページに辿り着いたのかはわかりませんが、あなたの今後の人生はキングオブホビーに首ったけになる可能性があるので、本当におめでとうございます!

このnoteでは僕がアマチュア無線家(20220907より)になるためにしたことなどをザックリとツラツラしますので、「アマチュア無線に興味あるな」という方のお役に立てれば幸いです。

沼にハマる人を道連れにするぞ!喜び!

2:国家資格が必要な遊びです

アマチュア無線。電波を飛ばして不特定多数の無線家と交信するには国家資格免許総務省からの許可が必要です。
免許証(アマチュア無線技士の資格。試験あり)
免許状(総務省が発行する許可証みたいなもの)
免許証は1~4級までありますが3~4級までの人が多いと思います。4級からでも電波は出せますが、モールス信号での交信はNGです。将来的にモールスをやってみたいのであれば3級からの資格が必要です。

そうですね。僕はモールスをやりたいので3級の資格から取りました。4級よりも1クラス上の資格なのですがテスト内容はほとんど一緒というか後で説明しますけれども3級の方が合格しやすい仕組みだと理解したからです。
資格の免許<証>は人に必要なもので、免許<状>は局に必要なものです。
無線をするという事はシンプルにいうと個人放送局みたいなもので、その局にはコールサインが付与されます。屋号みたいな感じですネ。(ニッコリ)

心の吐露1

アマ4級の免許は国家試験による取得2日間の講習会(最終テストあり)のふた通りのやり方で取得することができます。
アマ3級の免許は国家試験による取得4級取得者のみが受講できる講習会(最終テストあり)のふた通りです。

現在、3・4級の国家試験での免許取得はCBTのみとなっています。CBTとは日本全国にあるパソコン教室みたいなところで試験するやり方。基本的にマークシート式のテストなので、4択の中から正解を選んでチェックボックスにチェックを入れて次に進むみたいな感じです。

試験の内容は昨年度の問題がほぼ80%以上出るというもので、過去問をやっておけばほぼ大丈夫という簡単なもの。試験に合格するためには「答えを覚える」というやり方です。解く問題は計算問題ぐらいなのですがそもそも四肢択一で難しい計算をさせる事を意図していないので、過去問をやっていれば「正解の感じ」が自ずとわかってきます。

勉強期間は1ヶ月ぐらいで合格できますよ!キラーン!

このテスト、3級と4級の違いはモールス問題があるかないかぐらいで、基本的には4級から3級へとステップアップする流れを踏襲しています。4級の問題数は24問(無線工学12問・法規12問)、3級は30問(無線工学14問・法規16問)と3級の方が多いのですが、合格ボーダーラインが4級だと無線工学8問以上正解と法規8問以上正解に対して、3級は無線工学9問以上正解と法規(モールス問題含む)11問以上正解になっています。

つまり3級は無線工学で5問、法規で5問間違えてもOKということです。4級だとそれぞれ4問づつだけ。比率的には大差がないのですが、実は3級と4級の試験の内容はほとんど同じなので正解しやすい問題が3級の方が増えるという感覚でいいと思います。

そうそう、有名な過去問集に初級アマチュア無線予想問題集(完全丸暗記)というのがあります。これ、3級と4級が同じ1冊にまとめられているんですね、4級にちょっとプラスするのが3級という感じなので、4級を取るために勉強するなら3級を取ったほうがお得だぜ?という感じです!(ニッコリ)

心の吐露2

4級になくて3級にある問題はモールスなのですがこれも正解を導く方法があります。ポイントは数字を覚えること選択肢4問を比べて違う箇所があっているかどうか、です。文字にするとわかりずらいですけれども、実際に問題を見ると「ははん」となります!

CBT試験。合否が分かるのは試験を受けてから1週間後ぐらいに届くメールからなのですが、テスト終了後、正解得点数がパパッと出てきます。プリントアウトして持ち帰る感じ。3級の場合、得点数が無線工学45点以上法規55点以上合格確定です。メールに記載されている合格者番号を所定用紙に記入したり、住民票を揃えたり、印紙を用意して所在住所管轄の総合通信局に送れば大体3週間で免許証が届きます。

やっと?免許証が届く前での間?いやアマチュア無線を始めよう!と思った瞬間からネットでチェックしているはずの憧れの無線機を購入できます!というか、そもそも無線機がないと開局できません!使用する無線機は登録制になっていて総務省に報告しないとダメなのです。まあ、電波というのは他の通信機器に障害をもたらしたりする結構強力な機械なので総務省の方でキチンと管理・監視していると思ってください!
この申請、新しい無線機を購入するたびにやらなくちゃいけないんですよねー。すごい面倒!Σ(゚д゚lll)

心の吐露3

3:電子申請でアナログ処理待ちの開局申請

免許証が届いたら次は開局申請です。僕は電子申請Liteを利用して申請しました。理由は書面での申請よりもPC入力の電子申請の方が手数料が安くなるからです。とはいえこれがなかなか大変。まず、電子申請Liteを利用するための申請をして、IDとパスワードが記載されたハガキを待たなければなりません!これが約3-4日間かかります。そんなアナログなことある?という感じ。ハガキが届いたらすぐに利用できる状態(ログイン)にします。ここで絶対に必要なのが無線機です。普通に新品で購入した無線機の説明書にはこの時に使用する申請データと入力の仕方が記載されているので、これをそのまま入力します。これで申請は終了です。

やる事はやったという充足感が焦燥感に変わるとは!

電子申請Liteの申請状況をチェックしていると「到達」→「受付処理中」→「審査中」→「手数料納付待」→「審査中」→「審査終了」とステータスが変わっていきます。1日でも早く開局したい方は「手数料納付待」になったらすぐにお金を振り込むといいと思います。僕は2日ほど入金が遅れたのでここで差がつくと思います。

4:コールサインが届くまでのお楽しみ期間(地獄)

コールサインが届くまでに色々と準備しておいた方がいいこととかをご紹介しますよっと。

アドバイス。聞いているとかいないとか。

①フォネティックコードを覚えよう!
アマチュア無線ではフォネティックコード(NATOフォネティックコード)という聞きなれないコードを使いますので覚えておいた方がいいです!これは音声での更新の時にコールサインを聞き間違えないための道具みたいなものです。例えばですけど、EとPを雑踏の中で聞き分けるの大変ですよね?思っている以上に無線電波にはノイズが乗ることが多いです。なので、Eを伝えるときに「EchoのE」と言いますし、Pは「PapaのP」と言います。「あー。エコーのEか!」とすぐに伝わりますし、こちらも同じくです。

これが世界共通のいい回しだ!

僕のコールサインは「JK1OXK」です。更新の際に必ずフォネティックコードで「ジュリエット・キロ・ワン・オスカー・エクスレイ・キロ」と伝えます。交信している時に相手の局長さん(相手局をこう呼びます!)がこちらのコールサインで僕を呼ぶのですがこの時に間違えられると「ム!」としますよね?そうならないようにするためですし、そうしないためでもあります。本当のことをいうと「交信記録(ハムログ)」をつける義務があったのでそこに記載ミスがないようにするためだったり、まあ、名前なので失礼があってはダメだということですので、これは事前にさらっておきましょう

僕は電車で東京へ遊びに行く時に、車窓から見える企業のロゴを見て、フォネティックコードに置き換えたりして鍛錬していました。「ノベンバー・タンゴ・タンゴ・デルタ・オスカー・チャーリー・オスカー・マイク・オスカー」とか「男のデルタ・ビクター・デルタってなに?」とかそういう感じです。結構、身の回りには4文字5文字のアルファベットが溢れていますよ。(ニッコリ)

心の吐露4

②QSLカードを準備しておく?
アマチュア無線の楽しみの一つにQSLカードというものがあります。これは交信証明書というもので「あなたの電波をキャッチしてお話しできましたヨ?」という記念品みたいなもので、これを送り合う文化がこの世界にはあります。これはあなたの知らない世界の一つです!

まあ、僕は友人にアマチュア無線を始めることの意義を伝える時に「古から存在するガチのポケモンゲットだぜのリアル版」というのですが、ネットのない時代から見ず知らずの人と交流するアナログSNSがアマチュア無線だったわけで、そこにコレクションの要素をプラスしたのがQSLカードです。
例えばですけど、ネットのない時代に電波を飛ばして海外と交信して、エアメールでポストカード(QSLカード)が届くなんて面白い以外の何者でもないじゃないですか?(日本語あってる?)

「あ。あのオジサンからだ」という喜び。

とはいえですけど、無線交信は受信機があれば誰でもその会話内容を聞くこと(傍受)ができます。なので、交信しながらQSLカード交換のために住所を伝えるのって怖いですよね(交信相手にでも!)。そんなことも加味して今はJARL(一般社団法人 日本アマチュア無線連盟)がQSLカードの発送代理業務を行なっています。一括でJARLのQSLカード窓口(QSLビューロー)にカードを送ると僕が交信した局長さん宛にカードをそれぞれ振り分けてくれて2ヶ月に1回各局長の元へ郵送してくれます。素敵サービス

しかしながら利用するには条件があってそれはJARLの会員であることです。
JARL会員になるには入会費1000円年会費7200円合計8200円かかります(継続すると毎年7200円課金し続けるサブスク)。入会すると年に4回発行される機関誌「JARL NEWS」とコールサインプレート(コールサインが刻印されたプラスチックの板、門標)、ペラペラな会員証とそれを入れて首から下げられるネックストラップがもらえるので、送料とか入れるとまあ、そんな年間7200円はそんなに高いもんじゃないと思うのですが、どうでしょう?
例えばですけど、QSLカードを郵便局で送ると63円1年間で130枚送らないと元が取れない計算になります、ざっとですよ、ざっと。1ヶ月10枚〜11枚ぐらいのQLカード交換ぐらいならば入らなくてもいいんじゃないか?と思うのですが、1ヶ月に50枚とかになるのなら入っていた方がそういうコストの面でもお得ですよねー。

しかもこのJARLのQSLビューローの機能がちょっと麻痺していて1ヶ月で100万枚手作業で処理しているらしく、遅延に次ぐ遅延。遅延里奈なんですって!なので1年間JARLビューロを利用してカードが届くのが入会して10ヶ月後とかみたい。そのカードは最初の分なので残りは会員継続しないと手元に届かないという地獄サイクルなのです!

まあ、これだけではないのですがJARLの体質に色々と問題があって、JARLは詐欺団体だ!的なことをいう人もいますし、そもそもQSLカードって個人情報の一部みたいなものなので、それを嫌う人もいます。なので、現状、QSLカードは個人の裁量に任すという感じになっています。それでも紙のQSLカード交換はアマチュア無線の醍醐味だと思うので、よっぽどの理由がないのなら「慣例に従ったりしてなあなあの雰囲気を漂わせながら楽しんだ方が勝ち、優勝」です。

そもそもの話なのですが、QSLカード交換というのは「義務」ではないです、義務では。QSLカードを交換したくない、出したくない、作りたくないという人は「ノーカード」でも全然問題ありません。それと最近では「eQSLカード」とか「だれでもQSL」というオンライン上のサービスがあって、デジタルデータでカード交換?というのもあります。しかも「だれでもQSL」は完全無料サービスです。なので無理して紙でのカード交換をする必要はないと思います。え?僕ですか?僕はデジタルでも欲しいし、紙でも欲しいです!だってそういう遊びでしょ?というのが本音です。(ニッコリ)

心の吐露5

なので、QSLカードのデザインを考えておいた方が良いかもです。ちなみに僕はCBT試験が終わった直後にデザインを作りました!そしてコールサインが届いた足ですぐに校了して入稿・発注しました!

③YOUTUBEで無線感性を磨く
このメタバースの時代に電波という方法を使って直接交信して喜びを噛みしめる趣味のアマチュア無線なのですがネットにも強いのがアマチュア無線家です。まあ、電子遊びの一種ですからパソコンとの親和性も元々高いのが事実なので、インターネットでの情報交換も盛んです。
SNSでアマチュア無線をチェックするのも面白いのですが、ここはTV世代の残党なのでやはりYOUTUBEです。
YOUTUBE動画を見ながら無線のことをたくさん知ることができました。動画で紹介されているリグやアンテナを調べたり購入したりと趣味を充実させるツールとして秀逸です。知ることが最上の快感って感じ。

僕がお勧めするチャンネル主(言い方あってる?)を紹介します。この3人にあえて搾りました!(名前をクリックするとYOUTUBEチャンネルに飛びます)

YOUTUBEって登録商標なのに今はまだ自由だなと。

アマチュア無線ファイブナインさん:アマチュア無線講習会で講師をされている佐藤さん。試験対策系の動画、すごい勉強になります。文系の僕からするとこの動画があったから乗り切れた・理解できたという感謝しかないです!
ももすけさん:アマチュア無線系YouTuberのスターといえばこの人。人柱的に色々なディグを購入してレポートしたり、女性のアマチュア初心者を起用して動画を作ったりと非常に戦略的です。しかも内容も面白いという。この人以上のYoutuberは出てこないでしょうね。
たくてれ。さん:新製品などのレビュー動画も参考になるし、話す意見も以上に的を得ていて面白い、しかもイケメンという!ももすけさんとは違ったアプローチでアマチュア無線の楽しみをエンタメしてくれている人です。この人の話し方、好きだわー。頭のいい人って感じです!

他にもアマチュア無線関係で面白い動画を作っていらっしゃる方は多くいるのですが、とりあえず最初に見ておくべきチャンネルを紹介しました。ぜひ、チェックしてみてください!

5:開局するまでの期間を公開

さてここまで、アマチュア無線を始めるまでの流れ知っておくといいことをお伝えしてきたのですがいかがだったでしょうか?
実は以下の内容が本題なのです。これが書きたかった。知って欲しかったという事です。
それでは僕が開局(コールサイン取得)するまでの時系列です。どうぞー。

  • 2022.05.06 CBT試験申し込み

  • 2022.07.04 CBT試験。地元のパソコン教室でアマ3級受験

  • 2022.07.12 メールにて合格通知

  • 2022.07.12 免許申請書を送付

  • 2022.08.01 免許証到着

  • 2022.08.01 総務省ID取得のための申請を行う

  • 2022.08.05 総務省IDとパスワード、ハガキで到着

  • 2022.08.05 ID-52で開局申請済み

  • 2022.08.06 FT-818ND購入で一旦申請書取り下げ。すぐに新規申請

  • 2022.08.18 審査中

  • 2022.08.23 審査終了。手数納付待画面に

  • 2022.08.25 郵便局のATMにて納付。ステータスは審査中に変更

  • 2022.09.02 最終審査終了

  • 2022.09.07 郵便配達で届く

はい、いかがだったでしょうか?
5月1日とか2日にアマチュア無線やってみよう!と思い立って、電波を出せるまでにまるまる5ヶ月かかりました!多分、従事者免許を4アマにして東京とかで受験すれば1ヶ月~1ヶ月半ぐらいは短縮できたかも知れないですけど、それでも、とにかく時間がかかりすぎるというのが正直な感想。これはハードル高いですねー。車の免許だって多分この1/3の期間で取れるし、実際、車に乗ってドライブに行けるのに!
まあ、無線の電波というのは、80年前ぐらいまでは国家機密を伝達する方法だったりしたので、国家運営に関わる重要で重大な情報伝達手段なのは分かるけれども、兎にも角にも、です。
時間がかかるぶん喜びもひとしおとか、重みがあるとかいいますけれども、前日の夜にネット注文した商品が翌日の午後に届く時代に5ヶ月は長すぎるよ!申請して即日発行でも十分に嬉しいよ!という話です。

僕が無線に興味がある人にいえることは「その覚悟はあるかい?」なんですけど、ほとんどの無線家がこれに近い状況を耐えてのCQCQCQなんですよねー。どんなにお金持ちだろうとどんなに高学歴だろうとどんなに脚が長かろうとコールサインをもらうまでに待たないといけない時間は一緒なんですよ。その絶対的な平等に耐えれるか?です。(とはいえ、こんなにも時間がかかるのは関東エリアとか関西エリアぐらいで地方のエリアだともっと早いらしいです!人口の問題ですね、人口の)

で、僕がこの長い期間どうしてたかというと、この遅すぎるお役所仕事をネタにして楽しんでいました!「マジありえない」を「あり」にしてたということです。この5ヶ月という準備期間というネタで結構笑いを取れましたし、実際、こうしてnoteに書く話の種にもなったわけです!結果、大儲け(金銭など発生してないけど!)。

アマチュア無線をやりたい人。グチぐらいは聞きますのでお気軽にコメントなどを残してくださいませ。
長い期間は地獄のような日々ですけれども、無線交信はドキドキして最高に面白いです。こんな趣味、流行らないわけないよ!(実際、すごい流行ったし)という感じ。

レッツ無線!今こそ無線!自分の電波でコミュニケーション!

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是非とも、お空の上でお会いできることを楽しみにしております!
世界は繋がっているんだぜ!(ニッコリ)

#アマチュア無線
〈2022.09.12 記〉

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