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2023そして、2024

2023

早いもので2023年もあと少し。2023年開幕当初はまだ1人で出漁するなんて想像も出来ず、「3月の独立に間に合うんだろうか…」と不安と焦りしかなかった。

そこから1年、なんだかんだ気づけば魚を獲って得る収入がしっかりと生活の糧となり、日に日に経験値を積み上げることが出来、ポツンと1人沖合いで漁をしていても不安なくやりきれるようになっていた。

タツベも早々に慣れることが出来、秋口まで無事にやりきり、12月にはエリのチームに(お手伝いとして)参加させて頂けたことで、今後に繋がる可能性のある新たな漁へも踏み込み始められた。
年間通して繋がったことで、独立一年経たずに、横幅を効かせ始められたのは非常に大きい。(揚げたてエビの唐揚げ販売、試験的に鮮魚の直売etc.)
外に足を運んで横の繋がりが増えるのはとても有意義だし、何といってもやりがいや楽しみが倍増した。

その反面、タツベでは想像以上に単独での仕事量に限界が見えてしまったのと、時間と体力面で他のことをやっている余裕なんてさらさらなかったのは予想外。
そして、4月以降のエビの獲れの悪さには苦しめられ、最後には他の収入に頼らざるを得なかった。これが自然相手の仕事のどうしようもなさでもあるが、ド正面から向き合っていくのではなく、華麗にやり過ごせるようにしていきたい。

2023年の年間まとめ

1月 島内新居生活開始、単独沖引き練習繰り返す
2月 単独沖引き練習繰り返す(少しずつ魚が獲れるようになってきた)
3月 独立、初日~好調、エビが綺麗と褒めてもらう、急成長、大流木拾う

独立当初

4月 ハヤテに遭遇、浅瀬もやりきる、漁師は楽しい!5月 タツベ開始、夫婦との仕事量の差を実感する、単独効率的配置模索

タツベ初仕掛け

6月 慣れてきて4キリ→5キリ、後手後手の日々、西へ大移動
7月 団子の改善に成功
8月 初台風対応、住めば琵琶湖(東京出張)、遠泳大会スタッフ

遠泳大会スタッフ

9月 沈んだタツベ回収成功、タツベ撤収、単独タツベの限界を実感
    来期に繋がるタツベになった、沖引き始動、筒抜ける、大阪商談会
10月  十数年ぶり不漁でお手上げ大きい網導入スジエビ唐揚げ初出店

スジエビ唐揚げ初出店

11月  巻上げ故障から復帰、泥がよく入る年、未だ獲れが悪い、水位-60台
12月  エリに参加させてもらう試験的に直売、水位-70台

鮮魚販売

ひと通りやってきて思ったこと

・若手漁師仲間が必要不可欠

→1人で出来る漁は沢山あるが、出来ない漁もある。今年の行き詰った時期でも複数人仲間がいればもっと柔軟性をもってやっていくことが可能だっただろうし、モチベの維持や楽しさのさらなる増加、横幅の広がり方はチームとして動けたら格段に変わってくるはず。そして、先のことを思うと、1人の漁であっても、沖合いに助け合える仲間は必ず必要。

・速やかに自分でやり始めるが吉

→実際に自分で船や漁具に触れて、操船や漁、網直し等をしていったら加速度的に身に付けることができた。あーでもないこーでもないとやっては修正を繰り返し、自分の型に落とし込んでいく。それがまた楽しいから、自分の漁師という仕事にのめり込んでいく。いろんなことが分かってきて、ひと通り出来るようになったらさらに楽しい。
基本をひと通り教えて頂けたら、速やかに船や漁具等一式揃えて沖に出始めるのが吉。

そして、2024年

そしてここからが大事。きたる2024年は何を目標に動いていくか。実際にどこまで出来るかは自分や周りの状況にもよるので、あくまで指針的な感じですがいくつかあげてみた。(地道に着実に積み上げていきたいタイプの自分にはそれくらいがちょうど良い)

・若手同士の連携、若手育成の準備

→上記にも書いたが今後の事を思うと、複数人漁師が必要不可欠。そんな中嬉しいことに、参入したいという声は徐々に上がってきている。それを受け入れるために当組合や行政機関等はすでに動いてくださっていて、対して同じ若手として自分が動けること(若手の受け入れ、連携etc.)も沢山あるはずなので、その辺りを中心に周りの方々と連携しつつ準備していきたい。

・(引き続き)安心してもらえるような、一人前の漁師になる

当初からの目指す地点として、引き続き。今後自分が若手の育成をしていくには必要不可欠な要素でもあるので、エビタツベ・エビ沖引き、その他操船や諸々の対処法等の完成度を引き続き上げていきます。

・新たな漁法への挑戦

タイミングや自分の余裕がどれだけあるかにもよるので、どこまで手をつけれるか全く未知数ですが、いくつか気になっている漁法はあるので、少しでも試験的に組み込んでいけたらなと思っています。

・イベント出店、鮮魚販売の本格化

試験的に始めていたスジエビの唐揚げ出店や鮮魚の販売。かなり限定的にはなるが、どちらも感触は良く順調なので、このまま進めていきます。

最後に

いろんな兼ね合いが絡んでいる中で、今のものを100%そのまんま継承していくのは正直難しいと思っています。そんな中でこれから数年の間に新しいカタチを見出し、希望に満ちた次世代の景色が少しずつでも見えてきたらいいなと思っています。

では!


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