メンズストリッパー対話コラム⑮Taro編(試し読み)
あろはろは!
メンズストリップダンサーの朱雀ガラティアです☆
数々の男性ストリップパフォーマーとの対談をお届けする当企画。
今回は約1年半の沈黙を経て15人目でございます!
本日のゲスト。
何度かイベント現場でご一緒したことがあったのですが、
なんと朱雀がN-Stage(メンズストリップ団体)に入るずっと昔に団体内で活動していたことが判明!
時期としては入れ違いだったので当時共演はありませんでしたが、この大ベテランと数年を経て巡り合うとは不思議なご縁です。
それではお呼びしましょう!
Taroさんです!
って、すごいカッコ!!
女装してるし。
どんな人が気になるでしょ?気になるよね??
それでは早速GO!
※こちらは試し読み記事です。完全版はコチラ
①Taro姐さんという男。
N-Stageの先輩
朱雀「本日はよろしくお願いします!」
Taro「よろしくお願いします~♡よりによってこんな格好のときに!(笑)」
朱雀「こんな格好(笑)凄いですね!」
Taro「どうも~すいません~」
朱雀「今日これは何ですか!?この衣装は」
Taro「お釜です」
朱雀「お釜!!(笑)Taroさんは自分もいたN-Stageというメンズストリップ団体出身ですが、自分がいた頃よりだいぶ前ですよね?」
Taro「多分入れ違いぐらいかな?」
朱雀「そうなんです。なので当時顔を合わせることはなかったのですが、」
Taro「よかった」
朱雀「よかった!?(笑)今は不思議なことにいろんな現場でご一緒させていただくことが多くて。今日は無理を言って共演イベント前にインタビューさせていただくことにしました!」
Taro「ほんとに無理やり」
朱雀「ひゃはは!(笑)(お願いしたの)当日ですからね(笑)今日は根掘り葉掘り聞いていっちゃいますよ!」
二つの顔
朱雀「まず軽く自己紹介をお願いします!」
Taro「Taroです♡……ホモです♡……バリタチです♡」
朱雀「………終わり!?」
Taro「終わり。」
朱雀「それだけですか!(笑)パフォーマーとしては普段どういった活動を?」
Taro「お昼はアルゼンチンタンゴの講師、夜は女装してお小遣い稼いでます」
朱雀「女装してお小遣い(笑)日ごろから女装してるわけではないんですか?」
Taro「基本的には女装じゃないです。(この状態は)不本意です」
朱雀「不本意なのね(笑)メンズモードのときはめちゃくちゃイケメンですよね!」
Taro「よく言われます」
朱雀「よく言われるんだ(笑)ではタンゴのときはメンズと。バーレスクやストリップのときは?」
Taro「両方やります。だけど女形のほうが多いかな」
朱雀「女装バーレスクですね!それはデビュー当時から?」
Taro「いや、当時はゲイ業界でお仕事してたので普通に男の子の格好でした」
朱雀「では何があってこんな姿になってしまったのか…そのあたりもじっくり聞いていこうと思います!」
②魔女への階段
「女形なら雇ってやる」
朱雀「まず、ステージデビューしたのはいつごろですか?」
Taro「それはN-Stageの?」
朱雀「あ、その前からパフォーマーはしてたんですか?」
Taro「してましたしてました」
朱雀「じゃあ最初のところから…」
Taro「最初、客前で踊るようになったのは18歳のころ」
朱雀「若い!」
Taro「そうなんです。3年ぐらい前ですかね」
朱雀「それ計算合わない!(笑)」
Taro「2丁目にニューハーフのショーパブがあって、そこに最初入ってデビューしました」
朱雀「でもTaroさんニューハーフではないですよね?」
Taro「うん、はじめ男役のダンサー志望で面接受けたんだけど、そこのニューハーフの方々みんな背が高かったの。加えてヒールも履くからかなりの高身長。
僕はそんなに身長ないんだけど、男役は180cm以上ないとやらせられないって言われて。『女役なら雇ってやる』って(笑)」
朱雀「なるほど」
Taro「そこから不本意に女装させられて」
朱雀「そうだったんですね。じゃあ今ではメイクはお手の物ですね!」
Taro「うん。オカマさんたちに鍛えられたから(笑)」
N-Stageデビューはペアで♂♂
朱雀「無事ステージデビューを果たしたTaroさんですが、そこからどういった経緯でメンズストリップへ?」
Taro「デビューからしばらくして、やっぱり女装が嫌になってお店をやめたんだけど(笑)、あるときN-Stageのエースだったゲイの子と友達になって、『ショーに出てみないか』って誘われたの。それで『一緒に出るんだったらいいよ』って承諾して」
朱雀「それはペアショーということ?」
Taro「そうそう。二人演目」
朱雀「どんなのやったんですか?」
Taro「相方の子と一緒に、
ー完全版にて公開中ー
朱雀「なんですかそれは!!それをショーでやったんですか!?」
Taro「やりました。人前で。」
朱雀「凄いですね(笑)」
③過激なパフォーマーライフ
ソロも踊りも無し!
朱雀「Nでは、ソロショーはやったりしてないんですか?」
Taro「やらなかったね。お笑い担当だったので」
朱雀「じゃあNでは踊ってすらなかったと」
Taro「踊ってないです(笑)」
ダンススキルはこうして身につけた
朱雀「ダンスとしてのストリップは?」
Taro「ショーパブではやってたよ。お笑いも、しっかりした脱ぎ系の踊りも。だから、実はN-Stageデビュー前からストリップダンスはやってたんです」
朱雀「そうだったのか!ダンスのスキルはどのようにして身につけたんですか?」
Taro「元々10代から日本舞踊習ったりはしてたんだけど、ショーパブでデビューしたらジャズダンスやバレエ、ヒップホップも踊らなきゃいけないからレッスン受けさせてもらって。いろんな先生紹介してもらったりね」
朱雀「ダンサーとしての一般教養はその際に会得したと。じゃあ幅広くジャンルは踊れるんですね」
Taro「どうなんでしょうねぇ」
朱雀「今ここでブレイクダンス踊ってもらえます?」
Taro「ブレイクダンス(笑) ア〇ルをブレイクすることはできるけど」
朱雀「やめて!!!」
放送禁止演目
朱雀「当時、N-Stageの演目はどういうものでしたか?」
Taro「梱包材のプチプチをステージ上ですりガラス風に張って、お客さんを1人すりガラスの向こうに上げるでしょ。で、
ー完全版にて公開中ー
朱雀「それは過激(笑)これはもう、完全版でしか公開できないですね(笑)」
④プロのすゝめ
厳しすぎたショーパブ
朱雀「自分から見てTaroさんといえばパフォーマンスに対してとてもストイックな印象がありますが、そのひたむきな姿勢はどこから来ていますか?」
Taro「デビューしたショーパブがほんとに厳しいお店で、踊れなかったらママに灰皿投げられたりとか」
朱雀「ええ!そんなのが横行してた時代…」
Taro「そう。そういう時代だったから。それの名残ですかね」
朱雀「じゃあそこで礼儀作法を完璧に叩き込まれたわけですね」
Taro「楽屋の使い方とか先輩の立て方とかね」
朱雀「自分も昔、楽屋の使い方で先輩に注意されてからキレイに使うようになりました。昔から言われてますよね。あの言葉」
Taro・朱雀「『楽屋は来た時よりも美しく』」
朱雀「あれって昔からある格言なんですかね?」
Taro「言われてたと思いますよ」
朱雀「なんか説教臭くて好きな言葉じゃなかったけど、演者が共有するべきマインドだって今では感じてます!」
先輩の立て方
朱雀「ちなみに先ほどの、先輩の立て方ってどういうものですか?」
Taro「これは水商売的な作法だけど、例えばお客様のテーブルに先輩と僕が付いていたら、グラス拭いたり灰皿交換したりとかはすべて後輩である僕の仕事。先輩に仕事させちゃいけない。先輩がやることはあくまでお客様のお相手だけ」
朱雀「厳しいですね!怠ったりしたら叱られるんですか?」
Taro「テーブルの下で足踏まれる(笑)」
朱雀「ギャー怖い!自分なら耐えられない!」
Taro「だからこっちも必死に先輩潰そうと思ってわざと濃くお酒作ったり。ほぼほぼロックで」
朱雀「酔い潰す作戦(笑)」
Taro「お酒作るのもこっちの仕事だったから(笑)」
奮い立たせるもの
朱雀「普段、パフォーマーとして意識していることはありますか?」
Taro「日ごろから、お金と時間をかけてレッスンや練習をすること。常に自分を磨き続けることかな」
朱雀「自己投資ですね」
Taro「自分よりもさらにプロフェッショナルな師を見つけて師事し、常に上を目指していくっていう意識」
朱雀「…耳が痛い話です。」
⑤お局様が見る景色
タンゴレッスンは修羅の道
朱雀「Taroさんとは以前、ストリップの演目でペアのタンゴダンスを踊らせてもらったのですが、いやぁータンゴって難しいですね!」
Taro「難しいんですよ。奥深い」
朱雀「今だから正直に言えますけど、レッスン付けてもらってた期間中、途中で嫌になって辞めたくなりましたもん」
Taro「はははは!」
朱雀「足の向きとかも細かく全部直されて、しょっちゅうダメ出しされて。『んもう、やってんじゃん!』て(笑)」
Taro「そうだったね(笑)」
朱雀「あるとき、冗談で『振付全然覚えられないです~』ってこぼしたら、真顔で『1回やったとこぐらいできるようにして?』って!」
Taro「うん。みんなに言います。おんなじこと平等に言います」
朱雀「このやろー!って思いましたけど、"自分のことをプロとして見てくれてるからこその厳しさ"だと思って、その後はより真剣になりました」
Taro「折れずによかったです!」
伸びないのは◯◯な子
朱雀「Taroさんから見て、新人の方で伸びる人と伸びない人の違いって何かありますか?」
Taro「細かいことを気にしてる子…は伸びない」
朱雀「伸びない!?そっちですか?」
Taro「何言われても自由にやってるほうが伸びると思う」
朱雀「意外!」
Taro「自己中な子のほうが逆に伸びるんじゃないかな」
朱雀「なんでも素直に聞く真面目な子よりもゴーイングマイウェイなほうが?」
Taro「のほうがいいと思う」
朱雀「それは新しい視点ですね!」
後輩へ一言
朱雀「今活動している若いパフォーマーの皆さんに何か一言お願いします」
Taro「……バーターで呼んでください」
朱雀「(笑)。バーターでいいんですか?」
Taro「いいんですいいんです。お笑いでも何でもやりますから…」
朱雀「ちょっと情けないじゃないですか!(笑)」
Taro「お仕事ください…」
⑥これからを見据えて
業界の今後
朱雀「さて、そんなTaroさんですが、ストリップ業界やバーレスク業界は今後どうなっていくと思いますか?」
Taro「どうなっていく…?」
朱雀「盛り上がっていくか衰退していくか」
Taro「盛り上げていきましょ?」
朱雀「そうですね、うちらの力で!」
Taro「そうですよ。盛り上げていきましょう」
朱雀「ということで本日は朱雀の大先輩・メンズストリッパー・バーレスクダンサー・アルゼンチンタンゴダンサー・日本舞踊家などなど多数の肩書を持つTaroさんにお話伺いました!」
Taro「ありがとうございました」
朱雀「最後に一言、Taroさんがいちばんエロいと思う言葉を教えてください!」
Taro「何!?それ?ちょっと待って…」
朱雀「3,2,1!」
Taro「野外露出」
おわりに
今回はTaroさんをゲストにお迎えしての対談でした!
朗らかで常に周りを気にかけてくれる優しく頼れる先輩でありながら、
芸に対してとてもストイックで高みを目指し続けるまさにプロフェッショナル。
我々ストリッパーがお手本にしたい人の1人だと思います!
その一方で、過激な演目を飄々とこなしてきたド変態でもあるTaroさん(笑)。
不思議な魅力が溢れすぎているこの方のショーは、ぜひ一度見るべきだと強くオススメします!
Taro(タンゴダンサー、バーレスクパフォーマー、メンズストリッパー)
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