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青春18きっぷの旅 気仙沼編①

去年「こんな無茶できるのは学生のうちだけだな〜」と思いながら鈍行ひとり旅をしてから、ずっとずっとあの楽しさが忘れられなくて、結局就職してからも旅に出てしまった。そんなお盆休みの話!

前回の東北3県鈍行旅の記録はこちらにあるのでよろしければ(3本立てです)


経緯

7月後半くらいに「あ、今年はお盆休みちゃんと取れそうだな」と気づいてから、なんとなーく遠くに行く計画をいろいろと立てていた。

当初は滋賀→奈良とか、島根→鳥取とか、いったことない県を三日間かけて忙しなく回るような計画を中心に立てていたんだけど、あまりの連日の猛暑にやられて「海と緑があるところでのんびり夏休みしたい・・・」と思ったので、急遽東北方面にシフトチェンジした。

さらに、よく考えたら金銭的にも余裕がない事に気づいたので「よし!できる限り鈍行でいこう!」という計画になり、最終的に、鈍行を使って夜ご飯の時間あたりまでに確実に到着できるであろう限界の気仙沼が目的地になった。

この旅の当初の目的は以下の通り
①新鮮な旬の魚を食べたい
 →狙いはカツオ!
②人が少ないところでのんびりしたい
 →両親の田舎で過ごす夏休みのイメージ
③震災から11年経って、復興した気仙沼の街を見てみたい
 →去年の3月の東北3県旅行のときから少し気になっていた

1日目:東京から気仙沼まで移動

鈍行の旅はとにかく朝が早い。前日の仕事の疲れもなんのその、4時間睡眠で飛び起き、最寄り駅の有人改札でチャイムを鳴らしてお姉さんを呼び出し、18きっぷにハンコを押してもらって電車に飛び乗る。「お気をつけて」と声をかけてもらえて少しほっこりした。

最初の長距離乗車は上野→宇都宮。今回は快適に移動するつもりだったので、ここの2時間弱はしっかりグリーン車課金をする。誰もいないグリーン車の2階席に陣取って「ゆったり座れるのはこの時間だけだけか・・・」と思いながら思いっきり座席を倒した。リクライニング機能って本当に大事なのよ・・・それにしてもモバイルSuicaのグリーン券とても便利。

宇都宮駅から宇都宮線でさらに北上して、今回も最初の途中下車駅は黒磯駅。前回見つけた駅チカの美味しいパン屋さん、カネルブレッドで朝ご飯を食べるぞ~とルンルンだったけれど、行ってみたらまさかの開店前でショック!前はこの時間でも空いていたから、コロナの影響で短縮してたのかな・・・

ただ、それでもお腹が空いていることには変わりないので、この近くで唯一空いていた明治屋さんで何かをいただくことに。バタークリームサンドブッセという感じのお菓子、「牧歌」が売りとのことだったので、食べてみた。「シュガーバターの木」の親戚って感じで美味しかった~

黒磯からは東北本線で新白河、郡山、福島、白石と北上し、東北の一大都市、仙台に到着したのはお昼すぎごろ。ここまでくると外の景色が田んぼと空と雲の三色だけになってきて、夏休み!って感じの車窓に風変わりしていく。そうえいば今回の旅の途中、社内で若い車掌さん+いろいろチェックしている上司っぽい人をお見掛けすることが多くて、JR東日本の研修中なのかな~なんて思ったりもした。がんばれ!

仙台からもう少し北上し、純粋な鉄道路線での旅はJR石巻線の前谷地で終了。降りたときにふわっと香る湿った草の匂いと車のエンジン音以外の音がない風景が新潟のおばあちゃんの家と同じで、とても恋しくなってしまった。もともとこのお盆休みもこんな状況でなければ会いに行こうと思っていたんだけどね・・・

前谷地から気仙沼まではJR気仙沼線BRTで向かう。東日本大震災からの復旧が難しくなった鉄道路線をバス路線に代えたという経緯のある路線で、前から興味を持っていたので乗ってみた。

車両は普通のバスなんだけど、バス専用道路(もともと鉄道が走っていたところをそのまま専用道にしたもの)があるので基本的に信号なしでどんどん進める。ただ、結構突貫工事だったのかな、地面がかなり波打っているので結構揺れる。乗り物酔いをしない私でも、2時間半ぶっ通しで乗っていたらさすがにお腹がぐるぐるしてきた・・・乗り物酔いする方は鉄道ルートで行くのがいいと思う。(こちらのルートは帰り道編で紹介する)

BRT輸送能力は正直十分すぎるくらいだと思ったので、バス転換は個人的には正解だったんじゃないかと思っている。向かいの道路では自動運転の実験も行われていたりして、新しい地方交通の形のひとつかもしれない。ただ、どこを専用道にするのか、運転手の確保はどうするのか、運営はどこの会社がやるのか(気仙沼線は震災からのJR路線の復旧という背景があってJRだけど、赤字路線の撤廃でJRは協力してくれるのかしら)、とか問題はいろいろあるかもしれないけれど・・・

この路線はずっと海沿いを走るので、車窓が素敵。

ただ流石にバス乗りっぱなし2時間半(しかもその前に8時間くらい鉄道乗ってる)となると疲れてしまい、途中からはずっとうとうとしていたな。揺れで目覚めることもあったからちょっときつかった・・鈍行旅はできても、もう夜行バス旅行は難しいな、と思った。

そして、やっとのことで気仙沼に到着!いや~長かった。

結局この日、まともにご飯を食べる時間がなかったのでとにかくお腹が空いていた。いったんホテルに荷物を預けようかな~とも思ったけれど、我慢できずさっそく狙っていた夕食のお店へ向かう。お目当てはもちろん、三陸の寿司!人気店だと聞いて18時前に向かったけれど、店内はかなり埋まっていた。

モウカザメの心臓のお刺身(もうかの星というらしい)をいただいたり、

酢味噌で食べると美味しい。意外と臭みはない。

あわびの肝をテリーヌ風にしたあわびの肝豆腐をいただいたり、

フランス出身の料理人考案だそう

三陸のお寿司をいただいたり、

東京のスーパーじゃ買えないようないろんな魚のアラが入ったあら汁をいただいたり

とにかく美味しかった!

ひとりでドキドキしながらカウンター席に座っていたのだけれど、板前さんが話しかけてくれて安心した。若い時に数年間東京で修業をしていたらしく、そこのお店の名前も教えてもらったので、今度行ってみようっと。

お腹いっぱい+ほろよいで気持ちよくなりながら帰りのバス停を探して歩いていると、まさかの終バスの時間過ぎていることに気が付いた。気分がよかったのでとりあえず気仙沼駅まで20分くらい歌いながら歩いて向かい、駅からタクシーに乗り込む。

こちらが今回の旅で2泊するお部屋。4000円くらいだったから不安だったけど全く問題なし!

二日目以降はまた次の記事に!

おわり

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