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ワールドカップが待ちきれなくなる『フットボール代表プレースタイル図鑑』

日本時間11月21日1時、ワールドカップ カタール大会が開幕します。

従来と異なる時期に開催されるせいか、「もうすぐでワールドカップだ!」という高揚感より、今シーズンのJリーグが終わってしまう……という哀愁感が強めです。
観戦チケットもフライトもホテルも手配したのに、気持ちがいまひとつ盛り上がらない……。

そんな時、気持ちを高めてくれる本に出会いました。
見つからなかったやる気スイッチを押してくれたのは、西部謙司著『フットボール代表プレースタイル図鑑』カンゼン

カタール・ワールドカップ出場国+α の35ヶ国のプレースタイル、現在に至るまでの変遷、そして、FIFAランク(2022年8月現在のランキング)、代表の愛称、ユニフォームサプライヤー、最多出場選手、最多得点選手、過去10年の監督など、その国を語れる豆知識もギュギュっと詰め込まれています。
著者の西部謙司さんはジェフユナイテッド市原・千葉のファン。応援するチームは違えどJリーグを応援する同志というだけで親近感が湧きます。


この本を読むと、各チームの特徴がなんとなく分かり、フットボールの歴史に詳しくなった気がしてきます。そして誰かに語りたくなるのです。

2022年9月にSAMURAI BLUE(日本代表)がアメリカ代表、エクアドル代表と親善試合を行いました。
両チームとも、プレースタイルを語る以前に、強いのか、弱いのかすらも分かりませんでした。
インプットなしで観戦し何かを感じ発見するのも好きですが、少しの情報があるだけで試合が待ち遠しくなります。読み終えると、知ったばかりのあれこれを誰かに語りたくてたまらなくなりました。

語る相手を探し、一番身近なフットボール好き、夫が被験者となりました。


アメリカ代表戦前のある日。

「FIFAランクは14位で日本より上位だよ」
「1930年のワールドカップでは3位だったんだよ」
プレースタイルはイングランドに近い感じでハードワークと組織力が特徴なんだよ」
「アメリカって4年後のワールドカップ開催国だから、世代交代を進めていて若手選手中心なんだよね」
「メンバー全員がヨーロッパのクラブに所属していて、チェルシーのプリシッチがキャプテンなんだよ」
「愛称は、スターズ&ストライプス」

どうでもいい情報も含め伝えると「へーーーっ」「ふーーーん」と興味がなさそうでしたが、
あとでその本貸して」と返ってきました。


続いて、エクアドル代表。

どことなくコロンビアを彷彿

『フットボール代表プレースタイル図鑑』エクアドルより

最初の見出しがこれだったのですが、「ユニフォームの色が似てるだけでしょ(笑)!」とツッコミを入れてしまいました。

歴代監督にコロンビア人が多かったせいか、ユニフォームの色が同じイエローだからかはわからないが、プレースタイルはどことなくコロンビア代表と似ている。(中略)統制の取れた守備と鋭いカウンターアタックがあり、ビルドアップも整然としている。南米らしいテクニックもあるとはいえ、ヨーロッパ的な機能性やフィジカルの強さが特徴だ。

『フットボール代表プレースタイル図鑑』エクアドルより


エクアドルはね、コロンビアと似ているんだよ!
両方ともユニフォームが黄色だからでしょ(笑)
と予想どおりの反応があったので、その後は得意げに語りました。

エクアドルの章で気になったのは、ホームでの勝率が高く、カタール大会予選のホームでの9戦は5勝3分1敗、ブラジル、アルゼンチンに1対1で引き分けていることです。
すごくないですか!
首都キトが海抜2850メートルの高地に位置しているのが理由のようです。

これを見たときに思いました。
標高の高い場所にスタジアムを作ればホーム全勝も夢ではないのでは!
対戦相手が移動に不便な場所で、空気が薄くて本来の力を発揮できない、そんな場所にスタジアムを作ればホームで全勝できるのではないか!!!
すごいことを発見したと興奮していたのですが、
「そんな場所につくれるわけないし、ホームのサポーターも応援に行きにくいでしょ!」
と指摘され、しょんぼりしたのでした。


ところで……、エクアドルってどこだっけ?

図鑑には地図も記載されています

おーーー、そうそう、ここでした!
と確認できるのも嬉しいです。

そして、お気に入りコーナー「在りし日のフォーメーション」。
フォーメンションと選手名を眺めるだけで楽しめるのはヲタク度高めなのかもしれませんが、当時を懐かしく思い出す人も多いのではないでしょうか。

解説者、監督、社長のお名前が

プレースタイル図鑑を片手にフットボールを語り、大いにワールドカップを楽しみたい!
ようやく、ワールドカップが待ち遠しくなってきました。


こんな人におすすめ
現地で観戦する人  ★★★★★
テレビで観戦する人 ★★★★★
フットボール好きに絡みたい人 ★★★★☆

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