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#259 大学無償化の違和感

子供が3人いれば大学は無償になるらしい。

3人目ではなく全員だという事にも驚いたけど、対象が国立ではなく私立もだというから税金の大判振る舞いと感じずにはいられない。


するとやはりこんな声が聞こえてきた。

「旧帝大に通うような学生ならまだしも、私立Fラン大に通う学生にも税金が投入されるの?しかもそっちの方が多そう・・・」


無償化とはいえ上限はあるとのことだが、基本的には私立大学の方が学費は高い。
そして偏差値など関係なく支払われるなら、言っちゃ悪いが学力が低い学生ほど得をするような構図に見えなくもない。

そんな現状を揶揄するような意見だが、これには少し違和感がある


なぜなら、
国が欲しいのは「人」であって、必ずしも「優秀な人」とは限らないからだ。



■消費者

勘違いしてはいけないのは、今の日本に足りていない(もしくは足りなくなると危惧されている)のは、とにかく人口であるということ。

究極的には、人の種類など関係ない。とにかく、金を支払って物を買う行為をする人が必要なのである。


人口の減少は住む世界に地獄のループを生み出す。
少子高齢化は、しばしば働き手不足や介護の問題に紐づけられるがそもそもそれ以前に生活そのものを脅かす大問題であり、解決のためにはとにかく人を増やさなくてはいけないのだ。

国があの手この手で外国人を日本に連れてきたがる背景も実はここにある。

先ほど人の種類など関係ないと言ったけど、これには無論 国籍も含まれるわけである。



■で、なぜ大学?

ここでもう一つの違和感がある

大学無償化が人口を増やすための施策であるのはわかったのだが、であれば別に大学じゃなくてもよくない?と強く思う。

別に消費は大学生でなくても出来る。
働き手不足対策にも手を掛けるなら、むしろ大学に行かずに高卒で就職する人たちが増えるような施策を打った方がよっぽど良いのではないかと思う。

これまでどことなく、高卒で就職=給与が低いとされてきて、猫も杓子も大学へといった実態を伴わない風潮を壊すような、そんな施策。

働き手であり消費者である若者を増やせば、これこそ一石二鳥。
さらに、若くして働くメリットは早期の結婚、出産をも期待できる。

早く産めば、3人目が容易になる。そうなればまた優遇され、早く働くことで更に稼ぎが増えていく、という構図。


と、そこまで考えたところでこんな記事を思い出した。

私大が瀕死状態だという。


莫大な”私たちの”税金を使う今回の施策。
どっかの誰かを救うことが前提になっていて、それありきの付け焼刃になっていないだろうか。

そこに「忖度」があるのなら、もう税金を使わないで欲しいけど・・・支援の先が大学であることによってどこかの誰かが設けていないだろうか。

果たして。





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