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「現代の名工」伝説のすし職人の技を堪能!

「小松弥助」という予約の取れないお寿司屋さんが金沢にあります。
大将の森田さんは「東のすきやばし次郎、西の小松弥助」と称されるほどのレジェンド。

御年88歳にして、いまだ現役で活躍されていらっしゃいます。23年金沢在住時、レジェンドの噂をいつも耳にしていましたが、いちども機会を得ずに東京に移住しました。今年の11月に、その道の第一人者に贈られるといわれる「現代の名工」に大将の森田さんが選ばれたと伺い、ますます行きたい熱が高まりました。

完全予約制で11:30~、13:00~、14:30~昼時間帯の3部制営業。電話をかけても忙しいのか中々繋がらず、やっと繋がっても予約で満席でした。予約は3か月前から可能とのことでまた翌月に再トライ?…どうしたものかと途方にくれていると。
金沢に住む「食いしん坊を仕事にしている」友人から一緒に行きませんか? とお誘いをいただきました。「ありがたい!!!!行きます!!」
ふたつ返事で寿司を食べに、東京から大阪の仕事経由で金沢に入りました。

正直、「すごい」という噂は聞いていたものの、そんなに過度な期待はしていませんでした。お寿司と聞くと高いイメージもありますし、高いからには美味しいのは当たり前。そして北陸は、魚が新鮮で美味しいお店が多い地域です。「新鮮なネタである程度の価格なら美味しいのは当たり前でしょう」
とそんな不埒な考えは、一瞬で吹き飛んでしまいました。
まずは、蒸しアワビからはじまりました。ゴロゴロと大胆にカットされたアワビの食感と旨味がたまらなくおいしい。

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カウンター席だと大将から直接手渡しされますが、テーブル席は少しづつお皿に盛られて運ばれます。すぐにほぐれてしまいそうな優しい印象の握り。おそるおそる箸を添えると意外としっかりとしています。
口にほおばると一粒一粒のごはんの味とネタがちょうど良く口の中に広がりました。
イメージしていた味と全く違いまます。とくにイカは、ふわふわとした食感と味付けが絶妙で「こんなお寿司初めて食べた!」とつぶやいてしまいました。

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そして、寿司の味だけでなく大将の森田さんの握る姿には、ただただ感動します。終始、にこにこと優しく、カウンター越しのお客様と楽しそうに会話をしながら一貫一貫手渡しされていました。軽やかでリズミカル。左右を囲んでいる若い衆よりも森田さんが一番ピッカピカオーラと若さのエネルギーを放っていました。
”職人”ときくと気難しそうなイメージをもちますが森田さんは「写真撮ってもよいですか?」と声をかけられると笑顔で「いいっすよ!」とポーズまでとってくれます。

欠けた器も丁寧に金継ぎされていて一つ一つを大切にしていらっしゃいます。「小松弥助」は、森田さんの寿司愛があふれ、優しさがつまった場所でした。

一流と言われる人って本当にすごいなぁ!!!しみじみと素晴らしい時間を過ごさせていただきました。わざわざ東京からでも行く価値があります。
予約が取れた方は、とても幸運ですね!

小松弥助
石川県金沢市本町2-17-21 金沢茶屋別館 1
076-231-1001


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