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2023年の年間EV販売台数はTesla勝利、ただ足元では…

BEV販売に関してグローバルで二大巨頭として接戦を繰り広げるTeslaとBYDですが、2023年の年間出荷台数ではTeslaに軍配が上がりました。
しかし、4Q及び12月単月で見るとBYDの猛追が確認され、中国本土での高いEV需要と官民挙げたEV需要喚起/販促施策の影響が凄まじいレベルになりつつあります。

1;Tesla

https://ir.tesla.com/press-release/tesla-vehicle-production-deliveries-and-date-financial-results-webcast-fourth-quarter-2023

1-1;Teslaの23/4Q出荷台数

 Teslaのリリースによると四半期では記録的な出荷/製造台数を記録したのこと。世界中で484,507台を納入し、50万台近くの製造(米国;CA/TX+ドイツ+中国)を実現
 Teslaが年初に打ち立てた年間180万台の出荷目標もクリアしたが、年途中でぶち上げた[200万台納入]というイーロン・マスク氏の高い目標にまでは至らず…。FY23では181万台納入/185万台を生産
 車種内訳では最も手頃価格であるModel-3とModel-Yが圧倒的に牽引し、96%以上を占めた。ちなみにCYBER-TruckやModel-S及びModel-Xは[その他]に纏められる

1-2;好調な出荷の背景

 好調さの背景にはTeslaを取り巻く環境の変化があり、大幅な値下げ/充電サービスに係る大盤振る舞いで出荷台数を確保。
 -製造;本年前半に発生した一部工場閉鎖の影響(3Qには納車台数がYoYで減少に)
 -競合;BYDによる強力な販促と製造能力向上
 BYDとの競争が良くも悪くも熾烈を極める中国市場の成長も背景にあり、比較的安価で幅広ラインナップで中国市場で販売を伸ばす。ちなみに、中国市場でのEV関連企業は100社程度残っているとされ、まだ資金余力のあるTech系企業が参入を続ける
 また2024年にBYDが自動運転機能などの高い体験価値を具備した第3世代EVを投入するとも予測される

2;BYD

2-1;BYDの23/4Qの出荷台数

 BYDは23/4Q四半期にEVに関して942,651台の販売を実現、瞬間風速ではあるがQベースでBEVで出荷台数でTeslaを超えた。
 -BEV;526,409台/PHEV;416,242台

2-2;年間及び12月単月の出荷

 FY23のBYDによるEV販売台数は広義で300万台を超え、前年比で62%増加となった。FY22にBYDは185万台以上のPHEVを販売、累計台数は現在600万台を超えた
 -BEV;1,574,822台(YoYで73%増)/PHEV;1,438,084 台(YoYで52%増)
 12月単月では340,178台を出荷し、昨年比では45%の増加
 -BEV;190,754台(YoYで70%増)/PHEV;149,424台(YoYで22%増)
 -総数のうち、約36,095台のPHEVを輸出
 前月比では8か月継続で増加基調にあり、拡大基調がデフォに。

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