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高速充電網のセキュリティ確保の検討状況

 EV高速充電規格;CCSの推進団体であるCharINでのPKI開発状況と今後の事業計画に関する公式記事が出ていましたので纏めました。

 CharINによるCCS-2の接続安全性に関する議論が急速に進んでおり、ゼロトラスト基盤での運用を目指して動きを進めています。一方で事業TFの発足も入っており、動きは早いもの欧州;CCS/北米;NACSをしっかりウォッチしておかないと乗り遅れてしまいますね…

1;前提

 米政府が進めるNEVI(National EV Infrastructure)プログラムでの補助金受領には政府が認定したPKI接続が求められるところで、CCS-2の[Plug&Charge]は認定PKIになっており、EV充電事業者はCharINのPKI接続すれば補助金受領できる状況にある。
 PKI事業者はCharINのPKI接続にあたり、相互運用性/公正競争/一貫した顧客体験に係る規則に同意する必要がある。

2;最近の動き

直近では2階のワークショップ(WS)が開かれ、下記の通り検討加速。
(1)2023/05のPKI-WS
 CharINとCEC(California Energy Committee)によるもので、お題は[PKIとエコシステムの運用/規則について]。WSではPKI開発アップデート/ISO対応への課題と解決策などが話し合われ、下記の目標が設定された
 -複数の[V2G PKI][複数契約][エコシステム管理]に係る適切ポリシー設定
 -ISO15118-2への解決策検討と実務対応
 -業界関係者とのタスク優先順位/進め方共有
 多方面な課題の分割と適切なアサインの設定、次回WS前の実務対応について合意がなされた
(2)2023/06の第2回WS
 CECとElaad-NLが主催、お題は[CharINでの開発/検討状況の共有、今後の議論に向けた実務協議の方法]でゼロトラスト実現に向けたSDPの導入について多くの時間が割かれた。WSでは下記について提示/合意を得た
 (提示)北米でのPKI ガバナンス証明書ポリシー/市場ガイドラインの素案
 (合意)PKI管理/規則/ガイドラインを議論するフォーラムの設定、特にPKI管理が重要であると合意

3;今後の動き

 本年秋に予定されるCharIN-Testivalでのデモに向けた実務適合したソリューションの開発/PoC実施を推進、特にISOとのマルチ相互運用性の問題会解決に向けたSDPの利用を検討/実証する。
 また、事業TFと技術TFの設立と、欧州で既運用中のPKI相互運用性のレビューを行う

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