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CharINによるPKI機能に係るWhitepaper。急速充電関連では必須に

 急速充電規格;CCSを推進するCharINが直近18か月かけて作成した、PKI機能に係るWhitepaper(WP)を発表しました。
 このWPではEV充電時の簡単な認証/承認を可能にする顧客機能[Plug&Charge(PnC)]の背景にあるPKIのユースケースを説明するもの。

https://www.charin.global/media/pages/technology/plug-charge/d220b519a7-1683808902/charin_interoperability_guide-pki_use_cases_v1.0.pdf

内容は下記を参照ですが、CharINの促進するCCSに係るシステム開発する上では避けて通れないモノとなります。

1;本文/はじめに

 EV/充電インフラ/バックエンドのシステム証明規格である[VDE-AR-E2802-100(VAE2802)]に基づいてCharINでもアーキテクチャ構築。具体的には、EVが充電ステーション/車両システム経由で契約証明を取得、後利用に向けたインストールできるようにするため、充電エコシステム内の個々の役割を定義する。
 VAE2802では充電サービス事業者(eMSP)が契約証明を生成、CPS転送する必要があると定義、また基盤機能を提供し、CharINは相互運用に向けて様々なITシステムの具体実装/設計を定義する必要がある。例えば下記のようなイシューが対象
 -さまざまな役割を持つシステム同士の連携の在り方(eMSP/CPS/CSO/OEMでのプロトコル)
 -個々のインスタンス間接続を技術的に保護する方法
 -個々のOSI 層のセキュリティレベルの担保
 -OSI 層の信頼性担保の実現に向けた施策(証明発行認証局の設定/受け渡し方法/プロバイダ認証など)

2;本文/PnC運用への証明書提供

 全ステークホルダにPnCサービスの操作証明を提供するために必要な全てのユースケースを説明している。各利害関係者の証明書を委託するプロセスは複数段階に分かれ、一部はエコシステム内の役割/通信パスの間で並行実行される(非同期データフロー)
 一般的なプロセスには、顧客/OEM/OEMバックエンド/eMSP/PCP/CPS/CCP/CSO/EV/EVSE/RCPなど、様々な関係者が関与。標準化された通信/操作に必要な証明書提供を可能にすべく、プロセス内でいくつかの非同期サブプロセスとユースケースを実行する必要がある。
 ユースケースは下記の通りで、全て関係者が必要な証明書をシステムにインストールし、標準化/相互運用可能なPnCサービスを運用する準備ができている前提で構築する
 (UC1.1) 各 PnC サービス関係者の初期セットアップ用の証明書を提供
 (UC1.2) 契約証明書の提供
 (UC1.3) EV に契約証明書をインストール
 (UC1.4) プライベート環境で PnC に証明書を提供
 第2Lvプロセスでは、いくつかのユースケースで自動車/インフラの安全な相互運用性の実現に向けた定義を行う。

3;本文/結論と次のステップ

 本WPは将来の相互運用性を確保するための開発基盤として機能する必要がある。もちろんWPが全てのアクティビティを完全にカバーするものではないが現時点で考え得るユースケースを盛り込んだ。
[将来展開と検討範囲]
 下記項目は本WPで触れていないが、将来のリリース(改訂版)で統合される予定
 ‐CCB(契約規制情報)コンテンツ
 -料金管理
 ‐ローカルのCSMS(管理システム)との通信保護
 ‐オフライン充電ステーションでの検証処理
 ‐複数の署名済み契約証明が入手可能な場合の選択
 ‐プライベート環境でのペアリングモード
 ‐安全な充電ステーションの初期化、
 ‐顧客承諾の管理

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