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遠隔運転;Phantom-Autoが事業閉鎖へ

自動運転時代を目指して、屋内の産業機器/運搬機器の遠隔運転PFを展開するPhantom-Autoが事業閉鎖を宣言しました。
直前まで行っていた資金調達に失敗し、外部資金へのアクセスが完全にカットされてしまったことで事業継続が不可能に。
自動運転関連への世間の風潮が厳しくなる中、技術力/顧客吸引力のある企業も厳しい環境になってきました。

1;Phantom社の調達失敗

 2017年設立の遠隔運転新興のPhantom-Autoは資金調達ラウンドで失敗したことが明らかになり、事業閉鎖することが創業者のLinkedInで明らかに。関係者によると資金調達終了間際まで近づいたが一部投資家が手を引いて、雪崩を打って失敗に。
 先だって昨年には人員整理を行っていたが、事業効率化やピボットは進まず…ロボタク/自動運転車の導入に係るスケジュールがずれ込むにつれて投資家の目線は厳しきなり続けた中での対応だったが。
 関係者によると顧客導入面で強みはあったが、依然として外部資金依存度が高かった点が今回の件に繋がったとのこと

 PhantomのCEOであるShai Magzimof氏は下記のようにLinkedINに投稿
 -[肉体労働の未来を再構築するための7年間の努力を経て、私たちは事業を閉鎖するという苦渋の決断を下した]
 -[背景には市況/資金不足など様々な要因が影響している]
 -[従業員/投資家/顧客/パートナー等関係者に感謝する。更に我らのチームは優れた才能があるので、雇用市場での機会を皆求めている

2;Phantom社とは

 無人自動運転車の長距離遠隔操作を行う車両操作PFの開発を行う新興企業。PF利用で従業員はオフィス/家などから快適&安全にフォークリフトを遠隔監視/誘導/操作でき、企業は安全性/労働力アクセス性/生産性向上が可能に。
 当初はロボタク/自動運転トラックなどの公道を走る自動運転車に適用/導入することに重点を置いていたが、2019年に事業ピボットし、遠隔運転システムを自律性を持たないフォークリフト/ヤードトラック/自律型歩道配送ロボットに販売し、低速/密閉環境での運用ということで、より導入しやすい環境とみる
 これまでに総額9,500万ドルを調達(Series-B)しており、ポスト評価額は5.25億ドルだった。主要投資家にはVC[Bessemer Venture Partners,Maniv Mobility]や戦略投資家[ArcBest,ConGlobal]などが名を連ねていた

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